Akatsuki庵

日々と向き合って

vol.85点前には…

2009年10月27日 00時18分40秒 | 利休百首
利休百首その八十五「点前には重きを軽く軽きをば重く扱う味ひをしれ

炭手前のとき、茶釜を「よいっしょ」とばかりに持ち上げると、
必ず「重たいものは軽そうに持つのヨ}」と注意を受ける

似たような道歌は以前にも出たよね。
その七「点前には強みばかりを思ふなよ強きは弱く軽く重かれ」→こちら
その八「何にても道具扱ふたびごとに取る手は軽く置く手重かれ」→こちら

お茶は心で点てるもの。
そのためには自分の指先も自分の心のままに動かすように~。
だって~

むちゃ、むずかしい。
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vol.84なまるとは…

2009年10月22日 01時00分00秒 | 利休百首
利休百首その八十四「なまるとは手つづき早く又おそくところどころのそろはぬをいふ

ギクッというか、ドキッというか。

「なまる」とは生ぬるい。
つまり、生ぬるい点前はせかせかしてお茶を点てたり、
のろのろ終いの点前してたり、
要所要所の緩急が揃っていない点前はよくない
という注意なのかなぁ。

この所、茶道との関係について考えている。
自宅で抹茶を点てる時は自服かせいぜい家族に点てるくらいなので、
点出しのキッチン点前。
だけど、誰かに改まって点てる時は点前なのねぇ。
野点を除けば、室内での点出しでお客様に対応したことがないかも。

先日の野点打ち上げの飲み会で、他のスタッフさんの茶碗を見せていただいた。
「今度、持ち寄り会したいね。これで呑みたいね」
なんて話にウンウンなんて頷いて、ん?
じんじんさんのコンセプトは「お茶でも飲んで行ってや~」
だった。
やっぱ、「呑み」じゃなく「喫茶」だよなぁ。

そういえば、スタッフのほとんどがこれでお茶飲んでないよねぇ。
ワタシは一応は飲んだけど、スタッフじゃない日だったからmy茶碗じゃなかった。

形が30種類はある茶碗の一つ一つに抹茶を点てて、呈茶してみたい
ふと、そんな気分になった夜。
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vol.83一点前…

2009年10月20日 00時49分00秒 | 利休百首
利休百首その八十三「一点前点るうちには善悪と有無の心のわかちをも知る

難しい~
解説書によれば、
お点前をする時はお客様がいることを忘れてはいけない
とある。

お点前で自然とその人の心が表へあらわれてくる
とも。
コワイなぁ

よって、点前をするということは心を見られるということだから、
己の心の作り方が大切なのだそうだ。

深いなぁ。

まぁ、稽古でも灰形でもその時の心理状況が反映されているかも
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vol.82右の手を…

2009年10月17日 00時14分19秒 | 利休百首
利休百首その八十二「右の手を扱ふ時はわが心左の方にあるとしるべし

習い覚えの頃は勿論、今でもたまーに注意されるかな。
右手が用事している時に左手がお留守になってるって。
例えば、指を揃えて膝の上に載ってなかったり。
になってたり、になってたり
使わない左手も意識することは大事デス。

ちょっと外れるけど、立礼の点前をしている時は足元も大事。
ちゃんと内股に揃えておきましょう。
けっこう、お客様から見えるのョ。
それで格好悪いのョ

お点前は美しく舞わなくちゃね
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vol.81風炉濃茶…

2009年10月09日 00時11分33秒 | 利休百首
利休百首その八十一「風炉濃茶必ず釜に水さすと一筋に思ふ人があやまり

風炉だから前水をさすのじゃなくて、
あくまで濃茶(茶葉)の状態本位。
てゆーか、季節を考えなさい。
という意味か。

そのためには前水の意味を知っておく必要があるよねぇ。
「お茶の葉が新茶じゃなくなっているから、お湯をゆめるため~」
とかなんとか、理由を教わったはずだけど。
得心する内容じゃなかったから、記憶に残ってないや。

そもそも、加工技術も格段に進歩し、冷蔵保管も整った現代において、
鮮度は年間通して変わらないのでは~?
なんて、思ってしまう。

現に、風炉は年間を通じてやってよいわけで。
この道歌に従えば、11月~4月に風炉で点前する際はさし水不要でよいハズ。
でも、現代では炉の時期であっても、風炉の濃茶点前ではさしている。
つまり、さし水の所作が点前の一手になっている。

