通常の剰余演算は、正の整数に対して定義されています。
この場合、a、b、n を正の整数とするとき剰余演算に関して次の分配則が成り立ちます:
この場合、a、b、n を正の整数とするとき剰余演算に関して次の分配則が成り立ちます:
a modn = ((a modn) + (b modn))modn
以下で、有理数に対しても同様な分配則が成り立つことを示します。
m、n、p、q を正の整数とします。
すると、q /p を法とする演算は次のようになります。
m1/n1 = m1p/n1q mod(q /p ) (1)
m2/n2 = m2p/n2q mod(q /p ) (2)
m3/n3 = m3p/n3q mod(q /p ) (3)
このとき、次の関係があるとします。
m3/n3 = m1/n1+ m2/n2 (4)
ここで、両辺の剰余演算mod(q /p ) を (1)(2)(3) 式を用いて行うと次式になります。
m3p/n3q mod(q /p ) = ((m1p/n1q mod(q /p ) + m2p/n2q mod(q /p )) mod(q/p )
更に、(4)式を用いると結局次式が成り立ちます。
m、n、p、q を正の整数とします。
すると、q /p を法とする演算は次のようになります。
m1/n1 = m1p/n1q mod(q /p ) (1)
m2/n2 = m2p/n2q mod(q /p ) (2)
m3/n3 = m3p/n3q mod(q /p ) (3)
このとき、次の関係があるとします。
m3/n3 = m1/n1+ m2/n2 (4)
ここで、両辺の剰余演算mod(q /p ) を (1)(2)(3) 式を用いて行うと次式になります。
m3p/n3q mod(q /p ) = ((m1p/n1q mod(q /p ) + m2p/n2q mod(q /p )) mod(q/p )
更に、(4)式を用いると結局次式が成り立ちます。
(m1/n1+ m2/n2) mod(q /p )
= (( m1/n1 mod(q /p ) + m2/n2 mod(q /p) )) mod(q /p )
これが有理数に関する剰余演算の分配則です。
これが有理数に関する剰余演算の分配則です。
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