いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

フランコプリンツィバリ 夏物スーツ

2014-06-22 06:14:50 | スーツ
先日オーダーした
フランコプリンツィバリの夏物スーツが出来上がりました。

色はブルーグレーの様な
少し変わった色。
今回の生地はフランコプリンツィバリのバンチから
選んだ国産の生地です。
涼しげだけど織込みがしっかりしたものを
選びました。

私が夏のスーツをフランコプリンツィバリで仕立てるのは
レジュリッシモという作りがあるからです。
最低限の副素材で構成されているのですが
着用すると構築的な作りになっています。
そして軽く、涼しさも確保されています。



夏物であっても特徴的な袖周りの作りなど
着心地に関する部分は全く変わりません。



カフはいつも通り本切羽
一番奥は眠りボタンです。



トラウザースも
最低限の副素材で構成されていますが
着心地に拘り、ポケット類が
裏地と生地の間に縫製されているのは
夏物であっても変わらない作りです。



履き心地や体の動きに追随する為の
帯スリットなどテーラードな作りも変わりません。
トラウザースは夏物であっても
勿論ブレイシーズ仕様です。

ということは必然的に上着着用
上着を脱ぐ可能性があるのなら
ウェストコート着用が必須になります。
私は夏はいつもリネンのオッドベストを着用しています。



今は梅雨まっただ中。
暫くは鬱陶しい気候が続きますが
梅雨が明ければ猛暑がやってきます。
そんな時でもボウタイ着用で
涼しげに乗り切ろうと思います。





フランコプリンツィバリ オーダー会 2014 春夏

2014-04-19 07:54:10 | スーツ
今年も例年通り
フランコプリンツィバリの
春夏のオーダー会シーズンになりました。

今回は銀座ベルビア館に
フランコプリンツィバリのお店が
開店するなど
中々好調な売れ行きのようです。

さて、フランコさん
今年は奥様を同伴されて来日されたとの事。
以前にも増してお元気そうで何よりでした。

今回もオーダー会の場所はメンズ館
秘密の小部屋で行われました。

飲み物を頂きながら
バンチブックをチェック。
現在手持ちの春夏のスーツをチェックしてみたところ
紺系が5着 グレー系が4着 茶系が1着でしたので
今回はグレー系でオーダーする事に。

生地は少し青みがかったグレーです。



フランコ氏に他の候補の生地も含め
チェックしてもらったところ
この生地が良いとの事。
これで生地が決まりましたので
後は採寸チェックです。

体型は良くも悪くも変わっていないので
今回は修正点がありませんでした。



いつもの触診スタイルでの
フィッティングのチェックです。

こちらはトラウザースをチェックしているところ。



カメラを向けると
にっこりカメラ目線の相変わらずお茶目な
フランコさんです。

約1時間、フィッティングや
近況の話をしてあっと言う間に時間が過ぎました。

完成は約1.5ヶ月後。

愉しみですね。


フランコプリンツィバリ ダブルブレストスーツ

2014-01-05 07:42:38 | スーツ
秋冬オーダー会でオーダーした
フランコプリンツィバリの
スーツが出来上がりました。

今回はダブルブレストのスーツ。
ブルーのストライプが入ったものです。

フランコの意匠でもある
特徴的な袖の裁断。



本切羽は一番奥が眠りボタン
これもフランコの定番の仕立てです。



裏地では今回遊ばず
オーソドックスなものとしました。
勿論、総裏で追加しているポケットは
ペンを差し込むポケットだけです。



そしてトラウザース。



勿論ブレイシーズ仕様。
そして当りを感じさせないように
ポケットを裏地との間に入れる仕立て。
これもいつも通りです。



ラペル裏の所謂ヒゲや
フラワーホールのループなど
これらもフランコ流。



今回の生地は冬物にしては
やや軽めのものを選びました。

ダブルブレストでストライプ
ちょっと間違うと品のないスーツになってしまいそうですが
ブルーのストライプがそれほど目立たず
またクラシックなラインのスーツなので
オンビジネスなスーツとして
着用可能です。



着心地は相変わらず着用してる事を忘れるような
出来上がり。
フランコのスーツを着用している時は
オフィスにいても上着を脱ぎたいと思った事がありません。

今回新しく加わった冬物スーツは
Tom Jamesの3Pと
このダブルブレストの2着。
既存のものも含め
この冬も愉しめそうです。




Tom Jamesのスーツが完成しました その2

2013-12-22 07:04:08 | スーツ
さて、先週の続きです。
ウェストコートとトラウザースの次は
コートこと上着です。

裏地はクラレットという色にしました。
ネイヴィーとこの色の組み合わせが私の好み。
良く、ネイヴィーのスーツに
バーガンディの靴を合わせたりする事もあります。

変わった仕様としては
サイドベンツ部分がばたつかないように
ストラップで繋がっている仕様になっています。
これは特に指定した訳ではありません。



袖部分は折り返しのある
ターンナップ仕様としました。
昔のディティールでは良く見ましたが
最近はこの仕様にしている方は
あまり見かけないです。



袖は4つボタンの本切羽。
フランコプリンツィバリなどでは
一番奥が眠りボタンになっていますが
こちらは全てのボタンが外れる仕様です。



さて、肝心な上着の着心地ですが
正直言うとまだ完成の領域に達していません。
所謂、肩にスーツが乗り
体の動きに自然にスーツがついてくる
感覚がまだ足りません。
実は3度ほど修正してもらい
かなり良くはなっていますが
1着目で完成させるのは難しいと思います。
フランコプリンツィバリのフランコ氏も
batakの中寺氏も「ちょっと難しい体ですね~」と言いながら
オーダー時には直接型紙に修正を入れていました。
私が求めているレベルはカッターの方でないと
対応出来ないレベルなのかもしれません。
もし2着目を作るのであれば
スーツではなくジャケットを作り
フィッティングが完璧になったら
又、スーツを作るという方法が良いように思います。

とはいえ、豊富なバリエーションの中から好きな仕様が選べ
着用した雰囲気は中々クラシックで
良いスーツだと思います。



さて、オーダーならではという物としては
コート、ウェストコート、トラウザース
それぞれに職人さんのシグネーチャーが入っていました。



これは責任を明確にする意味もあると思いますが
嬉しい演出でもありますね。

付属していたこのハンガーも中々秀逸。



木製で高級感があり
フック部分の形状やトラウザースを掛ける部分に
滑り止めがついているなど
良く出来ていると思います。

さて、このスーツ、冬は積極的に着用して
体に馴染む事によって
どのくらい着心地に変化があるか?
検証してみようと思います。



Tom Jamesのスーツが完成しました

2013-12-15 07:39:43 | スーツ
Tom Jamesのスーツが完成しました。

オーダーしたのが2012年7月ですので
1年半の時間がかかったことになります。
これはオーダーを担当されているKenさんが
NYから四半期ごとに帰国され
その都度対応していただくので
縫製自体にそんなに時間がかかっている訳ではありません。

又、私のように色々注文をつける客も
あまりいないと思いますので
通常であれば採寸→仮縫い(中縫い)→完成という流れになり
半年で完成するのが通常のパターンだと思います。



さてリマインドも含めスーツを再度ご紹介しましょう。

生地は英国HOLLAND&SHERRYの
ネイヴィーチョークストライプのもの。
目付は400g前後です。
これは仕立て上がってわかりましたが
とても柔らかく適度な艶があり
高級感のあるとても良い生地でした。



私はダブルブレストをのぞき
基本的に冬物をオーダーする際は
3Pでオーダーをします。

今回とても凝った作りになっているのは
ウェストコートです。



まずはこの古代襟的な作り。



ビスポークであればこういった物も
普通にオーダー出来ると思いますが
今回のスーツは基本的にはパターンオーダーですので
こういったバリエーションを選べるのは
非常に柔軟性のあるシステムだと思います。

そしてタックの入ったポケット回り。



今回は背中も同じ生地で作りました。
これはある意味豪華な仕様。
よく腰の辺りにある
調整用の尾錠はありません。



サイズもピッタリで
とても良い出来上がりです。

そしてトラウザース。
ブレイシーズ仕様です。



裏の作りは下の写真でわかるように
意外に裏地の量が少ない気がしました。



そして最も秀逸なのは
ウェスト回りの作りです。
ビスポークスーツのように
1枚仕立てなっています。



このトラウザース
履き心地が素晴らしいです。
この履き心地どこかで記憶があるなと考えたところ
以前銀座のパーソナルテーラーで
オーダーしたトラウザースと正に同じ感触でした。
サイズ感も申し分無く
クラシックなスーツに相応しい完成度です。

さて、話が長くなりましたので
続きは次回で、、、



贅沢な講義

2013-10-20 08:08:25 | スーツ
明治大学リバティアカデミーでとても贅沢な講義が
10/16、新中野キャンパス交流ギャラリーで行われました。



この講義は株式会社丸井との共催講座で
第1回目は「スーツが秘める歴史的な意味」
第2回目は「進化するスーツの現状とその着こなし」
という全2回の内容となっています。

第1回目に登壇する講師は我らがアイドル
服飾史研究家で明治大学特任教授の中野香織さん。



当日は午前中に台風が直撃し
大学も臨時休講となった静かな雰囲気でしたが
夜19時に交流ギャラリーに集まったのは
定員枠一杯の40名。
若い学生さんから一般の女性の方
服飾のプロの方などが様々な方が受講されていました。

講義はスーツの定義から始まり
16世紀から現在に至るスーツの歴史
フランス革命の背景となった服飾的観点からの意味合いなど
とても興味深い講義でした。

参加されている方のモチベーションもとても高く
予定の90分をオーバーしていましたが
最後まで全員が真剣に講義を聞き入る
白熱した雰囲気。
あっという間に
時間が経ってしまいました。

こういった希有な講義が
一般の人も受講出来る
明治大学リバティアカデミーという制度
学びの場としてとても「いいね!」と思った次第。

香織さん貴重な講義をありがとうございました。





フランコプリンツィバリ オーダー会 2013 A/W

2013-10-20 07:16:12 | スーツ


秋はどこにいってしまったのかと思わせる
暑さの残る10月初旬、定例となった
フランコプリンツィバリの秋冬オーダーに行ってきました。

半年ぶりに再会のフランコさん
今回もとてもお元気そうで安心しました。
近況の報告などをした後に
早速採寸の開始です。



まずは、やや成長気味(苦笑)の
体型の変化などをチェック。



前回作ったスーツの採寸を見ながら
手直しを始めていきます。



採寸を変更していくところは
パタンナーでもあるKさんにフランコさんが
指示をしていきます。
このお二人ももはや名コンビとなり
阿吽の呼吸です。



そして一番気になるウェスト回りの
チェックをしてもらい
ややサイズの見直しをしてもらました。
いつも通りに通訳のクララさんもいらしたので
細かい話もスムーズに伝わります。



今回は生地選びを事前にする時間がなかったので
フランコさんと相談しながら
生地を選びました。

フランコさんももう現役を引退しても良い年なので
毎回参加する度に
今回が最後のオーダー会かもしれないと思いながら
この一時を大切にしながらオーダ会に臨んでいます。
又、来年の春も、今まで通りに
お会い出来るといいなあ。

スーツの仕立て上がりは
約1ヶ月後、愉しみです。
こちらは又、改めてスーツが仕立て上がった時に
ご報告したいと思います。



アイリッシュリネンのオッドヴェスト

2013-08-18 07:10:53 | スーツ
毎日暑い日が続きますね。
こう暑いと、装いのモチベーションも
維持するのが大変ですが
夏は夏の装いで。

銀座のVESTAでお願いしていた
オッドベストが8月のお盆前に
出来上がりました。
アームホールがやはり難しいようで
1度修正をお願いして
出来上がった次第。

最終チェックのフィッティングの
様子です。



マネージャーのきいちゃんに
チェックしてもらっています。
今度は問題なく、出来上がったようです。

きいちゃん
ありがとうございました。

ディティールですが
今回のオッドヴェストも
ビジネスで利用しますので
ボタンは茶系の一般的なものにしました。
同色のグレーですとフォーマルっぽく
黒だと逆にボタンが目立ってしまうので
丁度良い色合いだと思います。



