昨年は記録的な少雪だった。個人的にも色々あり、雪の街を歩いて写真を撮ることは殆どなかった。今年度の冬季シーズンの始まりにあたり、手順確認を兼ねたリハビリ的な撮影を行った。色々なことを忘れていた。フードなしのダウンジャケット姿で、傘も持たずに歩いたので、早々にびしょ濡れになる。手袋もニット素材なので雪が染み込み使い物にならなくなった。歩き始めたときは薄日の刺す曇り空で、歩いているうちに雪が強くなった。レンズの前玉(フィルター付き)に水滴が着いたが、拭くものも持っていなかった。諦めてクルマに戻り帰りかける頃に、また薄日が差した。そんなこんなのすべてが懐かしい感覚だった。雪の街を歩く高揚感、冷たさ。それ故に感じる暖かい場所の有り難さ。数年前までは地吹雪が吹こうと町で撮影していた(嘘です、大げさに言いました)。今シーズンは冬の町を堪能しよう。
X-PRO3 / XF23mm F2R WR