不惑を迎えた心境。それは、人それぞれだ。「当たり前だけど、中身は変わっていない。数字だけが、独り歩きで変わっていくだけです」。デビュー当時から、ひとことずつ、かみしめるように答える。そしゃくしながら、聞き手にわかりやすいように伝えるためだ。時代をつくったレジェンドは、やはりひと味も、ふた味も違う。
この日はベストスコアの65をマーク。アンソンジュと同組でのプレーは随所に見応えがあった。2人の勝利数を合計すると、73勝。アンは、「不動さんのパッティングが、とにかくすごかった」という。不動は、「最近、パターを替えたのが良かったのでしょう。まぁまぁ良かった。私にしては。今回は、たまたまかなぁ」。サラリといってのけた。
座右の銘は、「必然」。偶然とは紙一重だ。ゴルフは運が命運を握るスポーツ。ところが、不動が好調だった要因は、パターをスイッチしただけの、偶然ではなかった。大会3日目。同組でプレーした香妻琴乃にホールアウト後、不動は教えを乞う。パッティング練習での注意点を質問。「打ち過ぎを恐れずに、カツンとストロークするそうですよ。ラウンド中、とてもパッティングが良かったから、参考までにうかがった」と説明した。
不動と香妻は15歳も年齢が違う。ましてや、永久シード選手からゴルフについて質問するなど、ありえない話だ。そんな向上心が、ベストスコアを生みだした。これは、偶然ではなく、必然だろう。とはいうものの、24時間、ゴルフのことを考えているわけではない。趣味は幼少時から、読書。「現実逃避するためです」と、うつむき気味に話す。
しかし、現実から逃避するなら、映画の方が手っ取り早くはないだろうか。「そうかもしれません。でも、映画館は思いついてから、足を運んでも上映時間に合わせないといけないでしょう。私は、ダメなんです。思い立ったら、すぐにだから、映画はダメ。その点、読書だったら、すぐに実行できるでしょう」。最近のおすすめは、『埋蔵金発掘課長』だった。元広告マンが、財政破綻の迫る故郷のために、埋蔵金を探すというストーリーだ。
ここ数日、SNS上では盛んに、埋蔵金伝説が話題になっている。そんな雑談をしていると、「私にとって埋蔵金発掘は、夢。とても自分でやりたいとは思えない。誰かが発見して、どれどれと…。それがいいですね」と笑っていた。なぜなら、偶然に得たものは、偶然に失うと福沢諭吉もいっているではないか。不動は必然の人。通算50勝の極意である。
以上、日本女子プロゴルフ協会
座右の銘が、「必然」らしい。
モンダミンでは、パターが入ったようです。
原因は、香妻琴乃からパターの指南を受け、コツを掴み、結果を出したということですが、思い立ったらすぐ行動するタイプのようで、これからのトーナメントで復活してくるかも・・・
それより、香妻琴乃が初優勝することを願っています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます