JR大船渡線は、岩手県の一関駅と宮城県の気仙沼駅を結ぶ路線である。機会があれば、一度この路線図を見て欲しい。なかなか興味深い路線である。一関駅を出た路線は、最初は太平洋側に向かって東進する。大体、国道284号線と沿う形だ。国道284号線を、そのまま進めば宮城県の気仙沼に到着する。ところが、JR大船渡線は、一関市の旧・川崎村の辺りで、東山町に向かい突然北上する。その後、東山町から摺沢町まで東進しする。さらに一転、摺沢から千厩まで南下、その後は気仙沼まで東進する。丁度、凸の字みたいなルートである。ちなみに、もし川崎村の「陸中門崎駅」から「千厩駅」まで直進するルートであれば約10kmほどだが、実際には「猊鼻渓駅」、「摺沢駅」を経由して行くので30kmほどの距離となる。文章にすると訳が分からないけど、地図を見れば一目瞭然だ。
この辺りは太平洋側と内陸を結ぶ街道筋の形成と関連する話だと思う。いつか、その辺りの歴史を調べてみたいと思う。いずれにしても、一関市の旧町村部は街道の巣みたいなところである。今回通った道は大船渡線の「猊鼻渓駅」と「陸中門崎駅」を結ぶ街道(岩手県道282号線)である。想像以上に街道らしい街道だった(続く)。
LEICA M10 / SUMMICRON M35mm ASPH
前記事、この記事と続けてゆっくり拝見しました。何か「旧い街道に沿って拓けた街」という風情が色濃く、同時に「旧い…」という雰囲気も濃い感じで、興味深く拝見しました。
「一関市」と聞き、相当以前に仙台・一関を新幹線で往復して中尊寺を観に行ったことが在ったと思い出していました。岩手県の街に関しては、その時の他、八戸でフェリーに乗ろうと仙台から北上した際に盛岡で少しだけ道草をしたという記憶が在る程度です。
何時もこちらで東北各県の街を歩いての写真を拝見し、「そのうち探検に…」という思いが募ります。
ところで「8市町村が合併して現在の一関市」というようなことですが、東北各県では所謂「平成の大合併」が随分と大胆に進んだのですね。私が住んでいる辺りでも合併の話しが起こって、それが流れたという経過も在ったのですが、実現していたら「〇〇県より広い市」というような状態になっていたと思いますね。
それにしても「35㎜レンズ装着のカメラを手に歩き廻った」という画は好い感じです!
市町村合併は、全くしていない町もあれば、近隣の小さな町が2〜3合併、大きな市が周辺の町を合併、など色々なパターンがありますよね。
一関のように数多くの町が合併し、広大な面積を持つケースもあり、そこは地の利がないと全貌が分かりません。
でも「街道」というのが、一つのヒントになるのかなと思い、いつかそれをテーマにしたいとも思っております。
35mmレンズで歩き廻る。やはり、この軽快な感じが一番好きだと実感しました。