~波の数だけグチらせて!

H漫画家・あかりきょうすけ(灯喬介)の活動日記です。

単行本が出ます!

2022年10月07日 | 「漫画」

画像は単行本の表紙から持ってきました。
ヒドイですね、ブログ。年一更新ですよ…すみません。

前2巻と違って叔母さんが出てこないので、新しいタイトルになりました。
単行本タイトルは「ママ…孕んじゃってもいいの?」です。
「お前のママ…淫乱だな!」の全5話を軸に全部で8本入ってます。
本当に表紙描くの苦手です。
この話のヒロインである「親友・功太の母」は今のところ読者の方から最も
反応が頂けるキャラです。
この時は彼女の名前出てないんですよね。
主人公は子供の頃と同じでずっと「おばさん」と呼んでます。
発売になりましたらTwitterで告知します。


同時に制作してるのがこの続編にあたる「俺のママ…ド淫乱なの!?」です。
主人公は同じで今回、功太のママは準ヒロインです。
功太のママは元の設定では名前があったのですがようやくここで出ます。
「深雪(みゆき)」です。あれから5年後の話なのにあまり老けてない…?
ダメですね、こういうところが本当にダメです。及び腰で。


そして続編のヒロインは主人公・ジュンの母「透子(とうこ)」です。
40代後半~50歳のつもりで描いてます。
画像2つは深雪さんと関わったビフォー&アフターです。
友人の母の次は自分の母…。すっごい安直ですが、一生懸命描きますね。
実母は叔母以上にありえない状況だと思うのでギリ起こりうる状況を
しっかり作って「いらなかった続編」にならないよう頑張ります。


他の話も買っていただいてる方には、功太の母が「深雪」と聞いて
ん?何だかまた似た名前使っとるなコイツ…老いかな?と思われた方も
いるかもしれません。(※老いはこのあとふんだんにお見せします)
今現在第5話まで続いている「俺の継母は…押しが強い」の準ヒロインが
この眼鏡おばさん「深冬(みふゆ)」なのでだいぶ紛らわしいですね。

余談も余談ですが「深雪」と「深冬」は血縁関係があります。
少し容姿を寄せているのはそのためですが、話には反映させません。
16Pの尺でそんな余計なものを入れたら本当に申し訳ないので…。
なんて言いつつ…ああもう我慢できないッ!

このドラマは2人の女の、愛欲の記録である。
双子の姉「深雪」はとある富豪の家にもらわれ
妹「深冬」は引き取り手のトラブルで施設へ。
それぞれ全く違う環境で育った二人が
数奇な運命をたどり半世紀の時を経て再会し
そして一人の男を奪い合う…。
もし、あなたに…
もう一人血を分けた姉妹がいたなら。


これなんてもう40代後半(50代?)以上の方しかわからないと思いますが
大映ドラマの「乳姉妹」とか「ヤヌスの鏡」その他諸々ごっちゃに
したような…本当に遊びです。すいません。
あ…でも冒頭ナレーションは来宮良子さんでお願いしやす!

どうやって話を終えるか…とか。

2021年07月07日 | 「漫画」

画像はいとこシリーズの最終話からもってきました。

前の記事からずいぶん経ちました。
今回はこの作品の最終回についていろいろ考えさせられた点について
書こうかと思います。

このいとこ同士が〇〇する話、最初は悲しい最後にするつもりでした。
いとこのお姉さんと心も体も通じ合ってるのに
関係だけズルズル続けてゴールから逃げ回る主人公と
責任や重圧を彼に背負わせないようにするために
自分から去っていくいとこのお姉さん…という感じで。

実際僕には心のどこかに
「ストーリーに肩入れしすぎると実用ページが減る」
という恐怖感があり最後はバッサリと尻切れトンボでいいやという
逃げの気持ちもあったのです。