又、VESTAのオッドヴェストは
サイドでウェストを締める構造になっているので
背中のラインが奇麗なのも良いところです。



さて、コーディネイトですが
私はネイヴィー系のスーツを着用する時に
このオッドヴェストを合わせようと思います。



オッドヴェストの良いところは
これを着ていれば
オフィスでも堂々と
上着を脱ぐ事が出来る事ですね。

まだまだ暑い日が続きそうです。
オッドヴェストをうまく活用して
夏を乗り切りたいと思います。



盛夏のスーツ その2

2013-06-30 07:42:57 | スーツ
盛夏のスーツ その2です。
先日フランコさんが来日した時に、オーダーした物です。



生地は英国のBulmer&Lumbのもの。
三越伊勢丹が別注した生地で
本来オーダー用の生地ではなく
スペシャル企画として既製品用に作った生地ですが
無理をいって、この生地で作ってもらいました。

モヘアが28%入ったシャリ感のあるものです。
写真をみてもらうとわかりますが
向こう側が透けて見える様な織りです。
正に盛夏用に相応しい生地。



色はミディアムグレーのストライプ。
ストライプそれほど目立たないので
ビジネス用としても全く問題ありません。

これも2Pですので
前回VESTAでオーダーしたオッドベストを
合わせようと思います。

仕立ては以前の「盛夏のスーツ」でご紹介したのと同じ
レジュッリシモ仕様。
副素材を省きながらも、構築的なラインの仕立となっています。

夏用スーツも大分増えましたが
特に盛夏用スーツは消耗が激しいので
定期的に補充していこうと思います。

もうすぐ梅雨明けですね。
このスーツを涼しげに着こなす覚悟で
夏を迎えたいと思います。






盛夏のオッドベスト

2013-06-16 06:57:31 | スーツ
このブログでもリンクさせていただいている
銀座のテーラー VESTA
独自のオーダーシステムを崩さない
正に業界では良い意味でガラパゴス化されている
歴史あるテーラーです。

そしてVESTAと言えば
看板娘のきいちゃん事
北川美雪マネージャー。
いつも快活元気です!



今回、そのきいちゃんに
オッドベストのオーダーの相談に伺いました。

実は、前回の「盛夏のスーツ」で着用している
ブルーのオッドベストも以前VESTAでオーダーしたもの。
生地が豊富でしかもリーズナブルな価格でオーダーが可能です。

真夏はいくら盛夏仕様のスーツとはいえ
上着を脱ぎたくなる事も多々。
そんな時オッドベストを着用していれば
ブレイシーズを気にする事なく
気軽に上着を脱ぐ事が出来ます。

さて、今回選んだ生地は
英国HUBERROSSのもの。
HUBERROSSはスーツやシャツ生地を扱い
3,000を超える種類を常時展開
ヨーロッパのメゾンなどでも使われています。



今回選んだ生地ですが
既にリネンの白、シルクのベージュ、リネンのブルーの
オッドベストが盛夏用としてはあるので
今回はライトグレー系で選ぶ事にしました。

早速きいちゃんと生地を見ながら相談。
私のブログ用写真と聞いて
かなりワザトラマン的ポーズ。


(クリックすると写真が変わります)

そして選んだのがこちらのアイリッシュリネンの生地。
色の濃さにちょっと変化があり
フォーマルっぽくなってしまいがちな単色のグレー系とは
ちょっと趣の違う生地です。



この色であればネイヴィー系のスーツ
又は、グレー系でも色が濃いめのスーツであれば
コーディネイト可能だと思います。

さて、出来上がりは7月上旬との事。
愉しみです。