今日は京都で好きな、イタリアンの店を紹介したい。
「カンティーナロッシ」は、京都・出街柳にある一軒家一部をリストランテに改装した、こぢんまりとした店だ。
扉をあけた入り口から、不思議だがすでに居心地がいい。
飾られえた絵や小さな調度品にもイタリア現地のものがさりげなく置かれているせいか、異国にすむ近親者の家に遊びにきたような、そんなワクワクする気分で迎えられる。
ダンディなオーナーシェフのご主人と、おっとりとしたマダムの二人で店を切り盛りされ、
つかず離れずのいい距離感で調理・給仕の一切をされるのも、気に入っている理由の1つだ。
この日は、前菜の盛り合わせから。
赤と黄色パプリカを、軽く焼いてソテーし、モッツアレラチーズと合わせた一品や、
野菜を香ばしく焼いてオリーブオイルを合わせたもの。
ひよこ豆のトマト煮。
じゃがいもとタコのサラダリグーリア風には、オリーブオイルとレモンがほどよく利いている。
どれも素材以上の力を感じられるおいしい前菜だ。
ここのトマトとモッツァレラのカプレーゼ(前菜も)も私の好きな一品。
野菜の甘みとチーズのまろやかさが、すっきりとした味にマジアージュされている。
ともかく、オリーブオイル使いはもちろん、素材の下ごしらえの仕方がうまいのだろう。とても爽やかな前菜である。
次は、パスタ2種。
カラスミのパスタと、
お気に入りのゴルゴンゾーラパスタ。
カラスミもゴルゴンゾーラも上質な素材なのか、麺の弾力とほどよく絡み合い、文句なしに「ヴォノ!」家庭的で温かいパスタだ。
ゴルゴンゾーラと生クリームの調度は濃厚で、まさにチーズを堪能できる1品。
メーンは、子羊の炭火焼き
おそらく冷凍の子羊だろうが、臭みはなく骨の随までしゃぶりたい!とはこのこと。
スパイシーなちょっぴり重めのワインでもスイスイと軽やかに喉に吸い込まれて。
いつ頂いても、おいしい。
小さなデザートとエスプレッソで締めた。
お料理がすべて済むまで話しかけてこられたないご夫婦なのだが、お勘定の頃になると、
いつも2・3こと言葉を交わして、ご挨拶をして退散する。
気をてらった感が全くなく、王道の調理法をさりげなく客人に供してくださる京都のイタリアン。
京都大学の学舎に近いことから、大学教授が奥様や娘さんをつれて、
ご家族で利用されるところも時々伺う。こういった客筋がいいのも、落ちつく理由。
今年はこの店に、今回で3回通うことができた。
来年もどうぞご夫婦ご健在でよろしくお願いします。
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