陽だまりのねごと

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老人介護じいさん・ばあさんの愛しかた  三好 春樹著

2008-07-29 07:26:43 | 
老人介護じいさん・ばあさんの愛しかた (新潮文庫 み 37-2)
三好 春樹
新潮社

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三好 春樹氏は高校中退。職を転々とした後に介護の世界に入り
31歳で理学療法士の資格を改めて取ったと言うユニークな経歴の持ち主。

目線に囚われがない。
老いて円熟はウソ。
持って生まれた性格が凝縮されて色濃く出る時期が老齢期だと
スッパリ斬ってある。

私も常々そう思っている。
と、言うことは自分の老い姿には自分で責任を持たなくちゃいけない。
円熟なんてしないのだ。

  老人介護の現場で体が不自由になった時の
  ヘルパーや寮母とうまくやっていく度合法則は
  体重の重さに反比例し性格に人柄に比例する

人のアラと不服ばっかりが浮かんで消えるワタシ。
愚痴ばかり言う某女みたくなりませんように。
気をつけなくっちゃ。

『背が高い』が若い時のモテル条件だったじいさんも
介護の現場では『デカイ重い』とうとまれる。
どうして力の弱い女性が多い。
テコの原理だボディメカニクスだと教わって現場に出るが
熟練と経験がないと上手い介護は出来ない。
長く続かない職場で経験不足な人が実は多いのが現状。

ワタクシ、
介護の下手なヘルパー時代は整形外科と整体のお世話になりっぱなしだった。

『人のため』という大義名分に酔い自分の満足感が欲しい
勘違いボランティアや
かわいそうな人ためになりたい願望の介護職が取り上げられていた。

自分がしていることが
  『人のためである』
  『私は良い人』という鼻もちならさが
自分でまるで分からない所がこの人々の特徴で結構、見受ける。

介護現場であれこれ方法論にうっかり囚われて
本人を見失いがちな間違った介護方法押し付けている
事例がいくつもあげられていた。

介護と言うおせっかいなっていないか?
介護という人の手を借りないと生きてゆけなくなった時
人らしく扱ってもらえる保障は今、あるだろうか?
介護を受けている人の『ありがとう』の裏にガマンはないだろうか?

三好 春樹氏の本はおもしろいなぁ~と思う。
この人の本を手にしたのは今回が始めではなかった。
おそろしいことに↓
老人介護 常識の誤り (新潮文庫)
三好 春樹
新潮社

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Amazonの『合わせて買う』でうっかり購入。
届いてからどっかで見たな?読んだ気がすると思ったら
本屋でかったらしきものが1冊我が家にあった
2冊もあってもしょうがないから
職場の新人おねぇさまに進呈した。

読んだ本の内容も題名も著者の名も
いつの間にか読んだ端から消えてゆく。
老いは他人事ではない。

愛されるばぁさんになれるだろうか?
人の介護が受け入れられる自分になれるだろうか?