Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

十六代 楽吉左衛門展

2024年11月02日 16時04分28秒 | 美術画廊・ギャラリー

文化の日を含む三連休は悪天のスタート。
台風21号から変わった低気圧の影響で西日本は新幹線が一時運転見合わせになるほどの大雨に。

そんな雲行が心配される中、午前中に日本橋三越本店に行ってきた。

久しぶりの美術特選画廊。

楽家十六代 楽吉左衛門展。

ご当代になってからの個展は2回目で三越で開くのは初めてだそうな。
ちなみに襲名記念の個展が日本橋高島屋で3年前の今頃の時期。→当時のブログ

あの時はコロナ禍の最終にもかかわらず、賑やかなで混み具合がすごかったので、
それを思うと今回は気が進まなかった。でも、めったにない機会だし!と気持ちを押し出して会場へ。

エレベーターを降りた途端にずらっと並ぶ胡蝶蘭にビビった。
(茶の湯に見識のある芸能関係の方を始めとする著名人からのお祝い花)

その分、画廊の入り口はシックな感じ。
内部も黒くて細い紐状のバックカーテンの前に照明を落として、
右側に黒楽茶碗、中央に灰色の今焼茶碗、左側に赤楽茶碗がケースなしに展示されていた。
もっとも茶碗を置いてある台の前には「これ以上は立ち入り禁止」の足止めが設置されていた。

雰囲気がね、京都の楽美術館ととても似ていて落ち着いて鑑賞できた。
(雨の影響なのか、土曜日の午前中だというのに来場者が少なくて助かった)

動線的に黒楽茶碗から鑑賞し始めた。
パッと感じた印象は「釉薬の色合いが四代・一入さんと似ている」。
黒赤い独特な黒い釉薬は一入の茶碗で何度か拝見した。
一入は利休没後から100年後に活躍したので、利休回帰というのか、形の上で利休方の筒状の作品がよくあるけど、
そこは違うかな。

正面に白い釉薬で模様を描いたデザイン性は三代・道入さんぽいし、
ぽってりした釉薬は十四代・覚入さんぽくもある。
特に赤楽茶碗の雰囲気は覚入さん、それから八代・得入さんの優しい感じもあるように感じた。

形はいろいろ冒険しているというか、試行錯誤しているようだけど、先代の直入さんほどのアバンギャルドさはない。
でも、直入さんの十五代襲名からわりかし初期の作品である梨花っぽさを感じさせる形の茶碗もあった。

不思議だったのはザラっとしたキメが粗い灰色の釉薬で焼かれた「今焼茶碗」。
灰色は藁で使ったのだろうか。

直入さんがフランスの土で焼いた楽茶碗を発表したことがあるけれど、それと共通するような焼成のような。
直入さんの場合、焼貫で形が独特の、ほんと「どこに口つけて飲めばいいの?」という形で
もはや茶碗という用途では考えないほうが正解なような感じだったけど、
ご当代の灰色の茶碗は灰色のザラっぽさは「ん?」だけど、形はちゃんと利休形の筒型茶碗で
そこのアンバランスさ?が面白いなぁと思った。

並んでいるのは全て茶碗で点数も全部で30点くらい?(多くても50点ぐらいだったような)
ほぼ全てが売約済みか抽選待ち(赤か黄のシールがプレートに貼られていた)

そりゃそうだよなぁ。ご祝儀だもんねぇ。
値段こそついてないものの、それなりなんだろうなぁ。
でも、これから値段はどんどん上がっていくんだろうねぇ。
私には関係ないけど。

この会場にいる茶碗たちは買い手が決まっていて、それぞれに納まっていく。
本当に一期一会の邂逅。
でも、ハナから図録を買えるとは思っていなかったし、買いたいとも思わなかった。

一つ一つの茶碗は鑑賞しても覚えるのはムリだ。
この時期の当代の作風はこんな感じとざっくり印象を焼き付ければいい。

5年、10年、もっと歳を重ねれば作風は自ずと変わってくる。
その時に楽美術館でその過程が理解できたら嬉しいナ。

てなことで。

 

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和菓子の〈はじめて〉物語

2023年11月07日 22時01分51秒 | 美術画廊・ギャラリー

虎屋文庫資料展 第81回『虎屋文庫50周年記念!『和菓子の〈はじめて〉物語展』 虎屋文庫
※11月23日(木)まで

虎屋文庫の資料展は訪れるのがなかなか難しい。
赤坂店の建て替えに伴う長期休館があって、やっと新しくなったと思ったらコロナ禍でしばらく中止になっていたからね。

文化の日を含む3連休、「サントリー美術館に行かなくちゃ」と考えていて1か所だけだと勿体ない~
でも電車移動などでハシゴして時間と体力を消耗するのもイヤ~
と地図を眺めて「あっ。秋だし、虎屋文庫は?」とサイトチェックしたら、ビンゴ!

