上様「余の顔を見忘れたか」
悪役「うっ、上様!?へへーっ(平伏)」
上様「勘定奉行〇〇〇〇、潔く腹を斬れい!」
悪役「ぐぬぬ、…上様がこのような所におられるはずがない!こやつは上様を騙る痴れ者じゃ!、斬れ!斬れ!」
上様、刀を抜き、峰を返す。
ジャーンジャーンチャン、チャチャチャ、チャチャチャ、チャーンチャーン
チャーン♪
見事な峰討ちで悪の手下たちを倒す上様。最後に残る悪の親玉。
上様、配下の忍びの者に「成敗!」と命ずる。斬られる悪役。
…とまあ、毎回毎回繰り返される定番の展開に、視聴者は拍手喝采するわけです。
これが、定番時代劇の「様式美」。
若い時は、こうした定番の展開が馬鹿らしく思えて、離れる人もいるでしょう。でもある程度の年齢に致ると、また「ここ」に帰ってきちゃうんだよね。
どんなエンタメにも定番、様式はあるものです。スーパー戦隊シリーズなんか、何十年と変わらぬ定番、様式を繰り返し続けていて、子供たちは皆、その定番の楽しさを教え込まれて育ってきているわけ。だから
最終的には、「定番」「様式美」に帰って来るのさ。
定番、様式という「型」があるからこそ、「型破り」なことが出来る。なにもないところには型破りもない、それはただの「方無し」。
今回、監督が三池崇史と聞いて、この型を大切にしつつの「型破り」を見せてくれるのではないか、と、ちょっと期待しています。
暴れん坊将軍という定番中の定番時代劇の、典型的な様式美を大切にしつつ、そこから外れたこともする。
伝統と新味との融合。これこそが文化を後世に伝えて行く最良のかたち。
「新・暴れん坊将軍」が、そのような時代劇足り得るかどうか。
ちょっと楽しみなような、そんな気もする。
でも三池さんって、当たりはずれが大きいからねえ…。
『新・暴れん坊将軍』2025/1/4.よる9時。テレビ朝日系列にて放送。
殺陣のキレが変わってない!