大阪市を廃止して四つの特別区に再編する大阪都構想案は、1日の住民投票で反対多数となった。1万7167票と僅差(きんさ)で市民が導いた「大阪市存続」の結論。告示から3週間、賛否に悩みながら1票を投じた人たちは、投票から一夜明けて何を思うのか。
2日朝、大阪市役所(北区)近くの淀屋橋では雨の中、普段通り出勤の人たちが行き交っていた。都構想が実現すれば、市役所本庁舎は新しい北区の庁舎となる予定だった。
前回に続き反対票を投じた城東区のパート勤務、安田幸子さん(77)は「子や孫の世代にとって良い選択になった」と笑顔を見せた。5年前も今回も、デメリットについての説明が少ないように感じていた。新型コロナウイルス禍の中で住民投票を実施したことも疑問だったという。「コロナが落ち着いた後だったら、違う結果になったのかも」
淀川区の会社員男性(38)は「せっかくの成長の機会を逃してしまった」と語った。前回同様、賛成に投じた。「今は知事と市長が協調しているが、そうじゃなくなったらまた府と市がバラバラの運営になる可能性がある。仕組みを変えた方がいい」と話した。
賛成した城東区の会社員女性(44)は「特別区になった方が住民サービスがよくなると思った」と残念がった。小学生の子どもがいて、今後の暮らしが良くなるかどうかを考えて投票した。「きっと、『これまでと変わらないことが良いこと』と考える高齢者の方たちが多かったのだと思う」
今回の住民投票で大阪維新の会と公明党がそろって第一声をあげた中央区の南海難波駅前。維新が節目で街頭演説を行い、「聖地」と位置づけてきた。
出勤途中の住吉区の事務員小室裕子さん(49)は反対に投票した。「仕組みが変わることで、システム変更などに莫大(ばくだい)な費用がかかるのでは。今までの住民サービスがなくなるのではないかという不安もあった」という。2度の住民投票は、賛否も票差も似た結果に終わった。「市の多大なお金が無駄になった」
以上、朝日新聞デジタル
こういう都構想を問う選挙は、2/3を取らないといけないと思います。もし、僅差で大阪市をなくすという決定をしていいのでしょうか?
県庁所在地は、すべて2重行政というレッテルを貼ることになり、いいのかなと素朴に思います。単なる行政の役割分担の問題じゃないかと思います。
これにこだわって大阪維新が弱体化してしまうことが心配です。
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