へぇ~。文庫が開設して半世紀かぁ。おもしろそう。
という好奇心で訪れてみた。

中国伝来の羊羹や饅頭の起原は茶道文化検定の勉強で知っていた。
たぶん、以前の展示でも観ていたけど、あらためて再現サンプルを見直し、解説文を読むと面白いと思う。

羊肉の汁にとろみをつけたものが四つ足で羊NGで小豆に代替し、小豆つながり甘くなって、菓子になた。
いかにも日本人らしいアレンジ。蒸羊羹と練羊羹のこともね。
饅頭もお肉があんこになり、菓子に~という点で同じ感じ?
(でも、肉まんやカレーまんもあるよね)

カステラの原型、ポルトガルの丸い焼き菓子。あれが長崎カステラになるなんて!
(江戸時代に日本のカステラが出来上がってから、変化していないってすごい。
 これを書いていて、無性に美味しいカステラが食べたくなった)

最中(もなか)は最初は麩の焼きを丸く平たくしたもの(←いまでも干菓子にある)で丸い=満月だから「最中」と名がついた。

「金つば」は最初は「銀つば」だった~ということは、過去の展示で知っていたようだ。(見た時は「へぇ~」と初めてしったつもりだったけど、実は過去blogに感想が書いてあった)
でも、それが江戸が金本位制、上方が銀本位制という経済面が与える印象に起因しているとは、今回気が付いた。

水無月も昔は三角形ではなく、ツイストした生地にあずきをぽつぽつと載せたものだったとはねー。

改めて和菓子の歴史を振り返ることで興味深くなって、味わっていただきたいと感じた。

そして、いつももらう解説の冊子。
恥ずかしながら、今回初めてちゃんと読み返した。
展示解説がパネル記載に補足してあるのではないかと思うくらいに丁寧に書いてあって感動。

バックナンバーもたぶん保管していると思うので、ちゃんと読み返したくなった。

※虎屋文庫のバックナンバーはこちら

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久々に虎屋文庫

2021年11月24日 18時57分12秒 | 美術画廊・ギャラリー

久しぶりに虎屋文庫に行ってきた。

2年ぶり?みたい。

今回は「和菓子で楽しむ錦絵」(11月23日で終了)
なんせ、展覧会のことを知ったのが京都旅行中のことで、その時点で行けるのは最終日。

駆け足で行ってきた。

まぁ、和菓子が描かれている錦絵を集めた展覧会なんですが。

主に江戸時代後期から明治時代にかけて。
この頃になると砂糖も国内で生産されるようになってきて、
和菓子も日常生活にぐっと近くなった感じがする。

場所柄、おもに江戸で楽しまれた和菓子という印象。

菱餅が三色ではなくて、蓬色(素材も蓬だと思うが)の菱餅に白い菱餅がサンドされているなど
「昔は今と違うかったんだぁ」と思ったり、

豆まきやお月見、夏場の冷やし白玉とか、現代と大差ないものとか、けっこーそれなりに楽しめた。

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十六代 襲名記念 楽吉左衛門展

2021年11月06日 20時52分03秒 | 美術画廊・ギャラリー

高島屋日本橋本店の美術画廊へ行ってきた。

十六代襲名記念の楽吉左衛門展を拝見するために。

混み合った中で観たくなかったので、朝一~今、開店10時半と同時に入店。

階段使ってたら、しっかり出遅れたものの、比較的空いた中で拝見できた。

100点近くあったかなぁ。

赤楽茶碗と黒楽茶碗がバランスよく、水指が1点、花入が1点(どちらも赤楽、そして赤丸=売約済み)。

結構、売約済みがあり、他は抽選販売。値段の明記がないところがこわい。

展示品に触るのも店員さんの許可と監視の元で。
気おくれしちゃって、触るのは諦めた。

篤人さんの時代からちょいちょい作品は拝見していたので、
新鮮な印象はあまり感じられなかったものの、
模様の線が下から斜め上にスッと入った若々しいもの、
土みせの部分にゴツゴツとした荒々しさがあつものなど、挑戦的なものがあったり、
直入の「梨花」によく似た印象の優しい作風のもの←実物は拝見できず。図録を閲覧
楕円ぽくなったシャープなものなど、篤人時代の大人しさから一転したようなものも多くあった。

