映画『ハワイミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』より、真珠湾攻撃シーン
昭和35年(1960)公開の映画、『ハワイミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』。真珠湾の勝利からミッドウェイの大敗北までを描く、当時の東宝が総力を挙げた、オールスターキャストによる一大スペクタクル戦争映画です。
オールスターキャストもそうですが、この映画の特筆すべきところはやはり、円谷英二特技監督による、特撮でしょう。
この真珠湾攻撃のシーン。ミニチュア特撮としてはこれ以上ない最高峰の出来。後の東宝制作による戦争映画に何度も何度も流用され、さらにはハリウッド映画『ミッドウェイ』にも一部が流用されたほど。
0戦が本当に飛んでいるように見えるし、その0戦が木々の横をすり抜ける時に、風圧で木々が揺れるなど、細かい演出が見事に功を奏しています。
決して戦争を肯定するものではないですが、こういうシーンに気分が高揚する自分がいることもまた、事実。
己の中にある「闘争本能」という奴を、静かに見つめつつ
あの戦争に赴いたすべての先人方へ、感謝と敬意と哀悼の意を捧げたい。
我々の現在の「生」があるのは、この方々のお陰なのだから。