上の動画は、ベネズエラ大統領のウゴ・チャベスとチェ・ゲバラの娘であるアレイダ・ゲバラが2009年にチェを讃えた、「Hasta Siempre Comandante」をともに歌ったものです。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、ラテンアメリカのベネズエラで任期満了に伴う大統領選挙が戦われました。投票日は10月7日でした。結果は、現職であるウゴ・チャベスの勝利です。
1998年にウゴ・チャベスは、貧困と格差を拡大させる新自由主義政治に対する「No」の声を反映して大統領選挙で初の当選を果たしました。ベネズエラは石油が豊富に算出される国です。チャベス大統領は、大統領就任以後、一貫して石油の輸出によって得られる収益を貧困撲滅へ向けた社会政策のために活用してきました。安価な食料販売網の設立、公的医療機関の無料化、最低賃金の連続引き上げなどをチャベス大統領は、正面から取り組んできました。チャベス大統領が取り組んできたこととしては、識字率の向上は、貧困を撲滅するための取り組みとして大切なことでした。ウゴ・チャベスが大統領に就任する前は、貧困世帯の割合が44.3%(1998年)であったわけですが、現在のベネズエラでは、貧困世帯の割合は、26.7%(2011年)と貧困世帯の割合をほぼ半減させました。
ウゴ・チャベスが新自由主義を信奉する右派のカプリレス候補を破ったことは、改革の基本的な方向性が人民に支持されたことと、ベネズエラ人民が再び新自由主義は戻らないという政治・社会変革への決意を示したことを反映しています。
ウゴ・チャベス大統領の改革の基本的な方向性は人民から支持されているとはいえ、汚職及び担当者の能力不足の問題が相まってミシオン(社会開発の諸計画)が必ずしもうまくいっているとは言えません。このことは、ウゴ・チャベスの得票率が過去3日の大統領選挙と比較して最低水準であることにも現れています。チャベス自身が、改革の実行をフォローするための仕組みの不足を自身の「誤り」だとしています。今後のベネズエラでは、チャベス政権が改革の基本を維持しながらどのようにして是正をしていくのかが注目されるところです。
私は、ベネズエラでの革命がさらに発展して前進することをここに表明するものです。
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