[パリ 7日 ロイター] - 7日実施した仏大統領選の決選投票は、投票終了直後に発表された出口調査で、中道系独立候補のマクロン前経済相が極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首に勝利する見通しとなった。
出口調査によると、得票率はマクロン氏が65%、ルペン氏35%で、その差は、投票前の調査の20%ポイント前後よりも大きい。
マクロン氏は、オランド政権で経済相を務めたものの政治経験が乏しいが、今回の選挙では1世紀にわたり左派か右派が支配する政治の構図を変える存在にのしあがった。カズヌーブ首相は、フランスが欧州の中心的地位の維持を選択したと述べた。
ナポレオン以降、フランスで最年少の指導者となるマクロン氏にとって、目先の試練は来月の議会選だ。議会の勢力図が、マクロン氏が目指す改革実現に大きく影響する。
最初の出口調査結果が発表された直後、ルペン氏はマクロン氏にお祝いを述べたことを明らかにした。ただ、「新たな政治勢力」を結成する方針を示し、「すべての愛国主義者の参加」を呼びかけた。ルペン氏の側近は、新会派の名称は国民戦線にならない見込みを示した。
<マクロン氏「分断修復に尽力」>
マクロン氏は、選挙対策本部で演説し、極右と極左が台頭し分断された状態の修復に尽力する方針を示した。
「この国が分断状態であること、それが一部で極端な意見を持つ政党への投票につながったと認識している。そうした投票行動を尊重する」としたうえで「わたしは、欧州、フランス国民の間のつながりを再構築するために尽力する」と述べた。
<欧州各国から祝福の声、トランプ米大統領も祝意>
欧州では、英国が昨年、国民投票でEU離脱を決定したのをきっかけに、EUの存在意義が問われてきた。今年3月のオランダ総選挙で極右政党が伸び悩み、与党が第1党を維持したことで、危機感は幾分和らいでいたが、ユーロ圏でドイツに次ぐ経済規模を持つフランスの大統領選は欧州の今後を占う試金石として注目されていた。
マクロン氏の勝利が確実となり、欧州域内から祝福の声があがっている。トランプ米大統領も、マクロン氏に祝意を示した。
メルケル独首相の報道官はツイッターでマクロン氏に向けて「あなたの勝利は、強く結束した欧州と独仏の友好にとっての勝利だ」と述べた。
トゥスク欧州連合(EU)大統領は、ツイッターで「偽ニュースの暴政でなく、自由、平等、友愛を選択したフランスの人々を祝福します」と述べた。投票前にソーシャルメディアでマクロン氏に関する誤解を招く情報が流れたことを念頭にした発言とみられる。
ジェンティローニ伊首相も、欧州に希望がもたらされたとツイートした。
トランプ大統領は、公式ツイッターで「マクロン氏のきょうの大勝利を祝福します。彼と協力することを楽しみにしています」と述べた。
以上、ロイター記事
愛国者ルペン氏のことを極右と表現しているが、マスコミが左翼なので左翼からみたら極右になるのかも知れないが、日本でも愛国者を右翼と言ってレッテル張りしており、今の世界があまりに左に寄り過ぎです。
ルペンが大統領になると移民はストップするし、EU崩壊に繋がるのでメルケル首相も心配したことでしょう。
マクロン氏のことはよく分からないのですが、良くも悪くも若いので長期政権になる可能性が高いですね。
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