日本の政治の表舞台には「アウトーッ!」と言いたくなる人が何人もいるねえ。ここで言う「アウトーッ!」は、21世紀の世界において政治家として政治を担う資質と資格に欠ける人のことです。今年の都知事選挙に立候補してきた田母神俊雄氏も完全にアウトですねえ。
田母神俊雄氏に限らず自民党の少なくない政治家に見られるように、大日本帝国憲法時代の感覚で政治を行っていて他者の痛みを感じられない人は、石原伸晃環境相の「金目」発言や都議会における塩村文夏都議会議員に対するセクハラ野次をセクハラとしてまるで理解できないようですね。
都議会で塩村文夏都議会議員に対して「結婚したほうがいい」とか「産めないのか」というセクハラ野次を飛ばしたり同調してヘラヘラしている議員の所業は、男性に対してだったら「結婚しないのか」、「もしかして(ペニスが)立たないのか」などと嘲笑することとほぼ同じです。田中真紀子氏の安倍晋三氏に対する夫婦の間に子どものいないことを理由にした「種なしカボチャ」も都議会で塩村文夏都議会議員に対して飛んだセクハラ野次と同種のセクハラ発言です。如何に対立する相手とはいえ、他者の尊厳を根本から蹂躙する発言は、公人として相応しくありません。
セクハラをそれとして理解できないのは、個人の尊厳を大切にする考え方、価値観を持ち合わせていないことの証明です。個人の尊重を価値の基調とする日本国憲法のもとでは個人の尊厳を大切にしない人は党派問わず政治家失格です。61万票をどう見るのかということについては色々と意見があるのですが、田母神俊雄氏が都知事選挙で当選しなかったことは本当に喜ばしいことです。