陽だまりのねごと

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介護界の常識という非常識『入浴は週2回』

2008-11-12 07:22:27 | Weblog
母が今日からショートステイを利用する。
同居して世話をしてきた妹が長い間貧血になりながら頑張り続けていたがいよいよ子宮摘出する。
妹の入院予定は1週間。母のショートステイは用心のために2週間取ってある。
息子もウチへ来てもらえばいいのにと言ってくれたが、
あまり好きでない猫がうろうろするし、母としては普通の会話でキレる孫とのコミニケーションにも気をつかう。
歩行困難で床からの立ち上がりも困難な母の受け入れには、我が家の大模様替えも必要で今回はショート利用となった。

母はショートステイでは自由が利かないのと、認知症の人が多くて会話が成り立たないので今回の2週間を正直憂鬱に思っている。
特にイヤだと思っているのが次の2点。

 毎日、コーヒーを食後に飲む習慣だけどそれが出来ないこと。
 毎日、入浴してから就寝するのに週2回しかお風呂がないこと。

コーヒーはたまに午後のおやつに出るけど、家に居るみたいに気が向いたときには飲めない。
外でラーメンが食べたいと言った後で『コーヒーが欲しい』と言う人なのだ。
ラーメンだってリウマチの痛みがあって箸はこびがむつかしい事は忘却の彼方。
割りばしだって割ってもらわないともう無理。
回り気づかいはものすごい事に頓着なく天真爛漫と言おうか天下泰平。
ラーメン屋から近くてい入り口に段差がなくて、おいしい店を瞬時に計算している私の気持ちなどどこ吹く風。
駐車場から歩行距離が長いのもいけない。杖歩行はせいぜい2メートルが限度。
ショートステイ先へもデイサービス内で利用するため購入した歩行器持参する。
母は自分の体が不自由な事をしばしば忘れる。気持ちだけは元気な自分の位置に留まっているのだ。

施設入浴、あるいは自宅介護のケアプランでも大抵、入浴は2回確保にしてしまう。
介護保険枠で清潔を保とうとすると毎日入浴をプランに入れこむと他何にも使えなくなったり、大幅な自己負担となるからだ。
施設も施設の採算ペースを考えると2回に抑えざるを得ないのだろう。
そうせざるを得ない利用者の介護保険利用限度額や介護産業への介護報酬額を決めているのはだ。

母のおもいを単にわがままと一蹴できない。
私たちは普通、毎日入浴し毎日洗髪し毎日洗濯したてに着替えて
好きな時に好きな事をして好きな物飲んで暮らしている。

いい日、いい日が介護の日ならば
普通に過ごしていたことを気兼ねなくケアしてもらって継続できて当たり前だろう。

『ケアマネさんに毎日コーヒーを飲めるようにしてと言う』などと母が言うから
ショートステイ先の確保だけでも大変なのを知っているから言わないでと頼んだ。
私がコーヒーくらい毎日運ぶし、結構町中にある施設だから近くの喫茶店に外出させてあげるからと説得した。
話相手も欲しかろうし、不慣れな場所には違いないから不安でもあろう。
お風呂入りたければ日帰り温泉で我が家へでも外出させる方法もある。
時間がある私がなんとかフォローしよう。

妹は妹で手術は不安であるらしい。
昨日は何度も電話やメールがきた。
子宮摘出は私の方が先輩なのだ。
『取ってしまえば楽になるから』
『私のした7年前よりうんと麻酔も手術技術も進んでいるはずだから大丈夫。』
安心できる言葉を紡いだ。

人様のお世話になるとは斯くも不安で不自由なことなのだ。
医療も介護も我が身に置き換えて考えれば、何がベストなのかおのずと答えは出てくる。

国に現時点でばら撒く税金があるのなら、いますぐこういう事に利用すれば良い。

  給付金12000円也

もらえるなら欲しいけど、いったいアレは何なんだ?
福祉の貧困是正に使ったって焼け石に水ではあろうけれど。