「常識」という言葉を広辞苑で調べると、「普通、一般人が持ち、また、持っているべき知識」と書かれています。
知識に関しては新たな発見や、今までに信じられてきたことが正反対に覆ることがあります。こうした時に常識は大きく変わります。
例えば、「運動中は水は飲んではいけない」という昔の常識は「水分補給をしないと熱中症になる危険がある」ことが広く知られ、常識が変わりました。
「喫煙」に関しては、タバコを吸わない人が、吸っている人の吐き出した煙をすってしまう「受動喫煙」の健康被害が知られるようになり、禁煙とされる場所が増えてきました。
昔と今で変化した知識は何か?その知識は一般の人が多く受け入れているか?
こうしたことに注意を向けることで常に新しい常識を身につけていくことができます。
昔の常識で今は非常識になったものを健康面からさらに3つ挙げてみます。
・食欲がなくても無理に食べないと元気にならない
食欲が落ちるのは脳がそう指示を出しているから。食欲不振が1-2日であれば、無理に食べる必要はありません。水分をしっかりとって休養が一番です。長期で食べられないときは医師に相談が必要です。
・甘いものを食べると虫歯になる
甘いものが原因というよりは、口腔内に残った食べ物のカスがミュータンス菌の餌になり、虫歯になるリスクが高まります。
・朝眠くて起きられないのは低血圧だから
朝眠くて起きられないのは睡眠時間や睡眠の質に問題があるからです。血圧は関係がないとされています。
・注射の後はお風呂に入らないほうが良い
予防接種の後、普通に入浴や日常生活をおくることは問題ありません。
注射でいえば、接種部位をしっかり揉む というのも昔はしていましたが、今は揉んでいませんね。
予防接種をしていて、頻繁にお風呂はどう?と質問があったり、揉まなくていいの?と言われたり。昔と今はいろいろと変わることもあるのだな と感じた次第です。
あと、熱があるときや風邪をひいてるときにお風呂はダメ?とか
お風呂もダメではないです。汗をさっと流して、湯冷めをしないうちにお布団に入れば清潔を保つという意味でも問題ないと思います。
わからないことがあれば、外来でなんでも質問してください。
すべてに答えられるかどうかはわかりませんが、わかる範囲でお答えします。