ですが担当さんから「タイトルの『大丈夫』というワードを回収してほしい」
という提案があり一旦最終話が先延ばしになりました。

それからなんとなくいろいろとドラマなどを鑑賞していて
バッドエンドについて以前とは違う考えに至りました。

「バラ色ではなくとも何か希望の見えるラスト」がないと
続けて観てきた時間はいったい何だったのだろうかという気分になるなぁと。

まして僕の場合…
そもそもこのHな漫画もそんな難しいストーリーでもなんでもないんだから
作者はもうちょっと頑張ってギリギリ納得できるレベルのウソでもいいから
そういう気分のいいラストにもっていく努力をしろよ金取ってるんだからさ!
と思われても仕方ないんじゃないかと思い至りました。

ですが僕とよく似たこの主人公は意気地がないので
あまり自力でミラクルを起こせそうにない感じ…。
それで何を犠牲にするかということで「10年の経過」になりました。



いとこに対して責任を持つ主人公と購入されたお客さんに責任を持つ自分が
うまくシンクロしていればいいなぁというのがこの最終話です。

きまぐれオレンジロードは今でも僕の教科書です

2020年10月13日 | 「漫画」


まつもと泉先生が亡くなっていたというニュースを今日の明け方に知りました。
思春期にリアルタイムで作品を体感していた世代なので、正直動揺しました。
闘病なされていたことはもちろん知っていましたが…。

漫画家のはしくれなのに漫画に対する読書量も知識も圧倒的に足らなすぎる僕が
語っていいものかとても迷うのですが、大ファンだということで押し切らせてください。

僕が初めてオレンジロードに出会ったのはJC3巻収録の「禁じられた恋の島!」でした。
ジャンプ掲載時には巻頭カラーだった気がします。
当時まだ小学生だった僕でも美しい絵とポップなノリに一発でトリコになりました。
魅力的すぎる絵のことはよく語られていると思うので割愛します。

僕がとても気になったもう一つの部分がセリフや文章のクセです。
「けっこー」「そーゆー」「どーやら」みたいに「ー」が多用されているんです。
この文章の軽さがたまらなく魅力的だったんですね。
学校でこのクセを多用しました。んで、先生に怒られました。無駄に伸ばすなって。

時間の経過がこちらの世界とリンクしていてリアルタイムだったのも魅力でした。
だから自然とこちらが行動するときの教科書になってしまう(真似できませんが)
夏はオキナワ冬はスキー、クリスマスも正月もひなまつりもキノコ狩りも全部あります。
リア充指南書みたいな側面があると思うのです。青春をメチャメチャ煽られました。

季節の描写も素晴らしかったです。リアルタイムなので余計感じられるんですよね。
僕が高校に入る前後で連載が終了したと思います。
しばらくは僕も自分のことでいっぱいでそれから何年もオレンジロードを
手にしていないと思います。
ぶっちゃけ完全に忘れて生きていました。…彼女を作るのに必死だったので(笑)

で、それからいろいろあって僕が漫画家としてデビューするときに担当さんから
「君が漫画を読み込んでいないのがよくわかる。構成が恐ろしく未熟だ」と言われました。
話の組み立てやシーンの取捨選択、セリフの吟味、コマ構成それらすべてが
思い付きや感覚だけでなされていると。

それからは相当特訓しました。好きじゃない漫画も連載を獲るためにいくつも読み漁りました。
でも全然身につかないんですよね。全然楽しくないんです。
漫画がそこまで好きじゃないのに漫画家を目指しているという矛盾にぶつかるんです。

ある日泊まり込みのアシスタントから家に帰り、ふとオレンジロードを手に取って読みました。
目からウロコでした。
当時は魅力的なキャラや季節感、軽妙なセリフばかり気を取られていましたが
まつもと先生の構成力が尋常ではないと気が付いたのです。

基本が1話完結ですのでいろいろ削ぎ落さないと話が収まりません。
それをとてもスマートに流麗にまつもと先生はなさっているんです。
時にはコマの中で時間を止めたりします。
先生は早い時間ゆっくりな時間を常に制御しているんです。
主人公の超能力でそういう演出がありますが、そうじゃなくて通常のシーンでも
変幻自在なのです。
僕が同じシーンを表現するのに3コマ使うところを先生は何気ない1コマでスマートに
済ませてしまう。
読者として読んでトリコになってから10数年後、僕は今度は漫画家(見習い)として
魅了されたのです。

