赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

(後)内戦前夜のアメリカ ー-国境を守るテキサス州連合と国境を破壊するバイデン政権

2024-03-06 12:00:00 | 政治見解



(後)内戦前夜のアメリカ
ー-国境を守るテキサス州連合と国境を破壊するバイデン政権

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午前からの続きです。国際政治学者の解説です。


メキシコとテキサスの国境にリオグランデ川という川が流れています。その川は深くないので浅瀬は人が歩いて渡ることができるくらいです。その真ん中にフロートと呼ばれる浮遊障害物を設置して、そこで入ってくる違法移民を防ごうということをやりました。浮遊障害物と有刺鉄線の鉄条網を張って防ごうということをやったのです。それはそれなりに機能していました。

ちなみにリオグランデ川を渡って違法移民はアメリカに入ってくるため、英語ではWet back(濡れている背中)と言われます。これをメキシコの公用語であるスペイン語では「モハド」と言うのです。その意味は単に濡れているということですが、モハドの俗語でWet backが使われていて、アメリカに違法入国した人たちのことを意味しています。

このように国境を守るような行動はけしからんと考えたのが、バイデン政権でした。この国境を守るという行動を破壊しよう、あるいは妨害しようという行動に出てきたのです。そして、2023年7月20日にバイデン政権下の司法省は「7月24日午後1時までにテキサス州のリオグランデ川の浮遊障害物の撤去、これに同意しなければ法的措置を取る」と言って脅かしていました。

テキサス州から言わせれば、南部国境を警備するローンスター作戦というのは、単に不法移民を阻止するばかりではなく違法な麻薬取引を禁じるとともに、人身売買を禁止して違法移民に紛れて入ってくる反米テロリストたちを防ぐための国防上必要な行動でもあるのです。それを妨害しようとする政権があり、すなわちバイデン政権は国境を破壊している政権でもあります。それと戦っているのがテキサス州です。

今年の1月11日にグレッグ・アボット州知事は、テキサス州のイーグルパス市にある47エーカーのシェルビーパークという公園の支配権を米国国境隊から奪取するように命じました。そこから米国国境警備隊を追い出してテキサス州兵が占拠したのです。このイーグルパス市が所有しているシェルビーパークを利用して、入ってきた人間の検査エリアとして使っていました。

検査をすると言っても、そこで追い返すのではなくて全員アメリカ国内に釈放していたのです。だから、そこは使わせないということで国境警備隊を追い出して、シェルビーパークをテキサス州兵が占拠しました。テキサス州兵プラスで動員されているのがテキサス州の警察およびフロリダの州兵も応援にきたのです。

その背景としてフロリダのデサンティス州知事が大統領の予備選挙を降りて、まともな行動を始めました。彼は正気に戻ったというのでしょうか、大統領になれるという変な妄想から解放されたのです。変わっているお金持ちたちに示唆されて反トランプの行動をとっていたわけですけど、デサンティスは実際トランプに敵わないことに気づいてトランプ支持を打ち出しました。

彼はフロリダ州兵も送って、キサス州兵を応援するということをやったのです。ここで、テキサス側と連邦政府の国境警備隊の睨み合いが発生しました。それまで連邦政府の方はテキサス州の障害浮遊物と有刺鉄線を外すようにと下級裁判所に訴えていたのです。

しかし、連邦の下級裁判所の方で、連邦政府はそれをやることができないという判断を下していました。どうしても国境破壊をやりたいバイデン政権としては、連邦最高裁にこの案件を持っていったのです。ご存知のように今の連邦最高裁は駄目で、とにかく2020年の違法選挙も取り締まることができませんでした。

1月22日に連邦最高裁は「下級審による鉄条網を撤去することは、連邦政府はできないという判決は無効である」という判決を下しました。テキサス州には非常に不利な判決が出たのです。

連邦最高裁は同時にテキサス州が新たに鉄条網を施設することを禁じるとも言っていませんし、また連邦職員が鉄条網を撤去するためにシェルビーパークに立ち入ることも許可したわけではありません。下級審の鉄条網撤去を阻止するという判決は無効であると言っただけで、テキサス州が新しく鉄条網を設置しても、テキサス州兵が占拠しているシェルビーパークに連邦の職員が入っていいということを許可したものでもないです。

翌1月23日、国土安全保障省はテキサス州のケン・パクストン司法長官に最後通牒を発しました。そして、国境沿いの障害物を撤去して、1月26日までに国境警備隊のシェルビーパークへの立ち入りを認めるように命じたのです。もちろん、このケン・パクストンも、グレッグ州知事同様に戦うテキサス州の司法長官であって、この人が2020年11月のアメリカ大統領選挙不正選挙があったから間違っているという訴訟の音頭取りをした人でもあります。

