スティーヴン・キング原作『ファイアスターター』の2度目の映画化。1984年に、映画『ET』で有名になった子役、ドリュー・バリモア主演で1度映画化され、全米No.1ヒットを記録してます。
強い念によって物体を燃焼させる「パイロキネシス」という超能力を持つ少女チャーリー。その能力を軍事利用しようと、政府の秘密機関「ショップ」が、チャーリーを拉致しようと動き出す。
逃げるチャーリーと家族。はたしてチャーリーは、「ショップ」の魔の手から逃れることができるか!?
スティーヴン・キング原作とはいえ、ホラーではありません。サスペンス・スリラーといった趣でしょうか。逃亡するチャーリーの家族と、追う「ショップ」との息詰まる攻防。少なくとも小説の方は、ストーリーテラーの評判も高いキングの実力が遺憾なく発揮された傑作ですね。
84年当時はCGなどありませんから、パイロ効果は本当の火を使ってる。結構大きな火の玉がビューンと飛んでいく場面などは、なかなかよく出来てましたね。
名優ジョージ・C・スコットが「ショップ」のエージェント役で、気味の悪い役を見事に演じていた印象が強い。
今回はCG使いまくりで、色々な炎の効果を見せてくれるのでしょうね。いまや何でもCGです。
オドロキもなにも、ありゃしない......。
原作の『ファイアスターター』は、私が初めて読んだキング作品だと記憶してます。これですっかりキングに嵌ってしまい、ここから遡って『呪われた町』、『シャイニング』、『キャリー』と読んで、すっかりキングの虜になった。
私にとってはそんな思い出の作品です。
それにしても、まさかこれがリメイクされるとは予想していなかった。ハリウッドはよほどネタがないと見える。
この邦題、84年当時も言われてたけど「ダサい」んだよね。原題どおりでよかったじゃん!?なんでこの邦題のままなんだろう。むしろ『ファイアスターター』にした方が、前作との差別化が図れて良いし、イメージも良いのにね。
このタイトルじゃあ、観る気にならないお客さんが多いような気がする。
うーむ。
2022年6月17日公開。