「三沢に犬を探しに行く」と言って三沢に来た。初日こそ寺山修司記念館と三沢の繁華街を歩いた。でもそれ以外は、三沢市の外で過ごしている。二日目(最終日)も、まず向かったのは七戸町。もうこのまま帰ろうかと思い始めた。そんな時、ふと頭に浮かんだのは「蔦沼」である。朝日が当たり真っ赤に輝く、あの絶景の沼である(存じない方は是非一度ネット検索して下さい)。もちろん日の出はとっくに過ぎているので、あんな絶景は望めないだろう。でも季節は紅葉真っ盛り、そこそこ綺麗な沼を見ることは出来るかもしれない。距離的にも近く、30分も掛からずに到達できる。この時期にこの場所にいる。その幸運を逃すわけにはいかない。クルマで来ることになったのは、この為ではないか。そう思い始めた。仮に沼が残念な状態でも、蔦温泉に入浴するだけでも価値がある。更に言えば、あそこには「アントニオ猪木家の墓」もある。もはや犬のことなんて頭の片隅にもなかった。全く無関係のフィナーレを思い描く。
そういう経緯で訪れた蔦沼(蔦温泉)。結論から言うと、蔦沼は朝日が当たらないと単なる普通の沼だった(写真も掲載しません)。まあ見ることが出来ただけで良しとしよう。途中の遊歩道は紅葉で美しかった。その後に入った蔦温泉は、気持ち良くて最高だった。やはりいつか泊まりたいと思いを新たにした。それなりに満足し、最後にアントニオ猪木家の墓を拝んで帰ろうと思った。本来の猪木家のお墓は横浜市にあり、猪木寛治はそこで眠る。蔦温泉にあるアントニオ猪木家の墓は、先に死別した最後の妻と共同で入るためアントニオ猪木自身が生前に造ったお墓である。猪木さんは蔦温泉をこよなく愛していた。「道」と大きく描かれたお墓だった。卒塔婆の代わりに闘魂タオルが巻き付けられていることに感動する。墓前で手を合わせ、神妙に拝む。これで旅は終わった。さあ帰ろう。・・・。ん?脇に一際小さな墓石がある。なんだろうこれ?。・・・・。え?。何ということだ。愛犬ファアの墓とある。これは猪木夫妻の愛犬の墓ではないか。猪木さんの犬といえば、何となくドーベルマンとかピットブルではないかと思えるが、どうもチワワのようである。犬種は問題ではない。三沢に犬を探す旅に出て、最後の最後に見つけたのは、アントニオ猪木さんの愛犬のお墓だった。終わり。
※狙ったオチではありません。本当に偶然です。
X-PRO3 / XF23mm F2R WR
そして最後に「犬」ですか、他の人からしたら「何だそれ?」みたいな話ですが、
自分だけが腑に落ちて「フフッ」と笑う・・それが一人旅の醍醐味ですね。
よーく分かります、小さな神様がいるのです。
でも不思議なことに、大きなテーマを決めると、それに付随した何かが発生するようです。
本当にどうでも良い(笑)展開ですが、おっしゃるとおり自分だけ「ふふふ」とニヤつきました。
こういう感覚を共有できる方がいるので、ブログをして良かったと痛感します。
僕、酒田の前に八戸に9年ほど居まして、その時はそれほど街歩きや街撮りに魅力を感じておりませんで、大変もったいない事をしたなぁ、と今にして思っています。
にしても6x6さんの写真を見るとフジのカメラが欲しくなる・・・。
僕も写真を撮らない、写真は撮っても街の写真は撮らない時期があったので、お気持ちは分かります。
今回は八戸は行きませんでしたが、常にターゲットに入っています。
追伸:コロナ禍以降、街歩きの体力が落ちてきました。総合的な体力はワークアウトで改善されているはずなのですが、やはり街を歩かないと駄目なんですね。
アントニオ猪木さんといえば、ライオンを飼っていた逸話?本当?は覚えています。それが晩年はチワワとは(笑)ダァーとか言って抱っこしていたんでしょうか。微笑ましいです。
追伸:ライオンの件は事実のようです。犬のように扱っていたとか(笑)。