月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

溺れそうでも泳ぐのだ

2020-10-06 21:29:00 | コロナ禍日記 2020

 

          (画像は、東京ステーションホテル「とらや」のあんみつ)

 

 

ある日。7月15日(水曜日)曇り

 

いつものシリカウォーターを飲み、昨晩の日記。

そのあとヨガ、瞑想。少しだけ本を開く。

 

きょうも時間がない。スケジュール帳にかかる時間を書き入れて、朝から3時まで書く。

(お昼は、卵焼き、ごはん、きゃべつの酢漬け、味噌汁)

 

次の原稿に入るまえに、昨日玄関先の雑木林の入り口のところにある、土の上においたセミが、まだのたのた敷地にいるのだろうかと見に行く。本当は恐い、干からびて死んでいるのではないか、それともカラスか野鳥に食べられて、無惨な姿(片身など)ではないか、と思いながら怖々みる。

 

勇気をだして目をあける。が、姿はなし。あれ。一心不乱に目を土のところまで近づけるがなし。ホッとして喜ぶ。跳べた!飛びたった! (本当か?)ただ自分より強いものに食われたのではないか。

それとも、ここ数日の大雨で羽がびしょぬれだったから飛べなかっただけで、土の上で休息したら、好きなところへ移動できたのかもしれないと良いふうに思おうとも努める。どちらにせよ、自然に還っていったのだから。セミにとってはよかったのだと、言い聞かせる。部屋にかえってもセミのことが頭から消えない。セミの一生に思いをめぐらせた。

 

 

3時半から19時まで、月刊雑誌の原稿を書く。

昨日は難航していておぼれそうだったが最後までなんとか上がる。

ちゃんと、取材相手のいう心の奥の深いところまでとらえながら、彼が(対象者)いっている言葉を整理し、関連の資料にあたれば、そう難しくはない。自分の自信のなさがよけい難しくしていたに違いないのだ。

 

自分への褒美に、セブン−イレブンまでテクテク階段を下りて、歩いて、ハーゲンダッツのアイス(新作のパインマスカルポーネ)を買いに。雨上がりの散歩が心地いい。

 

夕ご飯は、カレーライスとサラダ。

夜は別の原稿を書く。夕方の原稿の推敲。

10時50分からNHKのネコメンタリー最終回(井上荒野さんの回)をみる。いい番組だったなーー。最終回とは。頭を真っ白にして猫と小説の暮らしのドキュメンタリーに見入っていた。しあわせな時間。エッセイを映像にしたようなある作家の時間。

 

12時からお風呂で本をよみ、布団の上でヨガをして就寝。



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