それを連邦最高裁に持っていったのですが、それを相手は門前払いにしてしまいました。ここでテキサス州と連邦政府(国境警備隊)との睨み合いは続いているということです。

さらに翌1月24日にアボット州知事は、連邦当局が公園内に立ち入りことを断固拒否すると述べて、州の主権を守るための立派な声明文を発表しています。それによると「要するにバイデン大統領は国境を守るという大統領に課された使命を果たしていない。憲法違反をしており、連邦法に違反している。こういった場合に州の国境を守る権限というのはテキサス州が持つことができる。それがアメリカの憲法並びに法律で定められているところである。我々がやっていることは合憲であり合法である」ということを宣言しました。

要はバイデン大統領が国境警備という大統領の本来の役割を果たさず放棄しているので、テキサス州がそれに代わって国境を警備するということです。このように堂々と宣言しています。

ところが、今のバイデン政権側は州兵を連邦政府の指揮下に置くことを考えているようです。これは確かに法律上、そういうことができるのです。連邦の大統領が望めば、州兵を大統領の指揮下に置くということは、非常事態においてはできます。

しかし、今回はこれをやっても、おそらくその動きはテキサス州出身の民主党の下院議員がバイデン大統領に対して、そういう措置を求めていますけど、これをバイデンがやっても、おそらくテキサス州兵は言うことを聞かないのではないでしょうか。こういうことをやっているうちに1月25日にテキサス州を除く25人の共和党の州知事たちが、断固としてテキサス州を支持するという声明を出しました。

これには、ジョージア州のブライアン・ケンプ州知事(共和党)も入っています。ケンプは2020年の大統領不正選挙を自ら取り仕切った男で、典型的なRI NO(名前ばかりの共和党員)ですが、それでもテキサス州を支持するというところに名前を連ねているのです。

テキサス州の他に25人の州知事が応援しているということは、26州が団結して連邦政府と戦うという状況になっています。また、マイク・ジョンソン下院議長もテキサス州を断固支持するという声明を出しているほどです。この共和党の知事で支持声明を出さなかったのはバーモント州のフィル・スコット州知事だけでした。

1月29日には26州の代表を含む各州20人以上の司法長官とアリゾナ州議会の指導部が、バイデン大統領とマヨルカス国土安全保障長官に対してテキサスの国境警備を断固指示する旨の書簡を送りつけています。

アメリカを不法移民から守ろうとするテキサス州と、それを応援する25の州があり、彼らは国家を破壊しようとするバイデン政権と一歩も引かずに戦っているのです。アメリカの内戦の一つの誰もが知っている最も大きな前線とされる戦いが、トランプ対バイデンの大統領選挙という形で既に始まっています。

そして、もう一つのアメリカの愛国者とアメリカの売国奴の内戦が起きているのがテキサス州の国境です。


(了)


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(前)内戦前夜のアメリカー-国境を守るテキサス州連合と国境を破壊するバイデン政権

2024-03-06 00:00:00 | 政治見解



(前)内戦前夜のアメリカ
ー-国境を守るテキサス州連合と国境を破壊するバイデン政権

:240306の1情報



読者は、不法移民を支援する人や組織に疑問をもったことはありませんか。彼らは「人道目的」を口にしますが、それは世論を欺くためのもので、不法移民を国内に入れるには明確な目的があるのです。

日本の例を見ても、不法滞在者を一生懸命守ろうとするのは左翼イデオロギーにかぶれた人です。彼らの行動は日常的に反国家、反体制の運動しか行ってなっていません。したがって、不法滞在者を擁護するふりをして彼らを仲間に引きずり込めば反日の運動の仲間は増えるということになります。ついでに公金もチチューチューできます。

要は、彼らが在日朝鮮人の不法滞在の歴史的事例から、不法滞在者が特定の地域に多く定住させることができれば、彼らをたきつけて反体制の運動を広げることが可能になることをしっかり学んでいるわけです。しかも、「人道」を掲げれば日本人は黙り込む。現在の川口市がその最前線になっているようです。つまり、政治的な動機があるからこそ、不法滞在者を利用しているのです。

これがアメリカのような人種のるつぼにして多民族国家となれば、不法移民が多ければ多いほど国家の維持は難しくなります。

それにもかかわらず、不法移民の排除で国を守ろうとしていたトランプ氏が批判され、不法移民を国家破壊の目的で受け入れようとするバイデン氏が人道主義者のように評価されている不思議な国アメリカ。この現状を、国際政治学者はどのように見ているのでしょうか。

午前と午後の2回にわけて見解を掲載します。



(基本情報)

米国テキサス州のグレッグ・アボット知事(共和党)は12月18日、米国とメキシコの国境に接する州南部ブラウンズビルを訪ね、不法移民の流入阻止などを目的とする国境措置関連州法3法案に署名しました。

アボット知事は、トランプ前政権の政策の効果で「4年前、米国での違法な越境数は過去数十年で最も少なかった」にもかかわらず、「ジョー・バイデン大統領による意図的な無策によってテキサス州は自力で守らざるを得なくなった」と説明しています。

