こんな本が出ました

2010-02-02 21:29:05 | 本と雑誌

「樹影の中の鳩笛」-読書サークル35年ー 著者鈴木金雪

 著者が自分の生い立ち、青春時代を振り返りながら、現在関わっている読書サークル「二流の会」を通して、「学ぶ」ことの在り方を記している。社会と自分、そして友人との関係を、著者の体験を通して見つめなおすことができる。著者の詩から一部引用しておきます。

   モノにはそれぞれ形状や材質などで

   物そのものの固有振動数がある

   最も大きくゆれる自由な振動

   それが固有振動である                詩〈固有振動〉より

 そしてこんな風に記す。

   人間は何歳になっても自分を変えることができる。そう信じたい。しかし、その為には元       

 の器の形をしっかりとらえる必要があると思う。これが、原風景探求の意味ではないだろう

 か。原風景探求とは、単なる回想だけに終わるものではない。それは、原点にある過去の

 風景から「自分の中に生きる他者」を見ること、あるいは「他者の中に生きる自分」の声を

 聞き、両者の成熟へと通じる鉱脈を、掘り起こすことではないだろうか。

                               -〈Ⅰ詩および詩をふくむ散文〉ー より

  ここに書かれた言葉は、著者の生き方そのものである。

                    喜怒哀楽書房発行 950-0801新潟市東区津島屋7-17            

  

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