そして漫画がそれほど好きじゃないという矛盾も解消できました。
「きまぐれオレンジロードが好きで漫画家を目指してる」
ようやくモヤモヤが消えたのでした。
そしてそれは今も変わっていません。


JCは全18巻全部揃えていますが、初版本はこの4巻からです。初めて発売日を待ってお小遣いで買いました。
この巻が一番読み直していると思います。構成が素晴らしいお話がたくさんあるのです。
サブタイトルにもなっている「星空に予知夢(ドリーム)!」僕は特に影響を受けています。
その中でも特に170ページ、春日と鮎川の背景に予知夢のシーンを重ねるコマは絶品だと思います。

僕はエロ漫画家なので、先生について語るのは名誉を汚すことになるかもしれません。
でも、書かずにはいられませんでした。すみません。


まつもと泉先生、本当にお疲れさまでした。
そして僕にいい思春期を下さって、本当にありがとうございました。

ああもうファンタジーを描いているんだな…

2020年06月16日 | 「漫画」


画像はいとこシリーズの3話目の一部分です。

いままでドキュメントではないけどちょっとだけリアルなお話を描くことを
目標に頑張ってきましたが…世の中が変わってしまいましたね。
コロナ前の世界を描いてる時点でもうこれファンタジーなんだなぁと。

でもそもそもが妄想の世界なんだから、そんなに深刻にならなくても
…いいのかなぁ。
描いていてものすごくモヤモヤするんですね。

あと、このブログのコンプライアンスがかなり厳しくなってきました。
この記事を描こうとログインしたら過去の記事が5件も公開停止に。
画像ですね主に。結構厳密にチェックしてるなぁと。
たとえ消しを入れていても男女の行為がわかる画像がハネられてました。

ということで今回あげた画像はどっちになるのかなぁと。

一応言っておきますが、この画像の女性は裸ではないです。
カットした画像の下部分ではちゃんとチューブトップの上着を着ています。

ウソじゃないです。

今さらのこぼれ話3

2020年06月08日 | 「漫画」



上の画像は当時、水戸のス〇リップ劇場へ取材に行った時のものです。
(調べたところ、もういまでは建物さえも残っていないようです)

入ってすぐに感じたのは踊り子さん以外のすべてが年季という年季。
映画やドラマで見た昭和の景色がそのままそこにある!という感じでした。
僕は幼少から刑事モノのドラマを見てたので刑事と犯人が乱闘騒ぎに
なりそうなそういう場面を想像してドキドキが止まりませんでした。

取材に行った当時の担当と僕はだいたい30かそこらだったので
ベテランぞろいの常連さんたちからなんだこいつらって目で見られるのかと思いきや
誰もこちらを気にする様子もなし。なんと寝てる人までいます。
音楽が盛大に鳴って舞台に裸の女性がいるっていう状況で寝れる。
こりゃもう最高位のベテランさんですな。

何人かのショーが終わると、おそらくこのフロアにいるおじさんたちのほとんどが
楽しみにしているだろうスペシャルでプレシャスな時間が来ました。
念のため詳しくは語れませんけど、つまりは踊り子さんとお客さんの
協力による限りなくノンフィクション的な体当たりショーです。

舞台に上がれるお客さんはただ一人。希望者によるジャンケンでの勝者だけです。
さっきまでグーグー寝てた人がいつのまにか最前列にいるじゃないですか!(笑)
やはり勝ち負けとか本能とかが出てくるとジャンケンも拳を出す勢いが違います。

最後は親父チョキを出した人が勝ちました。
そして予想を裏切るくらい驚くほど静かに体当たりショーは終わりました。
僕は舞台にへばりつき踊り子さんの表情やおじさんの年季の入った動きなどを
まじまじと観察しました。

その時、横からひとりのおじさんが話しかけてきました。

「君ら若いな。でもここは社会で用事が済んだ人が来るところだよ」
「あらかたやることが終わったらまたおいで」

文章にすると説教っぽく受け取られそうですが
自虐と道理をうまく混ぜた感じで大ベテランの風格を感じました。

そのあと、その施設の別の部屋では踊り子さんの単独サービス的なことができて
その部屋で僕はさっきの親父チョキパイセンとめでたく兄弟になりました。