陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

負けん気も良し悪し

2011-02-19 23:48:50 | Weblog
姑の足はいよいよ危なく、手引きでないと一歩も歩けない。
杖もほとんど使わないまま、それも危なっかしく、今はもう歩行器かシルバーカーが必要。
いつもの買い物の車の乗り降りも一生懸命。
買い物カートにすがってならなんとか歩くが、空荷のカートは軽過ぎて不安定。

いつもの食料品の他に今日はおしろいを買うと言う。
姑の頭に描く形状の”おしろい”が今現在、ドラッグストアーには見つからない。
この人は昔からこうと決めたもの以外は受け付けない。
パフが付いていてはダメ。
粉だけでいい。
詰め替えるからというがいったいどのメーカーのどれ?
足がよろよろの姑にカートを持たせて店内を走って探したが、姑が思う物はナイ。

だぶんもう製造は中止されている可能性が高い。

姑の洗濯機は二槽式。
ここ数年ビニールカバーで覆われたまま使われた形跡がない。
たぶん壊れていると思う。
おそらく手で洗っているもよう。
30代40代くらいまで洗濯機の存在はなかったろうから、手洗いに慣れて過ごした経緯もあるのだろう。
テレビはちゃんと馴染みの電気屋が地デジを購入させている。
洗濯機は勧めないのかな?

ドラッグストアーで何か他に買うものがないか聞いたら、また洗濯石鹸。
この前、私が買ってきたのが『青い』と文句を言う。
言い方が癪に障る。

  「あなたの買っていたのは青くて色がつく」

人の世話にならなくてはにっちもさっちもいかない状態でまだコレ。

当節、白い洗濯石鹸の手洗いをしている人はまず居ない。
洗濯石鹸は部分洗い用で、洗浄力アップの青いのが売れているらしい。
また姑を待たせて店内をくまなく急いで探したが、昔ながらの白い洗濯石鹸はまた無かった。
洗浄力が強い『青』のしか見当たらなかった。
ちょっと前までは白があった。
どこか他店を探せば『白』があるかもしれないが、ちょっと足よろの姑を連れては無理。

一品、一品、姑のこだわりの品を探し歩くのは至難の業だ。
しかもこだわりが10年、20年単位前で止まっている。

配食サービスのカタログを私が業者へ取りに行き、同僚の担当ケアマネに紹介を頼んだら、
『お嫁さんに注文してもらって下さい』と、言って帰ってきたと報告を受けた。
あ然。
私の言うことは頭から聞かないと、念押しをしてカタログを持って行くのを頼んだのに、
これでは何の意味もない。
この人はホント、役に立たない。

買い物も大変になったから、今日は配食サービスをきっちり考えておいてもいいだろうと
そのカタログを探せど、あるべき所にない。
これならケアマネに要らぬ世話を頼まなければ良かった。
物もあれこれ置き場所が分からなくなっている
あんまり家探しをすると、『物がなくなった』と疑われるから
「まっいいか今日の所は食べる物を買ったから」
と配食カタログはあきらめた。

姑は理髪業をずっと営んで、店からしか世間を見ていない。
定休日の月曜日午前に決まった時間のバスに乗って、
決まった店で判で押したような一週間の買い物をし正午には帰って来る以外
ほとんど外出もして来なかった。

世間知らずで世俗に疎い部分もみられる。
そこのところを悪徳商法につけ込まれてしまったらしい。
負けん気が高い物を買えるという自負心を満足させてきたようでもある。
その負けん気から
人の言うことは聞けないで、さらに決めた事は変えられない性格だから、
まだソックス穿かずにストッキングで滑っている。
家の中の硝子障子に激突。幸いケガはなかったが硝子は割れたまま、段ボールで覆ってある。
内縁からタタキに落ちて太ももを打っている。
ここ一週間の出来事だ。

なんでもおんなじで安定してきた人の足元がグラついている。
認知症の症状が出ても無理はない。
手を貸そうとするとたちどころに昔のしっかりした自分に成ってしまいノーサンキュウ。
”出来る”と言い切る。
人から言われるとプライドがむっくり。これがなんとか今の生活を維持させているのだ。

一週間、一週間、姑の衰えが進んでいるのを感じる。
ひとり暮らし限界が見えてきている。はぁ~




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遺品整理屋は見た!     吉田 太一

2011-02-19 08:15:16 | 
遺品整理屋は見た!
吉田 太一
扶桑社


↓こっちの題名が気になって調べていて、たまたまネットで見た覚えがあるのを図書館で見つけて借りてしまった。

おひとりさまでもだいじょうぶ。
吉田太一
ポプラ社



こういう仕事が実際にあることも知らなかった。マスコミで取り上げているらしいが、テレビ雑誌は見ないので疎い。
「○○は見た!」
”家政婦は見た”と言うテレビドラマがあったが、私の仕事も守秘義務に触発するから書かないだけで
ここに書かれた事例のここに至る寸前の援助や支援をしていることになる。
家の中の事は一歩踏み込めば、ハッとすることがないとは言えない。

介護保険前の措置の時代にはここに書かれているようなゴミ屋敷etcの清掃もヘルパー事務所へ依頼が来ていた。
数人で靴の上にビニール袋を穿いて土足でしか作業が出来ない家も
まずは住める状態しに入ったこともある。
訪問が始まっても、
訪問度にソックスを捨て、帰って着た物は消毒液に浸した後に洗濯機へ入れ、
シャワーを浴びないと匂いが抜けないお宅もあった。
当時パートで自宅から利用者(当時は対象者と言っていた)宅へ訪問していたので、
事業所から消毒液の支給もあった。

死後○○日の遺体のあった周辺の片づけであるから、
私がギョっとした事の数十倍数百倍の惨状であることが皮膚感覚の実感として迫った。

孤独死の孤立死のをいったいどう防ぐかという結びになっている。

人は死んだら自分の物を自分で始末することができない。
いつ何時、その時が来るか誰も知らない。
自分の後始末は自分で出来ないのだ。

ここまで人様へ迷惑を…と言う状況が書かれているが、
大なり小なりこの世から消えた後は人様の手を煩わせる。

亡夫なき後、
法的手続きから物品から人ひとり、こんなにも!と
哀しみのぼぉ~とした時期に、動かなければ整理がつかなかった。

孤独死うんぬんでなくても、
自分ではどうしようもないのが遺品だという事は知っていてもいいと思う。
動く間に物整理っと。思えど…

もしかしたら
今のように自らの申請なければ、
福祉が動かない時代が助けの手を阻んでいるのではなかろうか?
措置の時代には、回りのおせっかい通報から役所が動いていた。
本当に何をどう申請したらいいのか?福祉は実に不親切。
聞けば答えてもらえるが、利用できる制度は実にややこしいし、
改正、改正で内容や利用範囲がすぐに変わる。
知ろうとしなければ分からないし門が開かないのが福祉になっている。

私は介護保険を扱っているが、
制度の説明が理解できる状態でない利用者にも、説明、同意を求め、
契約書を取ってサービス利用が始まるのだ。

申請代行をするが、記録には○○様から依頼を受け…と記入が必須。
書類、手間、なにもかも実際に最重要な事からみれば、
本人がすることもできない無用の長物がなければ動けない福祉になっている。

申請できない人々へ福祉はどうアプローチしてゆくか?
ここまでグチャグチャの政府になにも期待はしないけど、
困りごとは増え
こういった隙間産業が必要になっていく事態を誰もこのままで良いとは思わないだろう。


朝から読まなくても良い本だった…かな?恒例のWバァちゃん巡りして図書館に返しとこっと。


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