思い出のノーサイド

カメラがつなぐパス ラグビーを撮り続けて

写真展の感想

2008-06-19 19:59:17 | ラグビー・思い出話

ラグビーの話題が続いたので、鑑賞した写真展の感想を書こうと思います。

「東京写真月間2008」印象に強く残った展覧会について・・・。

 

その1. 富士フイルムフォトサロン名作展 林忠彦写真展

「カストリ時代」

カストリ=敗戦直後に売られた酒粕(さけかす)が原料の焼酎(しょうちゅう)。

そんなお酒を飲む時代に・・。という思いで、作者が名づけたのでしょう。

1980年富士フォトサロン東京の展示を、当時のパネル作品で再現。

昭和20年代、戦地から戻ってきた人たちであふれた駅に始まり、

東京の風景、文化、著名人の白黒作品がパレードのごとく並んでいました。

 

1993年東京都写真美術館発行、「林忠彦の世界」写真集を持っているので

見覚えある作品が多くても、大伸ばしの実物プリントはオーラが違います。

フイルム粒子が見えるものもあり、デジタルできれいになりすぎる画像写真を

見慣れているせいか新鮮に映りました。

(色が鮮やかすぎ。ピントがシャープすぎて疲れる事もあり。)

作家・太宰治さんがルパンという酒場でくつろぐ写真は、

自殺という事件があって勢いよく社会に広まりました。

6月19日は桜桃忌。太宰さんの命日ですね。

意識したわけではないけれど、偶然今日の話題になってしまいました。

 

主体は写真家の作品。でも当時の会場やご来場者が写っている写真もあり

より楽しめました。長年親しまれた富士フォトサロン東京回顧展として、

過去に開催された写真展の掘り起こしも、おもしろいかもしれません。

次回の企画楽しみにしています。

 

その2. エプソンイメージングギャラリー エプサイト

三好和義写真展 「駱駝(らくだ)の楽園 迷宮の王国モロッコ」

インクジェットプリントのカラー作品。砂漠風景の光と影のコントラストが

素晴らしかったです。ペーパーは光沢をおさえたタイプ。

アートファイン調?エプソンの紙については知識がないけれど、

ガラス入りの額縁に入れてあるので表面に透明感が加わり、

こういう表現方法も良いかなと思いました。

ガラスは照明の熱や会場内のほこりを防ぐという意味では効果的。

でも反射が入るのが悩みのタネです。私は2003年の写真展まで

無反射ガラス入りを使用していました。でも反射は抑えられても

赤い色の表現が今ひとつ満足いかなかったです。

ガラスの下にある本当の赤。ウェールズのジャージの色を

皆さんにお伝えできず残念に思いました。むずかしい色を

しっかり仕上げてくれたプロラボのプリントマスターさんには

今でも感謝しています。

 

夕方行ったので来場者は少なく、ほぼ貸切状態のエプサイト。

居心地良くて何度も巡回してしまいました。場内の音楽は民族調。

キャプションに、らくだのイラストがついていてかわいらしい。

モロッコの乾燥した空気を感じているような、素晴らしい展覧会でした。

 

日本写真協会主催、新宿パークタワーギャラリー3

「写真の日記念写真展2008」

日本写真家協会主催、東京都写真美術館「JPS展」も行きましたが、

文章が長くなったので、次の機会にします。