「三沢に犬を探しに行く旅」、二日目(最終日)の朝が来た。撤収を意識しながら移動する日になる。話は変わる。岩手・青森には、名前に「戸」と数字が組み合わされた町がある。一戸から九戸まで(四戸は現在は欠番)、これに十和田を含めれば10の町があり、これがユダヤの失われた十氏族と関係がある。そんな「月刊ムー」のようなネタがあり、僕はそういうものに興味を持ってしまう悪癖がある。残る未踏の町は五戸で、その五戸もそう遠くない場所にある。もっといえば、以前に行ったことのある「キリストの墓」にだって行くことはできる。正直、行きたかった。でもそれでは脱線にも程がある。妥協案として、以前に行って気に入っている七戸の町を歩くことにした。これも脱線には違いないが、とにかく良い町だ。クルマで十分くらいの距離、やはりクルマで来たから自由度が増した。その代わり、ランチにビールを飲むことは出来ない。
七戸では、酒蔵通りに絞って歩いた。何度来ても痺れる通りである。脚を伸ばせば町並みも拡がっているし、さらには南部縦貫鉄道の駅跡も残っている。見所満載ではないか。本来であれば、半日は歩くことのできる町である。それでも、これはあくまで脱線。犬は見つからなかったし、旅の落とし所を決めなければならない。ブログ的にも次が最終回。さあ・・・・。
X-PRO3 / XF23mm F2R WR
記事を愉しく拝読し、各写真を興味深く拝見しました。有難うございます。
「脱線」というのは、鉄道で発生すると困る事故ですが、「思い描いた計画から少しだけ逸れる」という程度のことなら、ドンドンやれば好いのだと思います。何処か、普段は居ない他地域へ出た時、思い付いて「そう言えばあそこ…」という程度に動くと、思いがけず好い感じに出くわすのだと思います。言葉を換えると「上手い“脱線”」が気楽な旅の醍醐味かもしれません。
岩手県から青森県の「数字+戸」は特徴的で面白い地名ですよね。多分、八戸が最も知られているとは思います。七戸ですか。興味深く写真を拝見しました。清酒や醤油というような醸造業者が立地していた、或いは現在も活動中な地域なのですね。竣工年代が推定し悪いような建物が並んで、醸造業者の施設らしい煙突等が在る感じ、程々に年季が入った様々なモノ等、「モノクロ写真を撮るためにそこに在る」かのような者ばかりです。
そしてこれらの画もまた「23mm」ですね。本当に、この画角のカメラを提げて、何処かの街を歩くのは好いですね。
大変に愉しく写真を拝見しました。重ねて、有難うございます。
それにしても、犬が出てこないですね。ふらっと放し飼いの犬がいれば、これまた絵になるのに。