図録買って帰ろうとしたら、既に完売の貼り紙。
仕方ないから見本の図録を一通り閲覧した。

くっ。開催4日目の週末の朝一に既に完売とは!
実は初日の3日は出勤していて、少し仕事が早く終わったので、
そこから駆け付ければ来れなくはなかった。

だけど、閉店間際だったので、ゆっくり拝見できないし、疲れていたから頭も働かないしと
今日まで待ったのだ。
(こんなことなら無理してでも行っておけばよかった。せめて図録は買えただろうに)

週末の、土曜の開店直後ということで、セレブやら有名どころもボツボツと顔を出しそうな雰囲気になったので、
とても恐れ多くていられないやと、そそくさと帰った。

初個展の作品はまだ番号のみでの展示だったけど、
これがそれぞれの買い手の元に納まり、そして銘がつけられて
10年か20年、もっとそれ以上経ったら、美術館に並ぶ代物になるんだろうなぁ。

千家十職の一つとはいえ、楽家はやはり別格のような気がする。

なんせ、千家とは利休さんとの付き合いまで遡れるし、茶碗って茶道の中でも一番の道具だし。

それが証拠に代替わりも全国紙で報じられるし、TVや新聞にもよく登場するし。

そもそも、他の十職って、いつの間にか代替わりしているような感じだし。

すごいなぁと改めて感心した。

ちなみに千代の十五代の襲名記念の図録が私の手元にある。
10年以上も前だけど、とある物々交換で佐世保の茶道具屋さんからもらったのだ。

30年前と今とで、世間の注目度がどれくらい違うのかはわからないけど、
今回の完売になって重版もされない図録はプレミアもんだなぁ。

欲しかった。(でも、オークションサイトで高いお金を出すほどでもない)

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虎屋といえば羊羹! 祝!ギャラリー再開

2019年12月04日 06時01分00秒 | 美術画廊・ギャラリー

★虎屋文庫 サイト
第79回 再開御礼!「虎屋文庫の羊羹・YOKAN」展 ※12月10日(火)まで

とらや赤坂店立て替えの関係で、虎屋文庫のギャラリーも丸4年間お休みになっていた。
今回、久しぶりに再開した虎屋文庫の展覧会に行ってみた。

 めっちゃ、かっこいい建物になっている~

そして、以前は脇から店舗に入らず会社の中に入るようだった文庫へのアプローチも変わった。

正面玄関から入って、地下のギャラリーへのアプローチ。

さて、今回のテーマは羊羹。

虎屋の主力商品であると同時に、室町時代から慣れ親しまれたザ和菓子。

実はワタシ、成人して茶道を習って2年ぐらいするまで羊羹が食べられないヒトだった。(甘すぎて)
今はもうさすがに「食べられない」ということはないけれど、積極的には口にしないかなぁ。

羊羹の起源は中国料理の羊肉入りの汁物だったことは茶道文化検定のテキストを読んで知ってはいたけれど、
実物というかビジュアルでは目にしたことがなかったので、見本展示を見て「ほーっ」と感心した。

その羊肉入りスープが日本に伝わり、見立ての精進料理となり~。
「精進」だから食材として羊肉は使えず、植物系のプルプルもので代用した「もどき」料理になり、
そこに砂糖が入って、お菓子になり~。

といった100年~200年をかけての変化のプロセスがすっごくよく理解できた。

羊羹に感心がなかったから製法による違いも考えたことがなかった。
確かに、いわれてみれば蒸羊羹と煉羊羹とさらに水羊羹って、それぞれに違うなぁ。

羊羹作りに使う調理道具の展示も興味深い。
時代毎の容器の違いや包装紙の歴史もおもしろかった。

1本だけ残った海軍に納めた丸い筒型の羊羹とかね、時代を感じされられ感動した。

虎屋は展示解説の詳しい冊子をくれるから、なお好き。(入場料無料でこんないい冊子までもらえて申し訳ない)

