情報と物質の科学哲学 情報と物質の関係から見える世界像

情報と物質の関係を分析し、波束の収縮問題、心身問題、クオリア、時間の謎に迫ります。情報と物質の科学哲学を提唱。

物理学者のダブルスタンダード説明

2021-01-21 10:58:24 | 情報と物質の科学哲学
先のブログで説明したように測定器には一般の機械にない特異な性格があります。
それは、測定器が測定値という情報を出力するからです。
この情報という概念は、物理学にはありません。

ところが、奇妙なことに物理学者はこの事実を無視しています。
測定器も物質なのでその現象は物理法則で説明できるからです。

しかし、物理法則で説明できるのは測定器に関係する現象の物理量だけです。
測定器から出力される情報に関しては説明出来ません。
情報は物理量ではないからです。

物理学者は、頭の中で測定値という情報の意味を解釈します。
これが問題になるとは考えていません。

物理学者は、測定現象を物理量と測定値情報の解釈という相容れない二つの基準を用いて説明しているのです。
これは、物理学者らが測定現象をダブルスタンダードで説明していることを意味します。

物理学者による説明は、一見すると科学的であるとの印象を与えます。
しかし、前述した通り事実に反する説明なのでこれを詐欺説明と名付けます。

ノーベル賞受賞者であるペンローズやクリックは、量子論で脳や心の現象を説明できると主張しています。
しかし、前述のように測定器の現象でさえ物理法則だけでは説明できないのです。
従って、ペンローズらの主張は明らかに机上の空理空論です。