はなな

二度目の冬眠から覚めました。投稿も復活します。
日本画、水墨画、本、散歩、旅行など自分用の乱文備忘録です。

●房総・高増暁子さんの絵

2017-03-20 | 日記

房総へ行ってきました。

目当て1は、長生郡のバナナの農園。

中国画や、日本でも江戸時代の絵でたまに見かける芭蕉の葉。渡辺始興や応挙の水墨でも見たことがありますが、芭蕉の葉が入っている絵は南方のおおらかさがあって、個人的に好きなのです。関東でも木はたまに見かけるし、実はつかないけれど広く国内に分布しているよう。中国の絵に倣ったのか、日本にはいつごろ分布したのか、リサーチ中。

 

農園は、バナナのハウスに、直売所とカフェ、ドッグランも併設されていました。ご主人様がいらっしゃって、ハウスの中を見せていただけました。

おお~葉がわさわさ💛。

都内のレストランから葉だけ分けてほしいといわれることもあるそうですが、新しいきれいな葉をとってしまうと実が成長できなくなってしまうそうです。

木は一年で枯れてしまいます。横から新しい株が出てきています。

冬場は暖房が欠かせないそうで、大きなストーブがありました。

バナナは木曜に店頭に並べるそうですが、午後過ぎには売り切れてしまうそう。この日も残念ながら買えませんでした。

でもカフェのバナナジュースが絶品!。ストローで吸い上げるのに、ほっぺたひっこむほど濃厚で超絶おいしい。

 

長生郡の道中。いい雰囲気の街並みでした。

 

国登録有形文化財の「翠州亭」。昭和5年に建築。戦後の昭和20年から昭和53年まで、スイス大使館として使用された建物。

今はレストランとして現役ですが、この日は満席でした(泣)。

 

この辺りの海岸、天の川がきれいに見えるらしいです。

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それからお目当て2、高増暁子さんの絵を観に、富津へ。

作年の日展で高増さんの絵に出会いました。

「朝ー大坪の里ー」

のどかな風景。でももしかしたらちょっと不思議。どうなんだろう?

不思議な感覚が心に残り、検索すると、富津にギャラリーが。http://www.chibanippo.co.jp/news/local/201292

高増さんは、女子美を出られて、約38年ほど前に都内からここに移り住み、製作をしていらっしゃるようです。最近、息子さんがカフェ「CAFE GROVE」を同じ敷地内に作られたそうです。

大坪は、絵のとおりののんびりとした風景でした。

きじもいた♪♪。

ギャラリーは、小高い山の中へ。ほそい道を入っていき、対向車が来たらどうしたらいいのか。

着いてみると、山中の道の行き止まりのカフェは、満席の人気ぶり。とても素敵なカフェでした。

森の奥にギャラリー。

 

季節に合わせて、春の絵を展示してあったようです。

 

ここで朝から夜を暮らし、四季を感じているのだなあ。

 

 

ゆっくりとした時間が絵に浮遊し、広がっている。技術的なことはわかりませんが、日本画ですがしいていえばナビ派のような。

 

前に感じた少しシュールな感じはなくて、日展で感じたのは私の思い過ごしだったようです。

全体は色彩に揺らぐようなのに、細部を見つめると、どこも強い。。

簡略化されているけれど、ひとつひとつにしっかり実態があるような。だからか細部にいつまでも入り込んでしまう。

色がしみいり、じんわり。

もっともっと見ていたい絵でした。

 

オープンテラスのカフェは、自然のままの森。お茶もケーキもおいしくて、交通の便がよくなくても大人気なのも納得。

 

 

山を下りてくると、牧場も。

近寄ってきます。というかにじり寄ってきます。

というか圧かけてきます。

細い針金だけの低い柵なので、もし怒っているんだったら飛び越えてきそうな。

ここの牛たち、ただものじゃない威圧感。もしかしたら最初に日展で見た牛たちのシュールな印象、あながちはずれていないのか?。

早々に退散。

岬で夕日を見て、アクアラインへ。

長生郡も富津もとてもいいところでした。また季節をかえて行かなくては^^。