せっかく来たので、菓寮へ寄ろうと思ったら、11:00開店。
大嘗宮見物の後、皇居の西側を半周するように徒歩で移動したのだけど、まだ10:23だったので、まだ開いていない。

30分も待てず、イベント展示もやっていた店舗ものぞいたけど、買いたいものもなかったので、そのまますごすご引き上げた。

次は菓寮へも行くぞ。(って、だいたい1年に1回くらいしか展示がないんだけど。。。そのスパンが短くなるといいナ)

★虎屋文庫バックナンバーリスト
2014秋 『甘い対決「和菓子の東西」展』→こちら
2011秋 『和菓子を作る展 職人の世界』→こちら
2010夏 『和菓子の歴史』→こちら
2008初夏 『源氏物語と和菓子』→こちら

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村瀬治兵衛さんの漆芸展

2019年10月25日 10時38分35秒 | 美術画廊・ギャラリー

『三代目 村瀬治兵衛の世界』

銀座一穂堂  ※10月26日(土)まで

 

治兵衛さんの個展は久しぶり。

最近は海外でも個展を開かれているとか。

先日も見た鉈でざくざくと伐った断面を生かした水指。

木地を見せた丸い水指。

還暦を過ぎて、新境地を拓いた感じの意欲的なデザイン。

昔、お小遣いを叩いて沢栗の茶托を買ったっけ。

今回はお皿を1枚。

トースト皿にして、毎日使おうと思って。

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表千家の家元好み物展

2019年10月15日 13時37分29秒 | 美術画廊・ギャラリー

『表千家 襲名記念 猶有斎 千宗左家元 改名記念 而妙斎宗匠 好み物展』 高島屋→こちら

横浜髙島屋のギャラリーで14日まで開催されていて、最終日に行ってきた。
来週、10月23日(水)から京都の髙島屋で開催される由。

自分が習っている茶道とは流派が違うけれど、千家十職の仕事は興味あり。
日頃、なかなかお目にかかれない奥村吉兵衛の風炉先屏風や表装が拝見出来たのは嬉しかった。

中川浄益作の切合風炉釜も拝見できたし、大西清右衛門作の田口釜と唐金鬼面風炉もよかった。

楽家はさっそく16代吉左衛門と直入の合作も。嶋台茶碗、よかった。

表千家の代替わりは昨年の2月だったけれど、楽家もそれに準じたのかなという気もする。
直入は先代、16代は15代家元・猶有斎の意を受けて、好みものを作っていくのだろうなぁ。

テーマが「松鶴瑞祥」ということで、松と鶴が至る所にデザインされたおめでたい好みもの~

ほとんどが原則“非売品”だと思われるが、高島屋さんなので若干の値札ものも。
土田家による出帛紗と数寄屋袋と懐紙入れ。意外と手に届くお値段だなーと思った。

会場の一角にて先代と当代へ熊倉先生がインタビューされた約17分間のインタビューを視た。
それで、代替わりや好みものについて理解できた。

一番びっくりしたのは、表千家の家元は隠居すると「宗旦」を名乗るということ。
千家の嫡流ということなんだろうなぁ。
三代宗旦のあと、八代の斎、十代の吸江斎、十一代の碌々斎も隠居して宗旦を名乗っている。

てか、表千家って、代を譲って隠居する家元がちょいちょいいらっしゃるのねぇ。
裏千家は九代と十二代、あと十五代が隠居して「玄室」を名乗ってる。
最初に家元名「宗室」を名乗った四代の仙叟の襲名前の名乗りが「玄室」だったことが起因?

それにしても、表千家の家元さんはまだ40代、襲名前とはいえ武者小路千家は若様の宗屋さんが活躍している。
裏千家は15代が90歳を超えてまだ元気、16代は還暦を3つほど過ぎたばかり~とはいえ、次は?

