庚申信仰を調べていくと、庚申の塔に、3匹の猿が彫られているものがありました。申(さる)は猿。

そこから三尺の三は、もしや、見ざる聞かざる言わざるの3匹の猿?と調べてみると、繋がりがありました!今はネットの情報に感謝。昔なら図書館にGOですから。
日光東照宮の三猿は実は8面あり、16匹の猿が彫刻されているらしいです。日光東照宮に昔行った時は気付かなかった!8面はそれぞれ人間の生き様に置き換えられるみたいなんです。
1赤ん坊時代
2 幼年期←三猿(見ざる言わざる聞かざる)

3 独り立ち直前
4 青年期
5 挫折と慰め
6 恋に悩む
7 夫婦と荒波

三猿は、「世の中や人の悪いところは見ないように」「人の悪口を言ったりしない、余計なことを言わないよう」「人の悪口を聞かないよう、また悪い噂を聞いたとしても聞き流す」という智慧のようです。
8(妊娠)にいくとまた1(誕生)にかえります。
生まれてからの一生を、三猿のように色んな外界(外海)の悪口、失恋、挫折なんかの荒波に晒されながらも、智慧をつけ、最後はまた神様の子宮、宮に還るということでしょうか。
仏教伝来以前の日本では,神社の社殿のような建物は存在していなくて、磐座(巨岩)や大木などを神が降り立つ依り代としていました。その一定のエリアをミヤ(あるいはニワ。後の「宮」と「庭」)と呼んで聖域とし祭祀していました。
1の赤ん坊時代、母の子「宮」から誕生し、8の妊娠は、神の「宮」(ミヤ、ニワ)に還る。1は夫婦和合で人は生まれ、8は神の愛と和合するイメージにも見えます。
日光東照宮の彫刻の猿は誰が彫ったかはわからないけれど、深い示唆があったんですね!
日光猿軍団の猿回しとかも、なんだか猿が廻る輪廻みたい。猿が気になってきました。

三猿が有名なのは、特に幼年期時代に象徴される事に苦しめられる人が多いからかもです。人の悪口を言ったり言われたり、見てはイケナイものを見てしまったり、見せられたり、聞きたくないことを聞いたり、聞かされたり。。
ところで、日光東照宮はどこか完成させないように作られていると聞いたことがあります。
完成したら、行き着いたら、陽に極まったら陰に向かう法則を、徳川家は知っていたから、繁栄を託し、初代徳川家康を祀る東照宮に、煌びやかだけれど、どこか欠けた部分を敢えて残したようです。
欠点は、何においても、成長し続けなさいと自分を守るために神様が与えた所だとも考えることもできます。
東照宮は、妊娠中に参拝しました。その時は家康陵だくらいしか知りませんでした。随分前ですね。世界遺産ですし、彫刻が綺麗になったようですし、また機会があれば訪れてみたいです。
【日光東照宮 猿 検索画像より】