コラム(377):コロナ感染後期にはEGTが有効
新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が広がり始める気配をみせています。オミクロン株は南アフリカでベータ株がデルタ株に、その後デルタ株がオミクロン株に変異したもので、ついに日本でも感染者が確認されました。
オミクロン株には免疫の攻撃から逃れやすくなる約30か所の変異があると指摘されており、ワクチンや抗体医薬の効果が落ちるとの懸念が広がっています。
当ブログでは、長年親交のある東京大学宇宙線研究所元教授の齋藤威氏の「新型コロナウイルス感染とエルゴチオネイン」の論文趣旨に従って、今後の新型コロナ対策についての考え方を論じたいと思います。
感染前期と感染後期の違い
コロナ感染症状ついては、感染初期と後期(とくに重篤化した場合)の対処について同一のように論じられていますが、ウイルスと免疫システムの攻防の様子を知れば対処方法はまるで違うということを理解しなければならないと思います。
つまり、ウイルス感染による疾患には、ウイルスを直接的原因とするもの(感染前期)と、ウイルスが退出した後も自己免疫システムが生成し続ける活性酸素*O2-に因る酸化ストレス障害(感染後期)があり、この全く異なる二つのものを明確に区別する必要があります。
感染前期
ウイルスを直接的原因とする感染前期の病態は、肺細胞の炎症に因る呼吸機能低下、酸素欠乏に因る中枢神経障害です。炎症した肺に、ウイルス消去のためにさらに活性酸素のモトとなる酸素を要求し酷使するので、肺機能はさらに低下して、急激な酸素欠乏を引き起こします。
頭痛、筋肉痛、関節痛、倦怠感、不安感、味覚障害、嗅覚障害、聴覚障害、視覚障害、言語障害、記憶障害、運動障害等々、発現する症状は、高山病、労働災害での酸欠事故、一酸化炭素や硫化水素中毒などと同じ症状です。
感染後期における免疫の暴走
一方、感染後期の疾患は、肺の局所だけでなく脆弱性のある部位に、あるいは全体的にも(多臓器不全)発現させます。
その際、生体には、ウイルスに感染すると白血球を活性化させて*O2-を生成し、ウイルスを消去しようとする作用があります。通常では、余剰の*O2-は体内の多様な還元酵素により無害化されるのですが、ウイルス感染時、短時間に大量の*O2-が生成された場合、自己の防禦システムでは処理できなくなることがあります(OHラジカル)。
これは、ウイルスが感染初期には指数的に増殖しその後は急激に減少するのに対し、*O2-は感染日数と共に直線的に上昇し、ウイルス退出後も生成し続けることに起因するものです。
処理できなかった*O2-は、最終的に危険なヒドロキシラジカル(OHラジカル)となって、脂質を酸化させて、動脈硬化や心筋梗塞脳などの心筋障害、1型糖尿病、末端神経障害など多種多様な疾患を発症させたり、味覚異常、臭覚障害、聴覚障害などの後遺症を発症させます。ときには死に到る原因となります。
しかも、やっかいなことに新型コロナは次々に変異を起こしており、ウイルスの増殖率や生体における滞在期間が異なることから、それに応じてラジカルの生成期間も生成量も異なるわけで、疾患の重症度や後遺症の深刻度も大きく異なるということになります。
免疫の暴走を抑えるEGT
新型コロナ対策には全世界的にワクチン接種が用いられていますが、ワクチンは一種の擬似感染であり、本感染と類似の副作用が起こるのは当然のことで、軽度の急性障害だけでなく、ラジカルに起因する多様な後遺症を引き起こす原因にもなりかねません。また、新変異のオミクロン株には新しいワクチンが必要とされるかもしれません。
万一、ウイルスに感染した場合の初期の療法は、肺やその他の臓器に余分な負担がかからないように静養すること以外にはありません。体力に自信があっても徒歩を含む一切の運動を止めて、肺に負担がかからないように、酸欠にならないように我慢に我慢して絶対安静を守り初期の一週間を乗り切ることに尽きるようです。
一方、感染後期の疾患はEGTで対応が可能です。EGTは硫黄をもつ水溶性の小さな分子ですが、生体の抗酸化システムが処理できなかったOHラジカルのみを消去する唯一安全な抗酸化物質で、しかもEGTは生体のどの物質とも結合せず、摂取した医薬品とも反応しないので医療と併用できるすぐれものです。
ただし、EGTは医薬品としては認可されていないので、EGTを摂取するには、食材か補助食品に限られます。食材や補助食品としては、EGTを高濃度に含有するタモギタケ或いはタモギタケ製品があります。
前出の齋藤威元東大教授はタモギタケの富化に成功しており、今後、ウイルス感染に起因する肺炎の重篤化、既往症の再発、基礎疾患の悪化、多臓器不全の発症、多様な症状で発現するさまざまな後遺症を防ぐために、さらに研究を進めておられます。
私自身としては、タモギタケが医薬品化すれば世の中の人をもっと救えるのではないかと強く念願しているところです。
論文をお読みになりたい方は、別サイト掲載の「新型コロナウイルス感染とエルゴチオネイン」 をご覧ください。
お問い合わせ先 akaminekaz@gmail.com【コピペしてください】
FBは https://www.facebook.com/akaminekaz