以前は、南米大陸は、世界でもっとも不公平な地域だといわれてきました。南米大陸の国々は1823年のモンロー宣言以降、形式的には独立国でありながらも、経済や政治の重要な部分がアメリカ資本に実態として支配されている状況が長く続いてきました。
一部の大金持ちと圧倒的多数の貧困層で構成されている、いびつな状況が南米大陸の国々に蔓延し、街には貧困のために親から捨てられたストリートチルドレンがさらに大人の食い物にされてきました。
もちろん、南米大陸の国々の人民は事態を打開しようと闘争を続けました。大陸の国でもないし、地理的には中米というべきですが、キューバでは1959年にフィデル・カストロらが率いる革命軍がバティスタ・軍事独裁政権を倒して革命政権を作りました。ほかにも、1970年のチリのアジェンデ政権成立や、1980年のサンディニスタ革命というように対米従属から抜け出して貧困を撲滅するための政権をつくた国々はありました。しかし、中米のキューバを除いては、南米大陸では革命の政府ができてもアメリカが現地の反動勢力を援助してことごとくつぶしていきました(チリでのビクトル・ハラ虐殺はよく知られているところです)。
とくに、1980年代から1990年代の前半から後半にかけては新自由主義が猛威をふるい、貧富の格差が極限に達していきました。このことの終止符の始まりが今にして思えばベネズエラで1998年にチャベスが大統領になったことです。以降、ボリビアでモラレスが大統領の座に就任し、ブラジルではルラ政権が発足、ニカラグアではサンディニスタ民族解放戦線党のオルテガが大統領に返り咲くなど、対米従属からの脱却と貧困撲滅が南米大陸諸国だけではなく中米諸国でも大きな流れとなっております。
今月の1日(2010年1月1日)にブラジルではルラ大統領からジルマ・ルセフに政権が移譲されました。ジルマ大統領は就任演説でルラ政権がすすめた変革の方向をさらに発展させる姿勢を明確にうちだしています。ジルマ大統領は、「貧困層撲滅のためにたたかう」と述べています。
【参照元】http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-01-03/2011010301_01_1.html
南米大陸諸国や中米、いわゆるラテンアメリカにおいては、対米従属と特に米国資本による横暴な支配を打破することが社会・政治変革するために抜き差しならない状況がありました。これは、日本においてもよく似ています。日本は、日米安保体制により政治・経済および外交・安全保障の重要な部分をアメリカ帝国主義に握られている事実上の従属国です。だから、日本の社会を本気で変えようとすると、権力支配を打破するために日米安保体制からの離脱を正面から取り組むことが避けられない課題です。また、金権腐敗政治に見られるように、派遣切り、過労死など人を人とも思わないような、大資本による横暴な経済支配はめにあまります。対米従属を終わらせて自立的な国づくり、大資本の横暴を止めさせていくということをセットにしてこそ本当に政治革新を勝ち取ることができる、こういうことは形が違えど日本と中米、南米大陸諸国と共通しています。それだけに、ブラジルなどの南米大陸や中米諸国、すなわちラテンアメリカにおける革命進行は、日本と世界の希望です。
これからも、ラテンアメリカの情勢には目が話せません。
一部の大金持ちと圧倒的多数の貧困層で構成されている、いびつな状況が南米大陸の国々に蔓延し、街には貧困のために親から捨てられたストリートチルドレンがさらに大人の食い物にされてきました。
もちろん、南米大陸の国々の人民は事態を打開しようと闘争を続けました。大陸の国でもないし、地理的には中米というべきですが、キューバでは1959年にフィデル・カストロらが率いる革命軍がバティスタ・軍事独裁政権を倒して革命政権を作りました。ほかにも、1970年のチリのアジェンデ政権成立や、1980年のサンディニスタ革命というように対米従属から抜け出して貧困を撲滅するための政権をつくた国々はありました。しかし、中米のキューバを除いては、南米大陸では革命の政府ができてもアメリカが現地の反動勢力を援助してことごとくつぶしていきました(チリでのビクトル・ハラ虐殺はよく知られているところです)。
とくに、1980年代から1990年代の前半から後半にかけては新自由主義が猛威をふるい、貧富の格差が極限に達していきました。このことの終止符の始まりが今にして思えばベネズエラで1998年にチャベスが大統領になったことです。以降、ボリビアでモラレスが大統領の座に就任し、ブラジルではルラ政権が発足、ニカラグアではサンディニスタ民族解放戦線党のオルテガが大統領に返り咲くなど、対米従属からの脱却と貧困撲滅が南米大陸諸国だけではなく中米諸国でも大きな流れとなっております。
今月の1日(2010年1月1日)にブラジルではルラ大統領からジルマ・ルセフに政権が移譲されました。ジルマ大統領は就任演説でルラ政権がすすめた変革の方向をさらに発展させる姿勢を明確にうちだしています。ジルマ大統領は、「貧困層撲滅のためにたたかう」と述べています。
【参照元】http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2011-01-03/2011010301_01_1.html
南米大陸諸国や中米、いわゆるラテンアメリカにおいては、対米従属と特に米国資本による横暴な支配を打破することが社会・政治変革するために抜き差しならない状況がありました。これは、日本においてもよく似ています。日本は、日米安保体制により政治・経済および外交・安全保障の重要な部分をアメリカ帝国主義に握られている事実上の従属国です。だから、日本の社会を本気で変えようとすると、権力支配を打破するために日米安保体制からの離脱を正面から取り組むことが避けられない課題です。また、金権腐敗政治に見られるように、派遣切り、過労死など人を人とも思わないような、大資本による横暴な経済支配はめにあまります。対米従属を終わらせて自立的な国づくり、大資本の横暴を止めさせていくということをセットにしてこそ本当に政治革新を勝ち取ることができる、こういうことは形が違えど日本と中米、南米大陸諸国と共通しています。それだけに、ブラジルなどの南米大陸や中米諸国、すなわちラテンアメリカにおける革命進行は、日本と世界の希望です。
これからも、ラテンアメリカの情勢には目が話せません。