ちょっと気になるなぁと思いながら、会場を後にした。

 

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銀座のギャラリーで茶道具展

2019年10月06日 08時25分52秒 | 美術画廊・ギャラリー

☆銀座一穂堂サロン サイト
『第20回 月夜の茶会 茶道具展』 ※10月12日(土)まで

たまたま通りがかった銀座通り。「一穂堂でいま、何やってるかなぁ」と思っていたら、茶道具展だった。

若手作家さんの意欲的な茶道具の数々が並んでいて、楽しかった。

お茶碗、棗、治兵衛さんの漆器の水指。

思わず「新境地ですね」と感想が出てきた。
大胆に切り落とした側面に緑色の漆を施してあるワイルドな水指。
作品にもそういうタイトルがついていた。昨年から作り始めたとのこと。

他にも、根来や白檀塗?のような印象のものとか、あった。

ちなみに、今月後半はそれらがたっぷり拝見できる。

『三代目 村瀬治兵衛の世界』 ※10月19日(土)~26日(土)

他には、やたら現代的な小ぶりの風炉。お値段も超お手頃価格で既に売約シールが3枚。
上にのってる茶釜の方がはるかに高額で豪華で。でも、まだ売約なかった。(2日時点の話)

すごくステキな風炉だけど、浅くない? 灰形造りにも灰が少なくて済むけど、炭入る?etc.
(心の声で)ツッコミ入れつつも、興味津々~

久しぶりに今の茶道具をたくさん拝見できて、楽しかった~

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富小路で茶杓展

2019年03月23日 05時50分38秒 | 美術画廊・ギャラリー

安住楽風茶杓展

京都市の富小路ギャラリーにて、3月24日(日)まで

東京の方らしいけど、京都で個展。

ユニークな銘を持ったオーソドックスなものから

茶籠用の収納式もあれば、

櫂先に穴が空いたもの、

紅梅の材のもの、捻れた竹、竹の根を生かしたもの

竹の染みや節を生かしたもの、

 

筒や仕服もいい。

なかなか面白い展覧会でした。

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虎屋の白小豆

2018年04月28日 06時48分46秒 | 美術画廊・ギャラリー
世間樣は今日からゴールデンウイークに突入。

昨夜訪れたミッドタウン六本木はちょっとだけ、人が少なかった。

サントリー美術館に行く前に虎屋のギャラリーへ。

白小豆の企画展を見た。

三十路の手前まで白餡が食べられなかった私。

でも、今は大丈夫。

契約農家で育てられた白小豆は美しい。

蒸羊羹を一切れ買って、帰宅後に一服。


芋きんみたいな濃厚さ。

抹茶によく合う。

企画商品「月の曙」。

あけぼの、かぁ。

実は私の名前、最初は「曙」の字をあてようと考えていたらしい。

だけど、当時は人名漢字ではなく、別の漢字にしたとのこと。

今は曙ちゃんは🆗‼だけどね。

曙といえば、ハワイ出身の横綱の四股名(曙太郎)だからね~

「曙じゃなくて、良かったね」とよく言われた。

個人的には「曙」の漢字の方が好きだな。

来月は「月の暁」が売られるらしい。

食べたい。

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谷庄さん夏の茶道具展

2017年07月08日 09時13分01秒 | 美術画廊・ギャラリー
半年に一度の銀座にある谷庄東京店さんのお道具展。
 (本日7月8日の午後4時まで)

最近は初日にお邪魔することが多かったけれど、
今年は7日めになってしまった。

それだからというわけではないけれど、
表が「籠花入」ではなく、向付。

そして、店内はわりと閑散とした感じ?

今年は籠花入が中心~のはずだったんだけど、、、

予想はしていたけれど、思ったより出ている点数が少なくなっていた。
(出ていたのは、けっこうな大物が多かった~)

