映画『あなたへ』
NHKのプロフェッショナルで高倉健を観て、無性に観たくなった。
ストーリーを検索してから出かけたから、ほぼ内容は分かっていたけど、
やっぱり泣いた。
あちこちからすすり泣きが漏れていた。
明るくなってから同年代かそれ以上の客層と知って、
案外、いきなりシングルになった同じ思い派が泣いていたような気もした。
残された者は、残されたそこで終わりではない。
一瞬、時が止まったようなそんな気がした。
でもそれは、
人生の第一幕が終わってしまっただけで、
今度は一人で行く第二幕の始まりでもあったと、当分経って思う。
富山から長崎まで妻と旅するつもりのお手製キャンピングカーでゆっくりの旅。
回想とも幻想とも取れる妻との途中、途中のシーン。
竹田の城址後や長崎平戸とロケ地が美しかった。
下関、門司レトロの景色の中を今春、海峡ウォークで歩いたばかりで
あそこあそこと思い出しつつ観た。
死で分かつだけでない生きとし生ける者、
明るく見えても、一皮剥けば、諸々の諸事情を抱えて淡々と生きている。
セリフの少ない映画が多く語る。
ひとつ残念なのは、高倉健の実年齢をプロフェッショナルで聞いてしまったこと。
どうしても役は遥か実年齢を下回っていると、
若々しくはあるんだけれども
手や顔のシワ、歩き方など年齢を感じふと現実にもどってしまうところだ。
女優さんでなくても虚が売りなら知らぬ方が花でいたかったかな?
星めぐりの歌
↑
田中裕子が歌うシーンが何度も出た。
山頭火の句も印象的だった。
原作森沢明夫著、小説「あなたへ」には↓これだけの句が登場するそうだ。
蜘蛛は網張る私は私を肯定する
けふもよく働いて人のなつかしや
分け入つても分け入つても青い山
こんなにうまい水があふれてゐる
行き暮れてなんとここらの水のうまさは
からむものがない蔓草の枯れてゐる
風鈴の鳴るさへ死のしのびよる
鶲(ひたき)また一羽となればしきり啼く
うれしいこともかなしいことも草しげる
ひとりとなれば仰がるゝ空の青さかな (「草木塔」以外の句)
それもよからう草が咲いてゐる
捨てきれない荷物のおもさまへうしろ
このみちをたどるほかない草のふかくも
雨ふるふるさとははだしであるく
今宵川柳会が終わって、
ちょっとこの映画が話題になったけれど、評判は映画館の入り程よくなかった。
私のように主人公の気持ちがよく分かる経験者ではない皆さんには、
ちょっとピンとこないストーリーだったのかもしれない。
本日の歩数 14,875歩
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NHKのプロフェッショナルで高倉健を観て、無性に観たくなった。
ストーリーを検索してから出かけたから、ほぼ内容は分かっていたけど、
やっぱり泣いた。
あちこちからすすり泣きが漏れていた。
明るくなってから同年代かそれ以上の客層と知って、
案外、いきなりシングルになった同じ思い派が泣いていたような気もした。
残された者は、残されたそこで終わりではない。
一瞬、時が止まったようなそんな気がした。
でもそれは、
人生の第一幕が終わってしまっただけで、
今度は一人で行く第二幕の始まりでもあったと、当分経って思う。
富山から長崎まで妻と旅するつもりのお手製キャンピングカーでゆっくりの旅。
回想とも幻想とも取れる妻との途中、途中のシーン。
竹田の城址後や長崎平戸とロケ地が美しかった。
下関、門司レトロの景色の中を今春、海峡ウォークで歩いたばかりで
あそこあそこと思い出しつつ観た。
死で分かつだけでない生きとし生ける者、
明るく見えても、一皮剥けば、諸々の諸事情を抱えて淡々と生きている。
セリフの少ない映画が多く語る。
ひとつ残念なのは、高倉健の実年齢をプロフェッショナルで聞いてしまったこと。
どうしても役は遥か実年齢を下回っていると、
若々しくはあるんだけれども
手や顔のシワ、歩き方など年齢を感じふと現実にもどってしまうところだ。
女優さんでなくても虚が売りなら知らぬ方が花でいたかったかな?
星めぐりの歌
↑
田中裕子が歌うシーンが何度も出た。
山頭火の句も印象的だった。
あなたへ (幻冬舎文庫) | |
クリエーター情報なし | |
幻冬舎 |
原作森沢明夫著、小説「あなたへ」には↓これだけの句が登場するそうだ。
蜘蛛は網張る私は私を肯定する
けふもよく働いて人のなつかしや
分け入つても分け入つても青い山
こんなにうまい水があふれてゐる
行き暮れてなんとここらの水のうまさは
からむものがない蔓草の枯れてゐる
風鈴の鳴るさへ死のしのびよる
鶲(ひたき)また一羽となればしきり啼く
うれしいこともかなしいことも草しげる
ひとりとなれば仰がるゝ空の青さかな (「草木塔」以外の句)
それもよからう草が咲いてゐる
捨てきれない荷物のおもさまへうしろ
このみちをたどるほかない草のふかくも
雨ふるふるさとははだしであるく
今宵川柳会が終わって、
ちょっとこの映画が話題になったけれど、評判は映画館の入り程よくなかった。
私のように主人公の気持ちがよく分かる経験者ではない皆さんには、
ちょっとピンとこないストーリーだったのかもしれない。
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