月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

古典文学にすこぉし触れる

2020-05-04 00:23:26 | コロナ禍日記 2020

 

4月12日(日)晴

 

 朝。台湾の沁園で買い求めた紅茶(日月潭紅茶)を飲みながら、本を読んだ。金井美恵子のデビュー作「愛の生活」。こうして自由な心持ちになれるのは、目覚めて原稿にかかるまでの時間だ。

 お茶は、舌がしびれるような魅惑の味だ。アッサム種のコクの中に、蘭に近い花の香、お茶酔いしそうな神秘的な蜜を思わせる。朝にぴったり優雅になれるお茶。



 お昼は、菜の花と小エビのにんにくパスタをつくる。

 「はやい時間に買い出しにいこう」といわれ、午後から買い物。この日は、イカリスーパーとTSUTAYA、宝塚の食パン「KONA TKZ」へ (粉がおいしい。軽くトーストして、クリームチーズの上に文旦のジャムをつけて食べる。「月」を購入)。郵便局に請求書も出しに。

 

 食料品の調達なら、と思っていたが、結構な人出。「3密」「密集」とまではいかないが、人波にちょっとした恐怖を覚える。自分の隣や前後に、誰、かれかがやってきて、

「おーい、おまえらもういくぞ」と子供たちにむかって叫ぶおとうさん。

 叫ばないで!といって逃げ出したくなった。周りの人に対してこれほど神経質になる、なんて。外出が気分転換にならず、心労につながるのは、よくない傾向だ。今週は宅配便(コープ)を大いに利用し、外出は散歩、ウォーキングに徹したほうがいいのかな。

 夜は、卓上コンロですき焼き(純米吟醸日本酒、パパさんはレモン酎ハイ)

 9時からテレビ放映の映画「シンデレラ」をみて、お風呂の中で、新潮日本古典集成「徒然草」を読むが、原文を注釈にそって読み砕いていくので、のろのろ運転だ。ま、こんな読み方もよいと思おう。ゆだってきて、すぐに眠くなってしまった。根気がいるが、言葉の音(オン)、リズムが楽しい。現代にはない階級のこと、古の空気感が新鮮だ。(1段、2段でも十分に満足)ゆっくりとした朝に読もう。