聞けば、初日の開店前から行列ができるほどだったとか。

お店の方曰く「籠花入はお求めやすい価格ですしねぇ」。

なるほど。

やはり、先手必勝ということか。

お店の方でも補充はしているけれど、
7日目ともなると、やはり苦しいよねぇ。

でもでも、籠花入に生けられている夏の花々が美しくて。

本当に涼を感じさせてくれて、幸せな気分になった。

半夏生に桔梗、矢筈芒~などなど。色々も彩が豊かで美しい~


そんな感じで、他の茶道具も楽しく鑑賞できた。

2代寒雉の雲龍釜。小ぶりでかわいい。

雲龍釜に合わせて造ったという土風炉は比較的新しい時代のものだそうで、
すっごくステキだった。

お座敷の六角形の琉球風炉。大西定林の作。

仁清はお茶碗、茶入。 ちょっとビミョーだったかな。

籠花入からみで茶箱が出ていたら、どうしよう~とドキドキだったんだけど、
今回は出ていなくて、ホッとした。

金沢の和菓子屋「よしはし」の黒蜜羹で一服いただく。

祥瑞のお茶碗がまたよかった。

金沢もねぇ。。。

昨夜の『ぶらぶら美術館』でも金沢城の石垣が出てきて、ちらっと見た。

2度訪れているけど、やっぱり見方がまだまだ甘いなぁ、と反省。

またゆっくり訪れたい~
と旅のシミュレーションを考えてみたり。

石垣はね、高校時代の憧れだったんけど。

思えば当時、ゼミレポさんにお手紙を書いた際にお返事をくれた方が今は第一人者となっていらっしゃる。

すごいなぁ。
と感心しつつ、「私は趣味程度でいい」とお返事読んで思って、経済的に確実に職業になる進路を選ぶことにしたっけなぁ。

金沢への旅も視野に入れつつ。

とりあえずは今月は仕事をかんばろう。

★谷庄バックナンバーリスト
2016年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2016年7月 谷庄「夏の茶道具展」風炉釜を中心に→こちら
2015年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2015年7月 谷庄「茶碗」展→こちら
2014年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2014年7月 谷庄「夏の懐石道具」展→こちら
2013年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」展→こちら
2013年6月 谷庄「茶入」展→こちら
2012年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2012年7月 谷庄「茶席の名脇役」→こちら
2011年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2011年7月 谷庄「寄付掛けと茶器」→こちら
2010年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2010年6月 谷庄「釜と炭道具」→こちら
2009年7月 谷庄「懐石の器」展 →こちら
2008年7月 谷庄「茶杓」展 →こちら
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谷庄さん歳末茶道具展

2016年12月09日 13時37分59秒 | 美術画廊・ギャラリー
なにわともあれ、12月初旬は谷庄さん!

最近は初日が2日目に訪れるようにしているのだけど、
今回は7日めとなってしまった。

正午ごろ、そっと扉を開けると~

誰もいない。

店員さん曰く「もうとっくに一段落~」。

てことは、展示されているお道具もだいぶ入れ替わっちゃった感じですかねぇ。

でもでも、入った瞬間にパッと目に入ったのが茶駕籠セット。

小ぶりでめっちゃかわいい。駕籠の細工が凝ってる~

仕服も揃って、このお値段はかなりお買い得~

人生の節目の記念品にほしい。

いつか、ほしい。いつかって、いつだ~?
そろそろほしい。

でも、まだ少し、早いような。

でもでも、ほしい。

だんだん「ほしい」の具体性が大きくなっているのを感じた。

この冬は岩渕さんの花入を買っちゃったしね。

その他は、
直前に石洞美術館の古染付展を見たばかりだったので、
同じものが並んでいたのには驚いた。

へぇ~。こういうお値段かぁ。

そして、座敷に入ってビックリ。

なんと、浄清の炉茶釜が売ってるではないか~!

浄清独特の優美なライン。肌に鋳込まれた色紙の意匠。

うそうそ。天才・浄清の茶釜に値札がついているよ。

しかも、転んでも払えない金額じゃないよ~
(茶駕籠セットよりはお高いけど、当代の清右衛門さんの何分の一か←「何分」は一桁)

ということに感動して帰って来た。

お呈茶のお茶碗はクイズ。

唐津じゃない。
まさか、御本? 近い? うーん萩? 古萩? 近いけど、違う。もっと上の~ 出雲? 当たり!

