30年以上機械メーカーの営業をしている私の仕事着はパンツスーツだ。
最初の頃はまだ今よりかなり細かったので(マジ本当。13kg位今より体重は少なかった)、
ひざ丈タイトスカートのスーツなどを着ていたが、ある時顧客の工場に入って機械の上に
立った時に、スカートはマズいと気が付いて、以降スカートは履かない。靴もそう。
かかとの細いヒールは架台の上を歩くと挟まるので、かかとの太いせいぜい5cm位までの
ヒール。最近はそれも怪しい。展示会などで立ちっ放しの時はペタンコの靴を履く。
その方がやっぱり楽だ。最近は益々酷くなって来て、車で行く時などは作業着で行く。
で、そのパンツスーツだが、今のところで作るようになるまで、散々探しまくった。
DAKSだのAquascutumだのを着ていた時期も有ったし、コムサなどの女性服ブランドの
パンツスーツ、更にはデパートの紳士服誂えで作ったりと、色んなところをはしごして
来たが、どれもしっくりは来なかった。イマイチ満足出来ないまま仕方なしに着ていた。
で、もう20年位にはなると思うが、ひょんなことで紳士服のイージーオーダーで、女性用も
やってますというところを見つけて作って貰ったら、それが気に入った。以来ずっとそこで
作っている。多い時は年間、春夏物と秋冬物とを2着ずつは作っていた頃も有った。毎日
着換えて1週間は同じスーツを着ない様にしていたりと。この数年はリタイアに向けて
段々減っては来ていたけれど、少しずつ太るものだから、昨年作ったものがもう苦しいです
状態で作らざるを得なかったりして。
お店も、最初はハービスだったのが閉店しルクアに行くようになり、ついにはそこも閉店し
今度は淀屋橋だと。ずっと過去作ったものをファイルしてくれているので履歴があり楽だ。
初めて淀屋橋に行った。予約して行った。大体は事前に調べて行ったが、そこが私の甘い
ところ。いつも大体なのだ。キッチリではない。淀屋橋の交差点から電話する。
『ここからどちら向いて行けば?』と私。電話に出た人『入ったばかりで分かりません。』
そんなヤツ電話に出さすな。電話代わった人が『高麗橋の交差点ですか?』『あのね、
淀屋橋だと言ってるでしょ!ここからどっち向いて行けばいいか聞いてるんでしょ!
南向いて行けばいいんでしょ?御堂筋沿いじゃないの?御堂筋の東側か西側かどっちよ?
何と言うビル?』と、要領を得ない対応にいら立つ私。
店に着いて予約していた旨伝えると、多分予約の電話に出てくれた人が来る。そして聞く。
『よろしければ女性のスタッフも居ますが・・・』と。私『女性でも男性でもどちらでも
結構です。ただ、どんくさい人はダメです。デキパキと対応してくれる人でないとイヤ
ですわ』ワガママな客だ。
で、その男性がずっと対応してくれたのだが、きんちょーしただろうな・・と思う。
さすがに対応は完璧だった。文句は無い。生地を選ぶのから始まって、寸法を合わせ、
裏地・袖裏・ステッチの色・ボタンなどを決め、それ以外は今までと同じ仕様でと、
早いものだ。
『お客様慣れておられるので非常にスムースに運びました』と仰るが、『いえいえ、ただの
”いらち”です。申し訳ありませんね。』出来上がりは3週間後。今回、サイズがワンランク
上がったので、是非ご来店して試着して下さいと仰るものだから、面倒だけれど仕方ない、
取りに行くことにしよう。
7万円が仕事着に高いか安いかはわからないが、自分が気に入ったものが作れるなら、それも
必要経費だ。生地も安いものからSould Outになるのは当然だし。そこも38000円くらいから
有りはする。
2年半前に前の会社を辞める前は、もうあと1年だからと仕事用のスーツは作らないように
していた。それが今みたいにまだ働くか!?状態になって、今の会社に入ってからも既に
春夏と秋冬各2着は作っている。でも毎年入らなくなるんだよね。じわじわと太っている。
きつくて苦しくて、パンパンのスーツを着ているほどみっともないことは無い。だったら
痩せろよ!と思うのだが、そこはホント意志薄弱で、太る一方で・・・情けない。
えーよ、春になったら新しいスーツ着て又頑張るのさっ!倒れるまで仕事するんだから。
そう、先生(ドクター)にも言われてるんだから。60歳過ぎに脳の手術をしてくれた先生は
『あなたは仕事を辞めたらボケます。倒れるまで仕事しなさい』と。ひどいお医者さんだっ!!
今日は、約束期限の見積と図面(図面は私ではない)3件分出せたし、先ずはヤレヤレ。
ぼちぼちやるわ。