俳句は、walk-seasonさんが発掘してくれた訪問者0だった過去ログからです
俳句 吹く風に
季節を揺する
猫じゃらし
地元、妙高病院の待合室に誰でも記入できる句帳が置いてあったので
窓越しの情景を詠んだ俳句もどきです。(2019年9月4日)
コント猫じゃらし
まだまだ残暑。夏の疲れか、退屈な授業のせいか、瑠璃(るり)が居眠りしている。白い半袖のブラウスから、日焼けした肉付きのよい二の腕まで見せて、まるで蜻蛉のような格好で机に 伏せっている。
私は近づいて行って、瑠璃の肘のあたりをオニヤンマが水面に卵をを産みつけるようにツン、ツン、ツンとつついてやった。
ぴくりともしないので、今度は中指と人差し指でお団子のような、とっても愛らしい瑠璃の鼻をヒョイとつまんだ。
「あっ、るりちゃん、早く起きて!
ゆ~せんせいにセクハラされちゃうよ」と隣席の奈美が笑った。
「セクハラなんかじゃないよ。愛の目覚まし時計だよ。
瑠璃はどう思った?」と私。
片目を半分開いて瑠璃、
「う~ん、うちんちの子猫がじゃれていたんだよ~」
・・・そう、窓の外は、すっかり猫じゃらしの季節になっていた。
まだ目には見えていない残暑の終焉を知らせるかのように、あちこちで、猫じゃらしが、ひょいひょい、ツン、ツン、ツン と揺れていた。