よくわからん!
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vol.80壺などを…

2009年10月06日 00時01分00秒 | 利休百首
利休百首その八十「壺などを床にかざらん心あらば花より上にかざりおくべし

時が過ぎるのは早いもので。
あとひと月もすれば、茶壷が床に荘られる時期がやってくる。
(もっとも、厳密には口切は1年中いつ行ってもいいのだが~)

花入より上座に荘り置きなさい。
大抵(=本勝手、上座床)の場合、軸の右側だよね。
社中稽古で見慣れているので、なんとなく覚え知ってはいた。

そういえば、先月18日の朝日新聞夕刊に、
NYで大名物の唐物茶壷「千種」が落札されたという記事が載っていた。
ワシントンのフリア美術館が日本円にして6,0000万円だって。
保存状態がよい上に、徳川綱吉など歴代の所有者も判明してい由緒ある茶壷。
高さ42センチ、南宋-元時代に中国から伝わったという逸品。
(日本から流出したのが、とても残念)

こういうのが床に荘ってあったら、さぞかし壮観だろうなぁ。
(でも、手前としての茶壷拝見はできなさそ。)
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vol.79釣船は…

2009年10月05日 00時01分00秒 | 利休百首
利休百首その七十九「釣船はくさりの長さは床により出船入船浮船をしれ

釣り花入は拝見するばっかりで、自分では茶花を生けたことがない。
だって、社中ではめったに使ってないし、とても難しそうだもの。

「釣ってるからといって、高く据えてはいけない」という意味。
お客様は座って拝見するわけだから、高めに釣っていると花が見えない。
(そりゃ、そーだわなぁ)

船にも前後があって、舳先を向ける向きで「入船」や「出船」を区別するのねぇ。
舳先を中央に向けたら「入船」かぁ。
そして、釣らずに薄板の上に置いたら「浮船」。

ナルホド、なるほど。
と、感心しながら解説を読んだワタシ。
ちなみに、茶道文化検定の練習問題にもココの出題がありました~。
さすが、利休道歌!
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vol.78時ならず…

2009年09月30日 05時36分00秒 | 利休百首
利休百首その七十八「時ならず客の来らば点前をば心は草にわざを慎しめ

不意の訪問で相手(客)は「申し訳ない」と思っているから、
その相手に気遣いをさせないために、点前は心では軽く受けながら、丁寧にもてなす。。。
でも、「わざを慎め」ってあるから、点前も平点前を丁寧に~って感じ?

まぁ、突然の訪問客をサラッと、でも優雅にもてなさせたら、ステキだよねぇ。

最近は話題が多くて、利休百首がなかなかupできなくて。
これも、だいぶ前に書いたんだけど、やっと公開できた次第

でもね、先週土曜日の稽古中に不意のお客様がいらっしゃり、
急遽、薄茶平点前をした。→こちら
茶道の心得はないけれど、日舞は長くされている壮年の男性。
日舞をされているから、所作には目が肥えていたかも。
粘らない点前、でも丁寧に~。
を心掛けた。

それが、この道歌が云わんとするところなのネ
これからの人生、不意の機会に臨むことあらば「時ならず…」を唱えながら、点前をしよー。
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vol.77花見より…

2009年09月18日 00時01分00秒 | 利休百首
利休百首その七十七「花見よりかへりの人に茶の湯せば花鳥の絵をも花も置まじ

花見帰りのヒトを茶の湯に招いた場合、
茶室に花鳥風月の画を掛けるは勿論、花も置いてはいけない。
という意味。

梅が満開の時期に池上梅林で催された茶会に行ったら、
確かに、花はなかった。
「外にあるので、不粋ですから」とご亭主。
茶の湯の取り合わせでは、重複は極力避けるもんねぇ。
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vol.76掛物を…

2009年09月17日 00時01分00秒 | 利休百首
利休百首その七十六「掛物をかけて置くには壁付を三四分すかしおくことときく

掛物を掛ける場合は壁にピタッとつけちゃ駄目だ。
という意味。
掛物も壁もいためることにになるからね。
「すかしおく」は浮かすこと。
そのためには軸自在が大事。
お茶を習い始めて、初めて自在の存在を知ったのだけど、
便利なもんです。
軸を引っ掛ける棒をうんせ、うんせとやっとこ。
自在に引っ掛けるのが精一杯。
なので、なんとなく浮いてましたわ。
壁につけないよう、これからは気をつけよう。
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vol.75三幅の…

