進行性核上性麻痺と闘った父とその家族の記録

進行性核上性麻痺と診断され6年2か月。89歳まで闘い抜いた父、それを支えた家族の記録。

涙の一時帰宅

2007-12-04 21:35:43 | Weblog
待ちに待った念願の一時帰宅が叶いました。
仕事を切り上げ、父の到着を待ちました。

理学療法士さん、看護師さん、相談員さんの3人が同行してくださり、車いすで帰ってくるかと思いきや、普通車で、普通にご帰宅。

玄関までの5段ほどの石段も両側から支えていただき、自分の足で帰ってこれました。
お気に入りの縁側の椅子までも自力で。
帰宅に備えて、階段を上がり降りするリハビリをしていただいていたようです。

車いすで抱えてもらっての帰宅ではなく、自分の足で一段一段、歩いての帰宅はどれほどうれしかったでしょう。

父の感激が伝わってきました。
涙、涙!
病院では見ることのない表情でした。

やはり自分の家はいいんですよね。
家じゅう眺めまわしていました。

奥の自分の部屋にも歩いて行き、腰かけてテレビを見ました。

そして、家に帰ったらさせてあげたかったこと。
大好きだった焼酎の味をちょっと…と、スタッフにお願いすると、すぐに主治医に連絡を取ってくださり、即、OK!

コップに焼酎を入れ、目の前に持っていき、「これわかる?」と聞くと、
「いっぱい」だって。匂いでわかったんですね。
いつも「いっぱい持ってこ~い」って言っていました。

割り箸を漬けて、舌の上に。
その時の父の表情。何と言っていいやら。うれしそうな、満足げな顔でした。
いつも口が開いているのに、その箸をしっかりくわえていました。

病院スタッフの方もびっくりでされていました。

娘2号もちょうど来てくれ、みんなで記念撮影しました。

椅子に座っていましたが、どうも落ち着かず、畳にあぐらをかいて座ると、ぐらつきもせず、かなりの時間座っていました。
その方が安定していました。

病院の方に気を使う様子の父。時間を気にしていました。
大丈夫だよというと、安心した表情になりました。

2時間10分家にいました。
その間2回ほど、痰を吸引していただきました。

次は正月に1泊で帰って来れるといいねということになり、また自力で車に乗って、病院へ帰って行きました。

父もですが、母がどれほど喜んだか…
母の方が父より涙涙でした。

実現してくださった病院スタッフに感謝感謝!
言い出してくれた娘たちと主人にも。

みんな、ありがとう!




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いよいよ明日です | トップ | 一時帰宅 その後 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事