Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

茶道具で花見 in 野村美術館

2019年03月28日 13時39分18秒 | 美術館・博物館etc.

★野村美術館 サイト
 2019年春季特別展『茶道具で花見』 
 ※6月9日(日)まで
  【前期】4月21日(日)まで 【後期】4月23日(火)~6月9日(日)

久しぶりに淡路屋舟を拝見できた。※砂張の釣舟花入。泉屋博古館の松本舟、畠山記念館の針屋舟と並ぶ、天下三釣花入の一つ。
今井宗薫が伊達政宗に宛てた書状が添っていたり
付属品として織部好の鎖と遠州好の鎖があるのも魅力。

芦屋七宝地文肩衝釜は小ぶり。年明けに昭和美術館でも、似た釜を見かけたような。

古染付の桜川水指は定番。塗り蓋がなかったので、内側をじっくり拝見できた。
欲を言えば、塗り蓋を被せた風情も見たいかも。

西本願寺伝来という黒地青貝桜蒔絵の懐石具一式はとても見事だった。
これを拝見できただけで、「茶道具で花見」の主旨は充分に理解できたし、観に来た甲斐があった。
箸洗の椀が大ぶりなのも、面白い。
一緒に添えられた陶器の数々も取り合わせの趣味がいい。
備前の粒足鉢には焼き物が、呉州赤絵の鉢には強肴が、萩の片口の鉢には香の物が盛られたのだろうなぁ。

中央ケースの佐野長寛作の花陰漆絵食籠もまばゆかった。

茶席飾りもこれでもかというくらいに桜花に趣向。
掛け物が抱一の源氏紅梅図、香合が仁清の色絵花笠、風炉釜が天命笠、水指が天啓赤絵葡萄絵。
茶器が越田尾山の向梅、茶碗が御本の銘「山桜」
菓子器は古染付の輪花形、極めつけは建水で桜川紅葉漆絵。
(実際に桜満開の時期にこんな席に入ったら、食傷気味になりそうだが、あくまで空想の世界だから、よしとしよー

 後期展示の方がすっきりさわやかな皐月~な取り合わせで、ワタシ的にはそちらが好みかな~
でも、再訪はムリっぽい。

★野村美術館バックナンバーリスト
2018年10月 『茶の湯の美・能楽の美・日本の美』
2016年5月 『清風明月 -祥瑞と古染付の世界-』
2016年5月 『書を愛でる 茶の湯の掛物』(後期)
2015年10月  『没後70年 野村得庵展 -ある近代数寄者の軌跡-』(前期)
2015年3月 『高麗茶碗』(前期)
2014年11月 『大名道具の世界 -茶の湯と能楽-』(後期)
2014年9月  『大名道具の世界 -茶の湯と能楽-』(前期)
2014年5月 『利休・剣仲・織部の時代―天正から慶長の書と茶陶―』(後期)
2013年10月 『開館30周年記念名品展』(後期)
2013年3月『茶人のあそび心 形物香合番付の世界』(後期)
2012年11月『茶碗 名碗展』(後期)
2012年3月『「かな」の美」』(前期)
2011年12月『錦秋のころ』(後期)
2011年10月『錦秋のころ』(前期)
2011年5月『唐物』(前期)
2010年11月『一楽 二萩 三唐津』(後期)
2009年11月『楽家の歴代展』(後期)
2008年10月『開館25周年記念 館蔵名品展』(前期)
2008年5月『高麗茶碗への挑戦』(後期)
2007年11月『懐石のうつわ』展(後期)


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