女子W杯カナダ大会決勝(5日=日本時間6日午前8時)で日本代表「なでしこジャパン」が戦う米国代表は4年前のドイツ大会の雪辱に燃えている。
2012年ロンドン五輪で日本を退けての優勝では取り戻せなかった女子サッカー大国の意地がある。その顔ぶれは奔放かつ豪快で、中には逮捕歴のある選手やレズビアンなど多士済々。控えめで辛抱強い大和撫子とは一線を画したウーマンリブの国の屈強な女性アスリートたちに弱点はあるか。
■MVP筆頭候補MFカーリー・ロイド(32)
決勝トーナメントでは3試合連発で3得点を挙げている攻撃の柱。身長173センチで鋭いスルーパスも出す。もともと体力的に優れていたわけではないが、過酷な走り込みなどのハードトレーニングで強化した。
ニックネームは「クイーン・オブ・アイス・バス(氷水風呂の女王)」。疲労がたまった試合後などに、氷水につかってコンディションを整える選手は多いが、彼女はこれが大好き。長電話をするのがお気に入りの時間だ。
ビニールプールに米俵のような大袋一杯に入った氷を3杯入れ、キンキンに冷やした後、ザブン。足がしびれて感覚がなくなるまで冷やし「これが人生の醍醐味ね。氷の中で死んだように休息が取れるわ」などと活躍の秘訣を話している。
■フォロワーが29万人のMFミーガン・ラピノー(29)
1次リーグ初戦のオーストラリア戦(3-1)で2得点を奪った。プラチナブロンドのショートカットでボーイッシュな美女。決勝の5日が30歳の誕生日。
ロンドン五輪前の2012年に自らレズビアンであることを雑誌で告白し、元豪州代表のサラ・ウォルシュ(32)と交際していることも明かした。13年に破局し、現在は女性シンガーソングライターのセラ・カフーン(39)と交際している。人権活動にも熱心で、ユーモアのあるトークで人気があることから、ツイッターのフォロワーは約29万人。スポーツ誌で鋼のような肉体を披露したこともある。
■ドメスティックバイオレンスで逮捕されたGKホープ・ソロ(33)
今大会はわずか1失点と世界最高の美女GK。生い立ちは壮絶で、6歳で両親が離婚、以後は母親に養育された。父は退役軍人だったが、自伝で「父は詐欺師で女たらしだった。自分がサッカー選手になって再び会ったときはホームレスだった」とも記している。
米プロフットボール(NFL)元選手のジェレミー・スティーブンス(29)と12年に結婚したが、居住地をめぐって口論となり大げんかした。この件で逮捕された夫は高校時代から傷害、大麻使用、レイプ、飲酒運転などの罪で複数の逮捕歴がある。
14年6月には、今度はソロがシアトルの自宅で姉とおいに暴力を振るって逮捕され、30日間の出場停止処分を受けている。今月には逮捕時の様子が一部米メディアの報道で明らかになり「手錠が外れたら、あんたたちをぶちのめす」と警官に言い放っていたという。
また、ダンスが好きで米テレビのオーディション番組に出演したが「あの番組はやらせだ」などと批判して話題になった。
■彼氏と熱々のDFジュリー・ジョンストン(23)
DFの要として高い評価を受けている。準決勝のドイツ戦では相手選手の肩に手をかけて引きずり倒し、PKを与える場面もあったが、彼女がメンバーに入ってから米国は無敗だ。
NFLフィラデルフィア・イーグルスのザック・アーツ(24)と学生時代から交際しており、ビッグカップルといわれている。ドイツ戦ではアーツが会場を訪れて応援し、試合同様に熱々の2人は注目を浴びている。
米メディアは「ジョンストンがここまでやるとは思っていなかったが、今は自分の能力を楽しんでいる」。日本には嫌な存在だ。
また、ベテランFWアビー・ワンバック(35)はチームメートのサラ・ハフマン(31)と同性婚。美女FWのアレックス・モーガン(25)は、雑誌に水着グラビアを発表したこともある美貌で、大手スポンサーとも契約をかわすなど年収は300万ドル(約3億7000万円)。「最高給取りの女子サッカー選手」といわれている。昨年12月に米プロサッカーMLSのセルバンド・カラスコ(26)と結婚した。