兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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2型糖尿病の治療選択肢がさらに広がる

2020年12月04日 | Weblog

糖尿病治療の選択肢がどんどん広がっています。

1921年にインスリンが発見されて以来、1935年に国内初のインスリン製剤が開発されました。

その後、ビグアナイド系製剤・スルホニルウレア製剤・αGI製剤・ピオグリタゾン製剤と開発が進み

最近では2009年にシタグリプチンが開発・発売されたときには新しいDPP4阻害薬で作用機序も画期的でした。

その後、GLP1受容体作動薬の注射を使用できるようになり、消化管症状に注意しながら恐る恐る入院管理で導入したのがはるか昔のことのようです。

 

さらに画期的なSGLT2阻害薬で尿に糖を排泄するなんて!目からうろこの治療薬でした。

 

最近の糖尿病治療の主流はいかに低血糖を起こさずに、個々の状況(年齢や生活環境・基本生活動作など)にあった治療を選択するかが重要とされています。

DPP4阻害薬やSGLT2阻害薬での心血管系イベント抑制などのエビデンスもそろってきていることから、従来のスルホニルウレア選択中心の治療からは推移してきています。そんな中、インスリン注射と並んで最近また注目されていたのが、GLP1受容体阻害薬の注射でした。

 

特に、GLP1ダイエットなどの名目で美容系の医院さんでの処方も流行り?ですよね。(安全性と有効性が確認されていないとのことで学会は見解を発表しています)こちらに関しては、GLP1受容体阻害薬により糖尿病の新規発症予防、肥満症予防、心血管疾患予防効果があることが明らかになって来ていますので、そのうち適応が広がるかもしれません。

 

ということはさておき、GLP1受容体作動薬は現在、毎日の注射を必要とする製剤、週に1回投与で効果が持続する製剤 いずれにせよ自己注射製剤が発売されていますが、近々、その内服薬が発売されます!

かなり画期的。GLP1自体はもともとペプチド蛋白であり、分子量が大きいことから消化管での上皮細胞透過性が低いことや、胃の分解酵素により分解されてしまうため、経口投与は難しいといわれていました。が、吸収促進剤を含有させることで胃からの吸収が可能になったとのことです。

注射といわれると抵抗があるかもしれませんが、内服薬なら少しとっかかりが良いかもしれません。

 

ただし、経口のGLP1受容体作動薬には問題点が。

朝一番に内服 それも内服後30分は飲食してはならなくて、毎日です。 早起き苦手な私としては、週1回の注射のほうが楽かな~と感じてしまいました。

これも個々の病態・生活リズムなどで調節できることかなとも思います。

 

新しい世界初の経口GLP1受容体作動薬(リベルサス)、早く市場に出て 実際の使用状況など見てみたいなと思います。

 

 



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