昨年末に小野神社に行ったあたりから、ワニが気になって、調べたなかに八尋ワニがあります。八尋は、神話に何度かでています。重要人物の姿だったり、宮だったりします。
神武天皇の母と祖母は海の神 和邇(ワニ)を祀る系譜、玉依姫、豊玉姫です。
また、神武天皇の皇后 ヒメタタライスズヒメその両親は古事記では、三輪大物主神(スサノオの子孫大国主の和魂とされる)と勢夜陀多良比売(セヤダタラヒメ)の娘。
『日本書紀』では事代主神が八尋鰐と化し三嶋溝樴姫あるいは玉櫛姫のもとに通い、ヒメタタライスズヒメが生まれたという記述になっています。
また、事代主に関しては別の逸話の中に、美保関の事代主命が、船に乗って揖屋の美保津姫の所に夜ごと妻問いしていた際、鶏が間違えて、真夜中に鳴いてしまい、事代主命はあわてて帰ろうとしますが櫂を置き忘れてしまうのです。それで、手で漕いで船を動かそうとすると、鰐が事代主命の手を咬みます。
これも、鶏の過ちなので、鶏を憎むようになり美保の関では鶏は飼わぬようになって、参詣する人も卵を食うことが戒められていたというのがあります。
天津神への国譲りは出雲からなされるわけですが、天津神の象徴、天照大御神の岩戸びらきでも鶏がなきました。
国譲りをしたイズモの大国主命の子、事代主(えびすさま)が、天照大御神の天岩戸開きに関係のある鶏を憎む逸話は、興味深いです。
また、八尋の尋は、主に水深を表すのに用いて、それは約1.818メートル、八尋とは、いくひろもあること、非常に長く非常に大きいことのようです。
八尋は、国津神でもあり水神とも深い関係がありそうです。また、八尋はワニだけでなく、宮の意味にも使われています。
八尋殿は、古事記においては、イザナギとイザナミが、天神に「ふわふわ漂っている国を固めること」を命じられ、オノゴロ島に建てた巨大な殿舎のことです。最初の男女、陰陽の和合の宮といえます。
また、八尋殿は、ニニギと、コノハノサクヤ姫との新婚生活のために建てられた御殿の跡と伝わり、
また、ニニギにお腹の子を別のオトコのものではないかと疑われたサクヤヒメが火中出産を決意した際に建てたお産をする御殿も、八尋殿と記述されています。
そうして産まれたお二人の子が浦島太郎伝説の山幸彦ですが、龍宮の乙姫、豊玉姫と結ばれます。この豊玉姫は八尋鰐に姿を変えてウガヤフキアエズを産む場面がでてきます。豊玉姫は神武天皇の祖母です。
八尋繋がりは、、
イザナギ、イザナミの宮☜最初の男女の和合
ニニギとコノハノサクヤヒメの宮☜天孫と富士山の祭神の和合
コノハノサクヤヒメ、火の🔥燃えたぎる宮で山幸彦を海幸彦を出産
豊玉姫(神武天皇の祖母)☜💧龍宮の乙姫
事代主(神武天皇の正妃の父)☜国津神
天津神の象徴は、天、山、火であり、一方、国津神の象徴は大地、海、水です。これら陰陽☯️の片方、陰、神話で隠されたもの、にも八尋には関係がある気がします。
日本の大地は龍であり、龍体上に日本人はすまわせてもらっているのかもしれません。国津神、国常立大神は、大地の神、土は陰陽5行の真ん中を統べります。黄色です。また、艮の金神として、北東を守るとも。
八尋殿に関してひふみ神示 第23巻 海の巻 を紹介します。
第十一帖
だました岩戸からはだました神が出て、ウソの世となったのぢゃ、この道理判るであろう、ニセ神やら、だました神やら、次々に五度の岩戸閉めと申してあろが、タンバはタニハ、田庭とは日の本の国ぞ、世界の事ぞ、タンバとはタンバイチとは世界の中心と云ふ事ぞ、日の本と云ふ事ぞ、キミの国ざぞ、扶桑の国ざぞ、地場ざぞ、判りたか。地場を固めなならんぞ、五十鈴の川はムツの川、和合の川ぞ。社殿(やしろ)は八方に開く時来たら八尋殿(やひろどの)建てて下されよ、マコトの八尋殿。
この神示は、新たな岩戸開き、丹波の海人族、国常立大神の復活などを示唆しているのでしょうか。