平成時代の高校生
携帯中毒
二年生の潤也が教務室にやってきた。追考査のことで呼ばれたらしい。
私「おや、誰かと思えば、ジュンヤじゃないか。元気かい?」
「あっ、ゆ~先生。ぼく、英語は赤点じゃなかったですよ」
私「あたり前だよ。きみの英語はそんな低いレベルじゃないだろ。
クラスでも上位だったよ」
「えっ、そんなに良かったですか?英語は嫌いじゃないけど」
私「きみは、授業中も携帯から手を離さないから、オレに叱られっぱなしだけ ど、語学の才能があるのに、惜しいよ。まったく」
突然、笑顔になった潤也、「ぼく、今年はまじめにやります。もう、迷惑かけません」
私は教務室を出て行く潤也に追い打ちをかけた。
「ジュンヤよ、学力を育てるのは集中力、赤点を生むのは執着心だ。
だから、携帯に執着はダメだぞ。英語に集中だ」
潤也、「はい、分かっています。もう、携帯に集中するのはやめます」