伊羅保にしてはボチボチが足りないと思っていたけど、出雲かぁ。

出雲焼について、1つ勉強になった。


★谷庄バックナンバーリスト
2016年7月 谷庄「夏の茶道具展」風炉釜を中心に→こちら
2015年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2015年7月 谷庄「茶碗」展→こちら
2014年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2014年7月 谷庄「夏の懐石道具」展→こちら
2013年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」展→こちら
2013年6月 谷庄「茶入」展→こちら
2012年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2012年7月 谷庄「茶席の名脇役」→こちら
2011年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2011年7月 谷庄「寄付掛けと茶器」→こちら
2010年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2010年6月 谷庄「釜と炭道具」→こちら
2009年7月 谷庄「懐石の器」展 →こちら
2008年7月 谷庄「茶杓」展 →こちら
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京の三人展

2016年11月11日 17時14分22秒 | 美術画廊・ギャラリー
京の陶芸・指物・漆芸 三人展

京王百貨店新宿店6階 京王ギャラリー

※11月16日(水)まで

岩渕祐二さんから案内状をいただき、訪れた。

10年以上前になるけど、工房を見学したこともあるし、
茶筌筒と茶器(振り出し?)も持っている。

筒が小さい、フツーサイズの茶筌入んない
とか、茶器の中蓋が甘い、とか~

おぉ! 改良されてる。


棗も先人のフォルムを研究して、作品に生かしてはる。


利休形だろうなぁ。←当たり。記三写

でも、不昧好の大菊棗のフォルムにも肩の辺りが似てる。

なんて事を思いながら、見てた。

内心、ちと困った。

もちろん、お買い上げを期待されているわけではないのは
わかってる。

先生からも「道具は買うな」と言われてる。

それに、棗も漆器の建水も、金輪寺も買った。

とりあえず、欲しい漆器、差し迫って必要な漆器もない。
効果か不幸か(?)作品のクオリティの高さは値札に反映していて、
今回はムリかな~

でも、売約札はそこそこついていて、スゴいなと感心した。

今回、会場が広かった。

だから、壁面も倍のスベースがあるわけで、
ガラーンとしないように、掛け軸がかかっていて、
ある道具もかかっていた。

小振りのそれを見た時、一目惚れ😌🌸💕

すぐさまスマホで家計簿を確認し、
岩渕さんの所へ行って、「あれをよく見せて」。

で、即お買い上げ~

売約札を貼っていただきたいところだが、
差し迫っているため、持ち帰り希望でゲット。

漆芸品にこれもあったか~

てか、こういうモノも造られるんですね🎵

今回、会場が広くて壁を埋めるために~

その壁から、持ち去るのは申し訳ないけど、
にっこにこして、持ち帰り❤

ちなみに、呈茶席の立礼棚も岩渕さん作品。

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千家十職展

2016年09月09日 05時03分49秒 | 美術画廊・ギャラリー
『茶の湯の継承 千家十職の軌跡展』
三越日本橋本店新館7階 ※9月12日(月)まで

一覧表で紹介していなかったけれど、
東京ではこういう展覧会が開かれている。

行きそびれてしまったけれど、本館6階の特選画廊では
現在の十職による新作展も6日まで開催された。

先月に楽美術館から送付される案内に混じって招待券が入っていたので、
寄ってみた。

楽美術館と大西清右衛門美術館の所蔵品からの展示多し。
(浄清の「鶴の釜」や浄林の笠釜「時雨」は夏に滋賀出張したばかりで、さらに東京出張)

三千家の所蔵品もあったけど、びっくりするほどではなかったかな~

個人蔵のものも結構多かった。

三越本店なだけに、いかにも茶道を嗜んでますor嗜んでました系の
上品なご婦人方で大混雑。

菓子椀を見て、「あら、これは何に使うのかしら~?」とか、
「ウチは電熱だから~」とか。

私もそれくらいで引いておけばよかった、としみじみ思う。
(なまじ、実力も経済力も知識もないのに、奥へ足を踏み入れようとしてしまったがために~)

図録が3,780円

手にとる気もしなかった。

いいなぁと思ったのは

小ぶりな風炉釜。
釜が金色の富士釜。
風炉が交趾で保全作。

保全の風炉なんて、めったに見かけないので、貴重。
華やかな交趾もきれい。

他は大西家御当代の「虎の釜」。鐶付が虎さんでかわいい。

あとは黒田家の歴代正玄さんが作った柄杓。

土田家の古帛紗。

蛤の香合がよく見えなかったけど、利斎作の「蒔絵蛤香合」と読めた。

てことは、蛤そのものではなく木を蛤の形に彫ったのかな?

