先週はauからもiPhone5が発売されるではないかというニュースが駆け巡りましたけど、そのニュースに寄せて自分が今考えていることを一言書いておきますね。
iPhone3Gが日本で初めて発売されたのはもう3年以上前。この業界では3年前というともう完全に「ひと昔前」って感じになります。だからその当時と今ではまったく状況が違っています。iPhone3Gが日本で発売された当初は多くの識者と言われている人たちが「iPhoneは日本では売れない」と言っていました。当然ながらdocomoやauの高役職の人たちは「ワンセグも対応しておらず、おサイフケータイとしても使えないiPhoneよりは、日本の携帯は進んでいる。だから普及しない。」と言っていました。
多くのソフトハウスは日本の携帯には数々の先進性があることは認めながらも、もっと本格的にビジネスとして使える、さらにはアプリケーション流通やソフトウェア開発のプラットホームとなるケータイが登場することを望んでいました。それに「iPhoneがふさわしい」と、これはほとんど直感でそう思ったのです。2010年5月に大画面のiPadが発売されて確信に変わりました。「これは仕事で使える」。サンロフトもそうですが、多くのソフトハウスや販社が精力的に拡販を開始したのは、確かにディバイス自体に惚れ込んでいましたが、そこに新しいアプリ流通やソフトウェア開発のプラットフォームが見えていたからです。
当時、普及はまだまだこれからですし、識者と言われる人たちでも「iPhoneは売れない」という人が多かったですし、とにかく声高に「これはいい」と訴求していくことが必要な時期だったと思います。特にマニア以外の人たちに利用していただくためには手厚いサポートが必要な時期でした(まだ継続中ですが)。
iPhone3Gの国内発売から3年以上経過した今、「iPhoneは日本では売れない」とか「スマホは普及しない」と言っている識者はいるでしょうか。docomo、au系の方々はGoogleのAndroidをOSとするスマホの普及に努め、スマホの素晴らしさを語っています。まさしく180度と言っていいくらい時代は変わりました。
実は2010年度の段階で日本国内のスマホの出荷台数のうち、過半数はOSにAndroidを搭載しているスマホであることはご存知でしょうか。すでにiOSを搭載したスマホ(=iPhone)より、Androidを搭載したスマホの出荷は上回っています。2011年度は前年比2.3倍のスマホが出荷されると見込まれていますが、OSのシェアはAndroidトップで変わらないと思います。
サンロフトではiPadを全社員配布していますが、もちろんAndroid系のディバイスも導入してしています。先日は初めてAppStoreからダウンロード可能なアプリ「パステルIT新聞」をリリースし とてもうれしかったですが、私たちが当初目論んでいたアプリ流通、ソフトウェア開発のプラットホームとしては、Androidにも力を注いでいくことはもちろんです。
ということで、今の時点で「iPhoneの販売を開始します」というニュースは、「それほど大きなことではない」というのが自分の率直な感想です。もちろん自分たちはこれからもiPhone、iPad、Android系のスマホの普及に取り組んでいきますが、これからの勝負どころは「アプリ開発」、「ソフトウェア開発」、「サポート体制の構築」、そして何より「スマホ・ビジネスの構想力」に移ったと考えています。
iPhoneであれ、iPadであれ、Androidであれ、スマホの素晴らしさと便利さをアピールし、スマホによるビジネス革新を構想し、親しみやすく活用していただくためのサポート体制を作り、ご要望に応じてシステムを開発し、また自分たちが「いい!」と信じたアプリを流通させて多くのお客様に喜んでいただきたいと思っています。
サンロフトはこれからも「テクノロジーを親しみやすく。」提供してまいります。がんばります。
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3年前当時の、キャリア大手の役職者の本音は、「iPhoneは日本では売れない」ではなく、「売れて欲しくない」だったんだと思います。だから間違ったんでしょうね。
スマートフォンはもはや、電話ではなく、通話機能がついた携帯可能なサイズのタッチパネル型コンピュータ、というべき存在ですね。CPUがARM系、OSが悉くUNIXベースというのも面白い。(WindowsPhoneが今後何処までのびるでしょうか、手遅れかなぁ)
ソフトウェアビジネス目線では、softbank以外からiPhone5が出たところで、大したインパクトはないですね。しかし、softbankの繋がりにくさがiPhoneの魅力を削いでいる一面は否定できません。スマートフォンユーザのキャリア間移動が起こるかもしれませんので、それは通信インフラの負荷に対しては大きなインパクトを持つため、インフラビジネスからは戦々恐々たるものがあるでしょう。
これらも、ソフトから見ると市場が広がるだけでいいことです。^^
日本では、もう既にグロスマ、ガラスマへの分化が進んでますね。その中でソフトは何が出来るでしょうか。楽しみですね。がんばれサンロフト。
auがiPhoneを販売することは、確かにauユーザー・ファンの人たちにとっては大きいことですね。ぼくらにとってもスマホの出荷台数拡大は、ソフト市場の拡大そのものであり、歓迎するべきことです。本当にありがたいと思っています。
これからの課題は「スマホビジネス構想力」と「スマホアプリ開発力」だと思うのです。どちらもまだまだで、強化していかなければなりません。
それからアライアンス戦略が重要になってきたと思っています。そこの部分も力を入れているつもりですが、視野を広げてみればやはりまだまだなんだと思います。
今日から下期(10月~3月)が始まりましたが、この半年間は1年分くらい努力してがんばるつもりです。ありがとうございました。