兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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鉄のサプリはどう選ぶか?ヘム鉄・非ヘム鉄

2023年03月08日 | 病気

昨日、スーパーに買い物に行きましたら、普段は見かけないような行列ができていました。

先頭に回り込んでみたところ、いかなご!を買い求める人たちの列でした。

ちょうど10時半前だったかと思いますが、一人2-3パック購入されていて・・・

あーー 春が来た と感じました。我が家は余裕がある日にちに買い求めたいと思います。

鮮度勝負ですからね。

 

 

さて、鉄欠乏性貧血の注射で通っている患者さんからの質問で表題のようなものがありました。

若い女性は月経の影響でどうしても貧血になることが多いです。

鉄欠乏性貧血なのですが、内服でどうにかなればよいけれど、気持ち悪さが勝ってしまって(人により鉄剤の内服はムカムカした胃の不快感を感じます)内服できないという方がいます。

鉄は補う方が良いので、定期的に鉄剤の静脈注射に来院されているのですが、サプリメント利用も考えてみたいと相談でした。

 

鉄のサプリメントもたくさんありますよね。手軽に利用できてよいと思います。

 

表示の中でヘム鉄・鉄 いろいろと種類があるので迷う というお話でした。

食品に含まれる鉄分は、主にヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があり、含まれている食品や体への吸収のされやすさが異なります。

★ヘム鉄:肉や魚などの動物性食品に多く含まれています

    吸収率は20-30%程度と比較的良好です

★非ヘム鉄:野菜などの植物性食品や卵・乳製品に多く含まれています

    吸収率は3-5%程度です

ヘム鉄は、牛肉やレバーなどの動物性の食べ物に多く含まれる鉄分になります。非ヘム鉄は、海藻類やほうれん草、大豆に多く含まれる、ヘム鉄以外の無機鉄のことです。日本人が食事から接種する鉄の約85%は非ヘム鉄と言われています。

全体的に鉄分は吸収率が低いミネラルですが、比較的吸収率が良いのはヘム鉄です。

非ヘム鉄と比べてヘム鉄の方が、食物繊維やタンニンの影響で吸収阻害がされにくいため、吸収率も高いですし、胃もたれもしにくいとは言われています。

 

また、キレート鉄というものもあります。鉄分の吸収を高めるアミノ酸やクエンさんなどを非ヘム鉄に結合して加工されたものです。キレート鉄は吸収率が高く、効率的に鉄分をとりたい場合にはお勧めです。

 

また、鉄分とビタミンCを一緒に取ると吸収が良くなることが知られています。

当院では鉄剤とビタミンCを一緒に処方していますが、日常的にも鉄の吸収を良くしたい場合はビタミンCやクエン酸を一緒に摂取することがお勧めです。ビタミンCが多い緑黄色野菜やかんきつ類みたいな食品ですね。今はみかん類がとても美味しいのでちょうどよいです。一度などもビタミンCが豊富です。

反対に穀物に含まれるフィチン酸、食物繊維、コーヒーやお茶に含まれるタンニン、ホウレンソウなどのシュウ酸は非ヘム鉄の吸収を阻害します。摂取タイミングや摂取量の見直しもよいと思います。

 

鉄分不足は貧血だけでなく、ちょっとした身体の不調(疲れやすさや免疫の低下)やお肌のあれ(シミができやすい)などにもつながってきます。日常的な食事ではとりすぎということは起こりにくい成分ですし、女性は特に積極的に取り入れることをお勧めします。

 

鉄 とヘム鉄 のサプリメントがある場合は ヘム鉄 のほうが吸収が良いようですね。

参考になれば幸いです。




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