さて、昨日の振り返りだが、スリーボールがカギになる。6回和田は、スリーボールでフライになり、ブランコは、サード直撃だったが、宮本が踏ん張った。あの場面、見極めていれば、押し出しになった可能性が高かった。8回ブランコは、ノースリーから、豪快な空振りをした。解説者は、「あっ」なぜだ、と唸った。ところがこれが次の布石だった。結果論だが、これで良かった。これが、高木監督のいう「二位の意地」だったのだろうだ。
野球はあくまで、点取りゲームだ。0点では、いかんともしがたい。期待できないブランコが、満塁本塁打を放った。中日の試合は、いつも気が休まらない。イライラする流れは、シーズン中と同じだ。こうした試合には山本昌が似合うのだが、緊張は隠せなかった。宮本の三盗、サードの好守備をみせた。これまでかと思った8回に事件は起きた。でもね、中田が一軍登録抹消、吉見は、怪我で登板は無理。今後の戦いに勝機は見出さないが、野球は何が起きるかわからない。週末が忙しくなりそうだ。
ナゴヤドームで二人の引退セレモニーが昨日行われた。小笠原が涙を溜めたコメントに対し、英智は、明るく振る舞った。英智は、最後に遠投をライトスタンドに投げ込んだ。分業化する野球界の中で、俊足と守備は大きな武器になった。
絶好のチャンスで、金本が登場した。この対決はこれが最後となる。クライマックスに臨む覚悟のある山本昌が、気迫で上回った。あの長嶋を超える(通算打点1522)瞬間は見られなかったが、見ごたえのある歴史に残る瞬間だった。
新人監督の栗山氏が優勝を決めた。詳しく調べていないが、国立大学(東京学芸大)の卒業としては初めての快挙だ。プレーヤーとマネージャーは、本質的に違う。必ずしも一致しないことを証明した。野球の場合、環境を整えるのはフロントだ。ダルが渡米し、苦しい陣容だった。中田を使い続けたことも勝因の一つだ。パリーグの優勝チームから5億5千万円をかけて、二人の投手を補強したどこかのチームとは大違いだ。
運動会の会場の横に展示されているD51。手入れされておらず、少々哀れな姿。設置することは、良いことなのだが、それを保つ(維持する)ことは資金もかかり、それなりの覚悟がいる。なのに、放置されている。作ることには情熱を注ぐが、維持することには無関心になりがちだ。理由は、明らかだ。設置することを目的にするのか、展示して子供たちに夢を与えるのか、つまり目的が違うのだ。仕事でもよく見かける光景だ。