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高1の英語授業で:
今年の一年生のクラスは、本当に真面目だ。全員が頷きながら授業を受けてくれる。
教務室で、「このクラスで教えていると長生きしますよ」などと言って授業に出た。
On her way back home, she went to the supermarket to buy some bread.
教科書の訳は、「家に帰る途中で、彼女はパンを買おうとスーパーマーケットに寄った。」となっていた。
私、「テキストではwent を『寄った』と訳しているが、寄(よ)ったなんて凝(こ)った訳にしないで、素直に『行(い)った』と言(い)っても良(よ)かったのに。オレは昨日、on my way back home で居酒屋によったら、酔(よ)ってしまったよ。と冗談めかして言っても、生徒はくそ真面目に聞いている。
この笑ってもらえないギャグをきっかけに、私は意地になって残りの15分を、一分に一回の割合でギャグを飛ばしまくったが、一人として笑わない。
「今日のオレは、少しおかしいのかな。きっと、十数年に一度という巨大タイフーン18号をオレの動物的本能が察知して、頭の回転左巻き。台風渦巻左巻き。タイフーン接近してくる、こりゃタイヘーン。オレの脳みそハリケーン」
これでも生徒はキョトンとしているから、
「オイきみたち、俺が無い知恵絞ってギャグらしいことを言っているんだから、お愛想にでも笑ってくれよ」
すると、千香(ちか)が言った、
「せんせい、本当に笑ってもいいんですか?」
平成21(2009)年の授業風景です。
令和になってからはコロナ、リモートで、もうこのような授業はできない。
平成は遠くなって、令和は冷たくなっているのです。