2009年09月15日 00時01分00秒 | 利休百首
利休百首その七十五「三幅の軸をかけるは中をかけ軸さきをかけ次は軸もと

2幅の軸を掛けてある事例は見たことがある。
「青山元不動」「白雲自去来」という対句っぽいの。

3幅の場合とその3つには関連がある場合が多いのかなぁ。
「雪」「月」「花」とか「○」「△」「□」とか?
関連がある場合もない場合もきっとあるんだろうなぁ。

まずは真ん中、次に軸さき(=軸先)は下座、最後に軸もと(=軸元)は上座。
なぜそういう順番にするのかについて、アンチョコには解説なくわかりません。

そういえば、先日、社中稽古の際に広間の床を見た。
ちゃんと3幅掛けられるよう、釘が打ってあった。

軸が掛かっていたので、中釘は確認できなかったけど、
先生が「ちゃんと中釘も打ってあるわヨ」。
曰く「家を建てる時に筋交をしたからね」
つまり、筋交いの柱が交差するところに中釘が打ってあると。

なるほどね、ならば壁が崩れる心配はない。
でも、三尺三寸五分の高さではないだろーなー。
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vol.74三つ釘は…

2009年09月12日 00時01分00秒 | 利休百首
利休百首その七十四「三つ釘は中の釘より両脇を二つわりなるまんなかに打て」

茶道史の本を観ていたら、室町時代の床荘りとして、三本掛けが紹介されてたような。
実際には三本掛かった茶会や茶事に居合わせたことがない。
たしか、灰形&茶事の教室の広間の床は三本の釘が打ってあったと思う。

今の環境では、あまり印象が残らない一首。
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vol.73竹釘は…

2009年09月08日 00時01分00秒 | 利休百首
利休百首その七十三「竹釘は皮目を上にうつぞかし皮目を下になすこともあり」

たしか、稽古場の水屋に使われている釘も竹釘だったなぁ。
柄杓かけたり、茶筅をかけたりで使っている。
皮目が上下どちらを向いているかなんて、考えたこともなかった。

この道歌からは「なぜ皮目を上にするかのか」という理由はわかりませんねぇ。
アンチョコによれば「皮目を下にした方が手が滑らない、という人もいる」
とも書いてある。

要するに、利休さんが「皮目を上に」していたから、そうしましょ。
ということみたいネ。

【おまけ】
抹茶を購入して、また一服。
「ことのは」も和菓子も美味しい
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vol.72花入に…

2009年09月03日 00時01分00秒 | 利休百首
利休百首その七十二「花入に大小あらば見合せよかねをはずして打つがかねなり」

一つ前、その七十一の例外編。
普通は三尺三寸五分余なんだけど、花入の大きさによっては釘打ちますヨ。
という意味。
実際に花入を掛けてみて、(いいと思える)位置に打ちましょう。

まぁ、融通性があるようには思えるんだけど、
ただでさえ「壁に釘」なんて、壁土がポロポロと落ちそうでコワイのに、
花入の大きさに合わせて、あちこちに釘を打ち直していただら穴だらけにならないのかなぁ?

と、素人ゆえに心配してしまうワタシ。

利休道歌の70番台、ワタシにとっては“苦行”ですワ。
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vol.71花入の…

2009年09月01日 00時01分00秒 | 利休百首
利休百首その七十一「花入の折釘うつは地敷居より三尺三寸五分余もあり」

床の間の正面の壁に打つ中釘の高さについて。
って、ワタシにとっては思い切り“遠い”次元の話だなぁ。

壁に釘って一発勝負ですもんねぇ。
打つときはタイヘンだぁ。(って、ヒトゴト)
三尺三寸五分余ということは、約1メートルちょっと(=100.5cm)
ん? 低くない?
(解説本にも「一概には言えませんが」と書いてある)
広間の場合は「1年の日にち」なのだそうだ。
つまり、三尺六寸五分=約109.5cm。
そんなものかしら。
床框の上からの寸法だから、畳の上から考えると更に上乗せがあるからね。
(次の稽古までに覚えていれば、ちょっと見てみよーかな?)

アンチョコの解説本に掛釘のいろいろが紹介されていた。
へぇー。5種類もあるのね。

利休道歌に学ぶ (裏千家学園公開講座PELシリーズ)
阿部 宗正
淡交社 2000年刊

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