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【羽川豊の視点 Weekly Watch】
LPGAツアー本格参戦1年目の古江彩佳が、先週の「スコットランド女子オープン」で初優勝を挙げました。それも首位と4打差9位タイ発進の最終日に10バーディーを奪う猛チャージ62での逆転劇です。
大会は3日目が終わってトップから5打差までに15選手がひしめき、誰が勝ってもおかしくない展開でした。というのも、初日に降った雨の影響でグリーンはボールが止まりやすくなっていたからです。海沿いに広がるリンクスが舞台で、風が吹けばグリーンが硬くなり、グリーンからこぼれたボールはポットバンカーに吸い込まれます。
しかし大会期間中に風が吹いたのは3日目、最終日の後半ぐらい。フェアウエーは硬くてボールが20、30ヤードも転がり、距離が出ない選手でも短い番手でグリーンにボールを止めることができ、バーディー合戦になりました。
とはいえグリーンにはマウンドがあり、1、2メートルのショートパットでさえ傾斜に影響されやすく、ライン読みに苦労したプロはたくさんいました。
古江の強みはショットもパットもターゲットに対してスクエアに構えられる点です。グリーン上ではフックなら右を向き、スライスなら左と、ラインにスクエアに構えるためストロークに緩みがなく、スムーズな転がりが光りました。ショットも重圧がかかった時に、利き腕が強くなることも、体の回転が悪くなることもなく、普段通りのプレースタイルを貫いたのが大きかったといえます。
直前のメジャー「エビアン選手権」初日に63をマークして単独首位に立ったのも自信になったはずです。
最終日は前後半に1回ずつピンチがありました。3番パー5はティーショットがポットバンカーにつかまり、次打は横に出すだけ。3打目もグリーン横のバンカーにつかまり、ピンまで20、30ヤード残しながら4打目をピン1メートルにつけて切り抜けます。
後半は13番パー4。ティーショットが左ラフの深いディボット跡につかまり、クリーク越えの2打目はレイアップを選択。残り100ヤードの3打目をピン1メートルにピタリ。ここもしのいで簡単にボギーを打ちません。
■日本勢に相乗効果が期待できる
トップを追うプレーヤーが取りこぼしてボギーを打てば勢いが止まり、流れも変わります。そんな古江のガマン強いプレーが6番からの6連続バーディーにつながり、上位陣に重圧をかけ続けました。勢いが止まらず逃げ切ることができたのも、ショット、パットとも距離、方向性ともみごとにリンクスにアジャストしていたからです。
日本選手は畑岡奈紗が15アンダー7位、笹生優花も最終日に10バーディーを奪う66をマークするなど、今週のメジャー「全英女子オープン」に向けて日本選手がそろって仕上がっています。
エビアン初出場の西郷真央が3位、西村優菜は15位と2人とも手応えをつかんで全英女子に乗り込みます。いろんな意味で各選手に勢いが出ており、古江がメジャー前哨戦に勝った相乗効果が期待でき、今季女子メジャー最終戦は面白い試合になりそうです。
(羽川豊/プロゴルファー)
以上、日刊ゲンダイ
日本人選手はノリノリですね。
セゴドンもエビアンで3位です、勝も日本でノーボギーでダントツ優勝で勢いがついています。
やってくれると期待しています。
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