「ショートゲームはずっと課題でした。試合では一番スコアにつながると思うので」。そう語る松森彩夏は、オフの合宿で、ひたすら5ヤード先のピンに向かってアプローチを打っていた。20球ほどのボールを打ち終えると、拾い集めてまた同じように5ヤードを繰り返す。ここにアプローチが苦手な人が上達するためのヒントがあった。
振り幅を小さく これが松森彩夏のアプローチ練習時のスイング
ゴルファーなら経験があるかもしれない。アプローチのザックリとトップが止まらなくなり、それが続くと、ウェッジを短く握り、腕と手首をガチガチに固めて打つようになる。「できるだけ余計な動きをしたくない」という発想だ。アプローチに苦手意識があった松森自身も、イップス気味の一般ゴルファーほど極端でないにしても、「私は手元がかたくなりやすい」と感じていた。
では、腕をガチガチに固めてしまうと、どんな弊害があるのか? 「ボールがフェースに乗らないし、ラインが出しにくくなったり、思ったよりも飛ばなかったりします」と松森は言う。そこでコーチの辻村明志氏が松森に課したのが、短いアプローチでシャフトのしなりを感じて打つ練習だった。
「肩の先から腕をしならせる感覚で、シャフトもしならせる。ショットのように大きく速く振ればしなりを感じやすいですよね。近い距離のアプローチでもしなりを感じて練習することが大事。そうしているうちに、こんなに力を入れなくても良いんだと気づいてくる。だから松森プロも毎日時間をかけて短い距離を打っているんです。今ではヘッドの動きが良くなってスピンが入るようになりました。腕がガチガチだと、フェースに乗らないからスピンが入りません」
そう辻村氏が言うように、腕を固めていると、小さな振り幅のアプローチではシャフトのしなりを感じることはできない。腕をやわらかく使わないと、アプローチの墓場からは永遠に脱出できないのだ。「手はできるだけソフトに。ホースを振っている感覚です。しならせて先っぽが後から来る。ウェッジでもその感覚が出せないとアプローチは上手くなりません。しならせればヘッドを加速させながら当てることができます」と辻村氏は教えてくれた。
このオフ、アプローチの練習に多くの時間を割いてきた松森は、「短い距離でもシャフトのしなりを感じて打てるようになると、入射角が安定して方向性も距離感も良くなりました。しなりが使えると小さい振り幅で飛ばせるので、その分、精度も上がるんです」と手応えを感じている。
現在25歳の松森は、2016年に「富士通レディース」で初優勝を挙げるなど5200万円を稼ぎ、自己最高の賞金ランキング15位に入った。ところが、その翌年の17年は66位、18年は89位、19年は105位と徐々に成績を落としている。今季はQTランキング16位で前半戦の出場権を確保してツアーに臨む。課題のショートゲームの精度を上げて、16年を超える成績を残せるかどうか注目したい。
以上、アルバニュ-ス
私もアプローチが得意なのですが、雨でジュクジュクしている時など、ザックリ、トップの繰り返しをやってしまう人間です。
辻村コーチの弁だと短いアプロ-チでもシャフトをしなりを感じて打つことが重要だと言っています。
ダフリたくないプレッシャ-がかかると、これができないんですよね。
結論は練習しないといけないのかな?
今日もコロナでジ-トしているので自宅でアプロ-チの練習をやろうっと。
私は、刃が刺さらない、バンスを入れるアプローチが理想です。