モモ肉を「ロース」…焼肉業界に慣行見直し要求
焼き肉店がメニューに「モモ」肉などを「ロース」と表示して客に提供しているとして、消費者庁は7日、景品表示法に基づき、業界団体に表示の見直しなどを求めた。
モモ肉は、背中の部位を指す「ロース」と肉質が似ているため、一般の人には見分けがつかないという。業界では「長年の慣行だった」としている。焼き肉店のメニューに「モモ」が加わる日も近そうだ。
見直しを求められたのは、全国の約500社(1400店舗)で作る「全国焼肉協会」(東京)。
消費者庁が今年、焼き肉チェーンや個人営業の複数の店を調べたところ、ロースとして販売している肉が、モモ肉やその他の部位の赤身を使用していたことが判明。
本物のロースは、「上ロース」として売るケースが多かった。
神奈川県内の経営者は「赤身が多いと部位にこだわらず『ロース』、脂が乗った肉は『カルビ』として客に出すのが、業界の慣行になっていた」と明かす。