表具はおそらくほとんど奥村家が手がけたものなのだろうけど、
それにしても全体の点数が少なくて、少し残念だったかな。

最近、お茶会に行かないので、こういう華やかな展覧会はちょっと疲れた。
コメント (2)
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谷庄「夏の茶道具展」風炉釜を中心に

2016年07月02日 06時11分37秒 | 美術画廊・ギャラリー
★谷庄東京店 サイト
 『「夏の茶道具展」風炉釜を中心に』 ※7月9日(土)まで

昨日が初日。
今年はたまたま時間が空いたので、「ならば!」と思って、
午前中(しかも開店の午前10時)に見た。
(昨年は体調不良でできなかったことが今年はできた)

なんといっても、今回のテーマは風炉と茶釜。

茶釜は予想通り(?)宮崎寒雉さんが多いように感じた。

意識して集めたということではなさそうだけど、
やはり本店が金沢だから、代をわたって揃えやすいのだろう。

たしか十二代のだったと思うけど、
筒状で遠山の意匠で山の部分に霰が打ってある茶釜がよかった。
鵬雲斎大宗匠好みだそうで、環付がなんだかわからなくて
お店の方にうががうと「雲です」。
(よくよく見ると、きんと雲のくるくるが。 あ、なるほど~。)

作者は忘れたけど、風鈴釜もよかった。フォルムが優雅。

小さくて細身の雲龍釜が幾つも出ていて、どれもよかった。
(こぶりだから、お手頃価格)

隅っこ、というか入口のソファーの脇に手付き釜1つと鉄瓶が2つばかり。
手付き釜も少し大振りの鉄瓶。
持って重そうなら、蓋を開けて柄杓をさせばいい~的な感じ。

その隣の小さな紅鉢。
もし、買うならこれかなー。
値段がよかっただけではなくて、小ささ加減が本当にかわいくて。
しかも「了保」だったような~。
すべてを真に受ける気はしないけど、たとえそうでなくてもあれはいい。
こういうのを屋外に持ち出して、茶箱点とかやりたいなぁ。

あとね、風炉が「頑張って集めはったなぁ」と感心した。

どこかの美術館に見たU字型になっている風炉。
幅が狭いので、それこそ細身でこぶりの雲龍釜を取り合わせ。

火窓が菱型に凝った意匠になっているのもあれば、
足が獅子の足のように凝ったものもあった。

風炉は難しいのよねぇ。
環付があるとかないとかで格も違ってくるし。

切合はやや小さめが多かった。
台子に載ることが多いから。(その割には台子はなく、棚ものが一つ)

土風炉は2つのみ。どちらもわりに大振り。
きれいに漆を塗り直していた。
2つのうち1つは眉風呂。火窓の部分が凝っていて眉の部分もフツーではない。
そして「了全」。

ほー。

「寒雉」以外に目に入った作者名は「定林」。

定林。大西定林。浄清の次男で江戸大西家の初代~
だから江戸時代前期~


と頭の片隅で考えつつ、へぇ~と思って見るしかないですねぇ。

ところで初日午前中って、すごく混んでスタートダッシュで
売約がすごおくかかるって、聞いていたのだけど、
意外と混んでないなぁと思ったら、、、

すぐ後から熱心な常連さんは次から次へと~ご来店。

早めにお呈茶をいただいた。(マニアックな会話を「ほー」と思いながら聞いていた)

中には「MIHOへ行って来ました~」というお客さんもいて。

やはりなぁ。

まぁ、今回はテーマがテーマだけに地味にマニアックだけど、面白い。

改めて、自分が風炉釜好きなんだなぁと思った。

そういえば、五徳が風炉込なのか、釜を合わせるためだけなのかがわからなかった。

五徳独立ではなかったので、五徳は時代ものではなかったのかなぁ。
そこが気になったけど、混んできたから聞かずに帰った。

お目当ての方に遭遇できるかな、と期待したけど、
それは叶わず。

★谷庄バックナンバーリスト
2015年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2015年7月 谷庄「茶碗」展→こちら
2014年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2014年7月 谷庄「夏の懐石道具」展→こちら
2013年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」展→こちら
2013年6月 谷庄「茶入」展→こちら
2012年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2012年7月 谷庄「茶席の名脇役」→こちら
2011年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2011年7月 谷庄「寄付掛けと茶器」→こちら
2010年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2010年6月 谷庄「釜と炭道具」→こちら
2009年7月 谷庄「懐石の器」展 →こちら
2008年7月 谷庄「茶杓」展 →こちら
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