成立した関連3法の概要は次のとおり。

・15億4,000万ドルを国境沿いの壁建設に充てる。不法移民の温床とされる地域の州兵による警備費用に最大4,000万ドルを充てる。(2024年3月施行予定)
・メキシコからの違法な越境をテキサス州の犯罪とみなす。最長20年の懲役とし、母国への強制送還の仕組みを設ける。(2024年3月施行予定)
・不法移民の支援や隠れ家の運営に関し、懲役期間を最低2年から10年に引き上げる。(2024年2月施行予定)

これに対し、ホワイトハウスのアンジェロ・フェルナンデス報道官は「テキサス州の地域の安全を損なう極端な法律だ」とテキサス州を批判。移民法の違反により非市民をいつ、いかにして退去させるかを決めるのは州ではなく、連邦政府の役割だと指摘しています(NBCニューズ12月19日)。


テキサス州はアボットという共和党の知事が就いています。アボットは車椅子に座っている方ですが、非常に戦闘能力の高い方です。

そして、テキサス州というのは非常に長い国境をメキシコとの間に抱えています。バイデン政権はオープンボーダー体制で国境をなくして違法難民でもどんどん入れろという方針になってしまいました。

そのようなことやったら、州の治安も何も保てないということで、早くも2021年3月からオペレーション・ローンスターというのをアボット州知事が始めています。これがローンスター作戦です。ローンスター(一つの星)という意味なので、テキサス州が一つ星であると言っています。

このローンスターというのがテキサスのあだ名です。アメリカの州には、いろんなあだ名がありますけど、カリフォルニア州は昔、ゴールドラッシュがあったので「ゴールデンステイト」呼ばれていたり、ニューヨークはビッグアップルという名前がついていたりするのはご存知だと思います。モンタナは大平原の州だから空が大きいという意味で、ビッグスカイカントリーというあだ名をつけられました。いってそういうある種もあります。

なかなか知的な呼び方ですけど、テキサス州は2021年3月からオペレーション・ローン・スター(OLS)というものを始めました。そして、国境が崩壊してしまえば当然ながら国家は存在しなくなってしまうのです。違法な奴でも次々に入ってきていいという話になれば、そこにおける国家というものは国境がなければ存在し得ません。

グローバリストのバイデンは、それを積極的に入れています。バイデン政権がスタートするときには、既に推定1000万人くらいの違法移民がいました。トランプ時代は厳しく取り締まっていたのですが、それ以前から入ってきた人たちが沢山いるということです。バイデン政権になって、1000万あるいは州によっては1300万という数の不法移民が入ってきてのではないかと言われています。そして、少なく見積もっても1000万人くらいは入っているでしょう。合わせて今、2000万人以上の不法移民がアメリカに滞在しているという恐ろしい状況になっているのです。

アメリカの人口が3億2000万から3000万くらいだと思いますが、そのうちの6%から7%くらいに匹敵する違法移民がいるという恐ろしい状況になっています。なぜ、そういう事をやっているかというと、こういう人たちは国内で釈放されてしまうから1回捕まっても入ってくるわけです。つまり、逮捕しても意味がありません。

そういう人たちがサンクチュアリシティ(聖域都市)などへ行くと、みんな市民権も国籍もないのに投票させられてしまうのです。そして、2020年に起きたようなインチキ選挙が起きます。そういった人たちは民主党政権で入れたから、みんな民主党支持者になる人が多いでしょう。

そうすると民主党が、どの州でも違法移民をいっぱい入れて、そこで選挙管理委員会が民主党主流のところだったら、どんどん投票させて自分たちが永久に天下を取ろう、共和党が絶対与党になれないようにしようという策謀を巡らせているのです。

それからグローバリストの超大企業の経営者から言えば、労働者がどんどん増えて低賃金になるほど、これは資本家としていいだろうという考え方があります。そして、彼らは一般国民にとって治安が悪くなっても、そのようなことは気にしません。

自分たちはガードマンを雇って大邸宅に住んでいるとか、あるいは綺麗な住宅地ですが周りは壁で囲まれていて、そこの住宅地に住んでいる人しか入れないといった中産階級以上の人たちが集まっているようなゲーテッド・コミュニティというものがあります。

そこにはガードマンを雇っているので、その中では安全に暮らせるため、そういうところに住んでいる人たちにとっては一般の街の治安が悪くなっても関係ありません。だから、どんどん違法移民でも入れてしまおうというのがバイデン政権です。そのようなことがあっては堪らないというので、一番矢面に立って戦っているのがテキサス州のアボット州知事であります。

そして、2023年7月くらいから始めたレーザーワイヤー(鉄条網または有刺鉄線)を張るようにしました。トランプが苦労して作った国境の壁は駄目だから建設しないと、バイデン政権が反対して言っていました。しかし、壁ではないけど有刺鉄線網を引いて入れなくするということを始めていたのです。


午後に続く



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