カナダのトルドー政権が1月15日から、米国とカナダの国境を越えるトラック運転手にワクチン接種を義務付けたことを受けて、義務化に反対するトラック運転手たちが全国から続々と首都オタワに集まっている。
「自由護衛団2022(Freedom Convoy 2022)」と名付けられた今回の抗議活動の主催者の中には、要求が満たされるまでオタワを離れないと話す人もいる。その一方で、あらゆる形態の暴力と脅迫を非難し、すべてのデモ参加者に対して平和的に行動するよう求めている。
抗議活動の主催者であるタマラ・リッチさんは、オタワに向かう途中で大紀元に対して、「私たちは攻撃的になったり、憎んだり、暴力を振るったりするためにここに来たのではありません」と語った。「要求が満たされるまで滞在し続けるつもりです。カナダが自由になるまではオタワを離れません」
トルドー首相は1月26日、デモ隊は「少数派」であり、「受け入れられない見解」を持っているとして退けた。
いっぽう、抗議活動は世界で注目を集めるようになった。電気自動車大手テスラのCEOを務めるイーロン・マスク氏は1月28日、「カナダのトラック運転手たちは最高だ」とツイートし、40万以上の「いいね!」を集めた。他にも、ラッセル・ブランド、ジョー・ローガン、エヴァンジェリン・リリーといった著名人が、カナダのトラック運転手たちが自由のために立ち上がったことを称賛した。
カナダ東部ニューファンドランドのトラック運転手で、東部デモ隊の代表者でもあるダナ・メトカーフさんは、米国からもトラック運転手が参加すると話した。
彼女はケベック州を移動中に大紀元の取材に応じ、「私たちは、ワクチンパスポートとCOVID-19関連規定がすべて取り下げられ、私たちのカナダを取り戻せるように、全てのカナダ人に呼びかけています」 と語った。
「分断にはもううんざり」
オタワ警察は1月26日、1,000人から2,000人のデモ参加者の到着に備えていると発表した。デモ活動の主催者側によると、参加者の数は警察が挙げた数をはるかに上回っているという。
オタワ警察署長のピーター・スロリー氏は1月28日、「今週末のデモは流動的で、危険かつ重要なものになる」と記者団に語った。また、暴力の可能性を含む様々なシナリオに備えており、ダウンタウンの中心部で警察や救急隊が大規模に配備される、と付け加えた。
抗議活動の主催者側は、デモは平和的なものになると約束しており、警察も主催者側と緊密に協力しているとスロリー氏は述べた。同氏は、ネット上でさまざまな暴力の脅迫があると付け加えた。
デモ主催者のタマラさんは、カナダのメディアが、大多数の平和的な抗議活動ではなく、それに便乗した数人の悪者に注目しているのは残念だと話した。
「今まで出会った人の中で、最も大きな心を持つ人たちと一緒に旅をしています」と彼女は言う。「彼らはカナダのブルーカラー労働者で、分断され引き裂かれることにうんざりしています」
タマラさんによると、トラック運転手たちは、原住民の自治体からフッター派(キリスト教の一教派)、シーク教徒、カトリックの修道女に至るまで、あらゆる人種、文化、背景の人々から支援を受けている。彼女によると、抗議デモのトラックが通り過ぎるとき、みな道端に立って見送ってくれたという。
「いろなんあ報道が私たちを文化、地理、人種、さまざまな党派で分断しようとしていますが、それは全く真実ではありません」と彼女は話した。
タマラさんによると、主催者たちはオタワ集合後に会合を開き、連邦政府の政治家と連絡をとり、要求に応えてくれるよう戦略を練る予定だ。
ワクチン義務化で1万人超の運転手を失うことに
同グループのGoFundMeキャンペーンは、1月28日夜の時点で760万ドル(約8億7千7百万円)以上を集めた。
オタワのホテルによると、デモ隊が市内に到着するにつれて、ホテルの予約が殺到しているという。
「とんでもないことに、電話がひっきりなしに鳴っています」とオタワのハンプトン・インのゼネラル・マネージャーのヌアラ・ディナルドさんは話した。「抗議行動で、間違いなく滞在者が急増しています」
ヌアラさんは、「私たちの業界もこのパンデミックによって深刻な影響を受けています」と語り、この2年間でこんなに収入が入ったことはないと話した。
今回の抗議活動は、トラック業界が運転手不足、サプライチェーンの混乱と30年間で最高水準のインフレ率に直面している中で起こった。
カナダトラック同盟のウェブサイトによると、トラック運転手に対するワクチン接種義務化により、カナダとアメリカ間を行き来する運転手12,000人から16,000人を失う可能性があるという。
タマラさんによると、デモ隊は、要求が満たされるまでオタワに滞在し続ける十分な資金を得られる見通しだという。彼女は、長期間滞在する必要がないことを願っているが、抗議者たちは要求を満たしてもらう断固とした決意があると語っている。
「私たちのグループの誰もが、これがいかに重要であるかを理解しており、これがカナダを自由にするたった一つのチャンスだと分かっています」と彼女は述べた。
(翻訳編集・ウィル・ジャン)
貼り付け元 <https://www.epochtimes.jp/p/2022/01/85749.html>
以上、大紀元ニュース
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官僚も医師会も政治家も国民のためでなく、自分の損得とグローバル勢力に気遣っているだけなのです。
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