今から25年前、1986年にチェルノブイリ原発事故が起きました。当時、数多くの子どもたちが原発事故による放射能障害による病気にかかり、なくなった人さえいました。幸いにして病気をまぬかれた当時の子どもたちは、今となっては結婚して子どもを産む年齢に達しています。病気をまぬかれて成人して結婚して子どもをせっかく授かってもウクライナでは乳児の奇形や悪性腫瘍にかかる割合が増えています。
低線量被曝といえども確実に人の遺伝子に影響が及び、チェルノブイリ原発事故が起きてから25年経過した現在となってなお事故が住民の生活に深刻な影を落としています。2011年3月11日に生じた福島第一原発事故はいまだに収束のめどがたたず放射性物質が飛散し続けています。チェルノブイリの病院の光景は、もはや他人事ではなく25年後の日本の光景と考えてもおかしくはありません。
現在、子どもたちを放射能から守るのと同時にウクライナやの経験から学び、医療制度全般を経済力により排除される人が出ないように抜本的に変えていくことが必要です。
現在のウクライナがどういう状況にあるのかもうひとつ映像をここに紹介します。現在の日本政府がやっていることは、私から見れば棄民行為です。
福島第一原発事故は、本来決して起きてはいけない事故でした。しかし、(事故が)起きてしまったという現実をなくすことも目を背けることも私たちにはできないし、日本と世界の子どもたちの将来を考えれば、現実から目をそむける行為は大人としての責任放棄です。
危機的な状況は物事の本質を明らかにします。国民を欺瞞しながら原発を推進してきた歴代自民党政権、原発事故が起きてからも国民に重要な情報を隠し欺瞞し、隠し切れなくなった事柄を小出しにする現在の民主党中心の政権、さらに悪いことに現在の政権にはこの期に及んでなお原発から撤退するという明確な姿勢がありません。歴代自民党政権(自公政権時代含めて)、現行の民主党中心の政権、どちらも大企業(大資本)を贔屓(ひいき)し、対米従属を続けるということでは本質的には同じ立場に立っています。このたびの震災(2011年3月11日の東日本大震災)と福島第一原発事故から私たちは教訓をくみとり、いまこそ日本の社会と政治を根本的に造り替えて行く時です。